日本代表のバヒド・ハリルホジッチ監督(62)が15日、東京都内で取材に応じ、3月の合宿時に測定した選手の体脂肪率の数値が“流出”したことを反省した。前日のJ1・J2合同実行委員会でスピーチした際に掲げたリストから詳細なデータが明らかになったが、本来は代表スタッフのみが知る機密情報。1時間50分に及んだ熱弁の冒頭で、「私の責任」と釈明した。
さすがの名将も、ばつが悪そうに切り出した。普段は声量のある野太い声で矢継ぎ早に話すハリルホジッチ監督が、慎重に言葉を選びながら謝罪した。
「詳細なデータが出たことにはがっかりしている。とにかく選手には『ごめんなさい』と心の底から謝りたい」
発端は前日14日のJ1・J2合同実行委員会。各クラブの社長ら40人、そして報道陣がカメラを向ける前で、日本サッカーの改善点を約30分にわたって熱弁した。その際、3月の代表合宿ではFW宇佐美貴史(G大阪)が14・1%など体脂肪率の高い選手がいたことを指摘し、「フィジカル的にまだ準備ができていない証拠」と訴えたが、11%台後半が黄色、12%以上が赤でマークされたリストを高々と掲げたことで、具体的な選手名と数値が公になってしまった。
日本協会関係者によると、測定データは一部のスタッフのみが知る情報で、各選手も他の選手の数値までは知らされていなかったという。指揮官は「メディアのみなさんがいない所で、赤い数字は危険ですよというのを知らせたかった」と説明。そもそも報道陣への公開は冒頭部分の予定だったが、ハリルホジッチ監督の話が一段落するまで公開が延長されたという事情もあった。
3月19日に初めて代表メンバーを発表した際にも、手元の資料からフォーメーションなどが判明。「2度も“わな”にかかりました。もう紙は持っていきません」と舌を出した。それでも根に持つ様子は一切なく、この日の取材対応もヒートアップ。1時間50分もノンストップで話し続け、「またフットボールの話をしましょう」と締めた。今週末からは、欧州組の視察行脚を予定。62歳の情熱は、尽きることがない。(伊藤昇)
★気になる内容は
多岐に及んだ。ロシアW杯アジア2次予選へ「偶然が起きないように完璧な準備をしたい」と誓い、セットプレーについては「本田が蹴るのか、他の選手かは分からない」と白紙を強調。過去の試合は映像で分析しているといい、「ブラジルW杯のコロンビア戦(●1-4)を見ると、すべてが理解できる。リスクが必要な時もあるが、自殺的なリスクだった」と指摘した。また、2週間前に「ビッグクラブからオファーがあったが、断った」と明らかにした。
(紙面から)
「詳細なデータが出たことにはがっかりしている。とにかく選手には『ごめんなさい』と心の底から謝りたい」
発端は前日14日のJ1・J2合同実行委員会。各クラブの社長ら40人、そして報道陣がカメラを向ける前で、日本サッカーの改善点を約30分にわたって熱弁した。その際、3月の代表合宿ではFW宇佐美貴史(G大阪)が14・1%など体脂肪率の高い選手がいたことを指摘し、「フィジカル的にまだ準備ができていない証拠」と訴えたが、11%台後半が黄色、12%以上が赤でマークされたリストを高々と掲げたことで、具体的な選手名と数値が公になってしまった。
日本協会関係者によると、測定データは一部のスタッフのみが知る情報で、各選手も他の選手の数値までは知らされていなかったという。指揮官は「メディアのみなさんがいない所で、赤い数字は危険ですよというのを知らせたかった」と説明。そもそも報道陣への公開は冒頭部分の予定だったが、ハリルホジッチ監督の話が一段落するまで公開が延長されたという事情もあった。
3月19日に初めて代表メンバーを発表した際にも、手元の資料からフォーメーションなどが判明。「2度も“わな”にかかりました。もう紙は持っていきません」と舌を出した。それでも根に持つ様子は一切なく、この日の取材対応もヒートアップ。1時間50分もノンストップで話し続け、「またフットボールの話をしましょう」と締めた。今週末からは、欧州組の視察行脚を予定。62歳の情熱は、尽きることがない。(伊藤昇)
★気になる内容は
多岐に及んだ。ロシアW杯アジア2次予選へ「偶然が起きないように完璧な準備をしたい」と誓い、セットプレーについては「本田が蹴るのか、他の選手かは分からない」と白紙を強調。過去の試合は映像で分析しているといい、「ブラジルW杯のコロンビア戦(●1-4)を見ると、すべてが理解できる。リスクが必要な時もあるが、自殺的なリスクだった」と指摘した。また、2週間前に「ビッグクラブからオファーがあったが、断った」と明らかにした。
(紙面から)