http://www.sanspo.com/soccer/news/20140215/jpn14021505020001-n1.html
ザック・ジャパンに緊急事態だ! 9日のハノーバー戦(ホーム)で右太ももを負傷したブンデスリーガ・シャルケの日本代表DF内田篤人(25)が14日、精密検査のため成田着の全日空便で緊急帰国した。腱損傷の重傷の可能性もあり、13日付ドイツ誌キッカー(電子版)は検査結果次第で手術を受けると報道。不動の右サイドバックが、6月12日に開幕するブラジルW杯に出場できない可能性が出てきた。
失意の帰国だった。DF内田は成田空港の到着エリアにうつむき気味で姿を現すと、関係者の誘導ですぐにその場をあとにした。松葉づえなどはなく、足取りもしっかりしているように見えたが、関係者が「これで勘弁してください」とだけ話し、内田は無言を貫いた。
9日のハノーバー戦で負傷し、10日に右太ももの肉離れと診断された。古傷の再発に内田は「ケガは友達みたいなもの」と気丈に話し、それほどの重傷ではないとみられていた。
しかし、シャルケのケラー監督は「手術が必要な可能性もある」と説明。クラブ関係者によると、重い肉離れに加えて骨と筋肉をつなぐ太ももの腱損傷の可能性も判明し、精密検査とセカンドオピニオンを受けるため帰国することになったという。13日付ドイツ誌キッカー(電子版)は「手術を受け、今季中の復帰が絶望になる可能性がある」と伝えた。
W杯メンバー決定前最後の強化試合、3月5日のキリンチャレンジ杯・ニュージーランド戦(国立)はもとより、手術が必要と診断されればW杯に間に合わない可能性もある。MF長谷部誠(ニュルンベルク)が右膝半月板損傷で離脱し、MF香川真司(マンチェスターU)がクラブでの出場機会を失うなど逆風が吹く中、攻守で重要な役割を担う内田まで…。本人は当然だが、ザック・ジャパンにとってもあまりに痛いアクシデントだ。
前回の2010年南アフリカW杯では、大会直前にチームが守備的戦術にシフトした影響で定位置を失い、出場機会はゼロ。ブラジルW杯での雪辱を期していただけに、不動の右サイドバックは一刻も早い回復を目指す。