日刊鹿島アントラーズニュース

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2016年4月20日水曜日

◆鹿島・植田、強行日程で熊本支援活動「まだまだ時間がかかる」(サンスポ)


http://www.sanspo.com/soccer/news/20160420/jle16042005030004-n1.html

熊本・南阿蘇村の避難所には救援物資が寄せられた (撮影・宮崎瑞穂)

 熊本地震の被災地で支援活動を行ったJ1鹿島の元日本代表MF小笠原満男(37)ら6選手が19日、茨城・鹿嶋市内で練習に再合流した。片道1000キロ以上も離れた熊本まで1泊2日の強行日程で救援物資を運んだ。熊本・宇土市出身でリオデジャネイロ五輪を目指すU-23(23歳以下)日本代表DF植田直通(21)は変わり果てた故郷を目の当たりにして支援を呼びかけた。

被災地熊本についての質問に涙をこらえながら答える鹿島・植田直通

 故郷の危機に居ても立ってもいられなかった。強行軍で熊本を訪れ、支援活動を行った植田は被災地の姿に表情を曇らせた。

 「ひどいところは本当にひどい。場所によって物資が回っていないところもある。まだまだ時間がかかると思います」

 現在、両親が住む宇土市は市役所が半壊するなど大きな被害を受けた。17日の練習後、クラブに「(熊本に)行かせてください」と直談判。「支援活動中の警察や自衛隊の邪魔にならないように」とくぎを刺され許可を得ることができた。

 2011年の東日本大震災で被災した岩手・大船渡市で高校時代を過ごし、救援活動に熱心な小笠原や選手会長のDF西大伍(28)に相談したところ、一緒に行くことになった。東日本大震災では鹿嶋市も被害に。支援を受けた“恩返し”もあった。

故郷・熊本で支援活動を行った鹿島DF植田(中央)はチームに合流し、練習で汗を流した (撮影・一色伸裕)

 17日の練習後に成田空港から空路で福岡入り。レンタカー3台に水や食料品などの救援物資を詰め込んで熊本に入った。植田は家族の無事を自身の目で確認するとともに、ボランティア活動を実施。翌18日の夜、最終便で鹿嶋市へと戻った。

 「僕一人で行ってたら、何もできなかったと思う。(小笠原)満男さん、(西)大伍君、後輩3人には感謝している」

 熊本を愛する思いは強い。16日の湘南戦後、故郷を思い涙を流した。この日は「僕だけの力では何もできない。募金などをやることがあるかもしれない。そのときには力を貸してほしいと思います」と呼びかけた。

 植田自身はリーグ戦で活躍し、遠く離れた鹿島から故郷を勇気づける。 (一色伸裕)

植田 直通(うえだ・なおみち)
 1994(平成6)年10月24日生まれ、21歳。熊本・宇土市出身。小3でサッカーを始める。大津高から2013年に鹿島入団。14年3月1日の甲府戦でJ1初出場、昨年4月16日の柏戦で同初得点。11年U-17W杯では過去最高に並ぶ8強入り。昨年1月のアジア杯で日本代表に初選出も不出場。今年1月、U-23日本代表としてリオ五輪最終予選優勝に貢献。J1今季7試合0得点、同通算39試合1得点。1メートル86、77キロ。

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