日刊鹿島アントラーズニュース

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2015年9月17日木曜日

◆【奥野サッカー道】技術に勝る「やる気と本気と勇気」(報知)


http://www.hochi.co.jp/soccer/national/20150916-OHT1T50203.html

 8月下旬から始まった、サッカー日本一を決める「天皇杯」。各都道府県代表クラブと昨季JFL優勝チーム、J1、J2が一堂に会するこの大会。下のカテゴリーのチームが格上チームを倒す番狂わせ「ジャイアント・キリング」が世間の注目を集めます。

 今大会1回戦ではFC大阪(JFL)がセレッソ大阪(J2)に、FC岐阜SECOND(地域リーグ)がザスパクサツ群馬(J2)に勝利。2回戦では藤枝MYFC(J3)が清水エスパルス(J1)に、FC町田ゼルビア(J3)が名古屋グランパス(J1)に勝ちました。

 このように、下のカテゴリーのチームが金星を挙げることはサッカーという競技の特性上、稀(まれ)なことではありません。サッカーは天候やピッチコンディションに加え、何より足でボールを扱うので他競技以上に不確定要素が多くあります。そしてトーナメント方式であること、プロ・アマチームの混在は心理的な部分にも影響を与えます。「負けてもともと、勝ったら金星」の気持ちで全力でぶつかってくる格下のチームは力を最大限に発揮しやすい立場にあり、本気で勝とうと勇気をもって挑んできます。一方、格上チームの「勝って当たり前、負ければ罵声(ばせい)」という立場は、通常の力の発揮を難しくします。

 私は鹿島アントラーズの選手時代、東京ガス(JFL、現FC東京)に1回戦敗退。「今日の対戦はやりにくいな。でもまあ、大丈夫だろう」という安易な気持ちで多くの選手が臨んでしまった記憶があります。置かれた立場や状況に関係なく『やる気と本気と勇気』はいつも持っておきたいもの。技術に勝る大きな武器となります。(前山形監督・奥野 僚右)

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