http://www.hochi.co.jp/soccer/national/20141128-OHT1T50289.html
J2水戸は28日、元日本代表FW鈴木隆行(38)が契約満了により今季限りで退団すると発表した。鈴木は「こういうことはプロである以上ついて回るもの」と現役続行に向け他クラブからのオファーを待つ意向。すでにJ3鳥取などが興味を示しているが、このまま引退する可能性もあるという。
鹿島時代の00年にリーグ、ナビスコ杯、天皇杯の3冠獲得に貢献。日本代表では02年日韓W杯1次リーグ・ベルギー戦でつま先による同点ゴールを挙げ、日本のW杯初勝ち点(2△2)を導いた。米国2部・ポートランドに在籍していた10年限りで引退する予定だったが、11年3月の東日本大震災後、故郷・茨城県の水戸からオファーを受け現役続行を決意。予算の限られたクラブを助けるため初年度は無給で契約した。
日本のほかブラジル、ベルギー、セルビア、米国と5か国10クラブでプレー。水戸ではチームの顔として積極的に活動し、若手からも慕われてきた。水戸は引退した場合にアンバサダーのポストを用意しており、沼田邦郎社長は「4年間の功績に感謝している」と話した。将来的には指導者を目指しており、現在はA級ライセンスの講習会に参加中。数年後にはJクラブの監督に就任できるS級ライセンスも取得見込みだ。日本代表の一時代を支えたストライカーの今後の動向に注目が集まる。
◆鈴木 隆行(すずき・たかゆき)1976年6月5日、茨城・日立市生まれ。38歳。日立工から95年に鹿島入団。日韓W杯での活躍が認められ、02~03年にベルギー1部のゲンクに移籍して欧州CLにも出場。J1通算108試合出場で17得点。J2通算126試合24得点。日本代表通算55試合11得点。182センチ、75キロ。