日刊鹿島アントラーズニュース

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2016年7月5日火曜日

◆熊本GK佐藤は悔しい5失点…観戦した柴崎岳、青木剛の元同僚コンビに結果で応えられず(サッカーキング)


http://www.soccer-king.jp/news/japan/jl/20160704/464160.html



 ついにロアッソ熊本がホームに戻ってきた。3日にうまかな・よかなスタジアムで行われた明治安田生命J2リーグ第21節。熊本が約3カ月ぶりの本拠地開催でセレッソ大阪を迎え撃った一戦は、前半にプロ初ゴールとなる先制点をマークしたDF薗田淳が、25分にペナルティエリア内で相手選手を倒したとして一発退場。その後、チームは数的不利の状況を耐えられず、計5失点を献上して悔しい敗戦を喫した。

 GK佐藤昭大はようやく戻ってきたうまスタの景色に「熊本の人の温かさと熱を感じながらプレーできて、感謝でいっぱいでした」と本拠地でのホームゲーム再開に喜びを表した。だが、1-5というスコアは真摯に受け止めるべきものとして、「今日は全力を出した結果。まだまだ力が足りないということ」と悔しさを露わにした。

 1-1から数的不利になってPKで勝ち越しを許したものの、まだ1点差の状況。佐藤としては「何とか後ろで踏ん張って、セットプレーとかで同点から逆転を狙いたいゲームだった」というが、相手は4連勝中で2位に着ける強豪。そこは一筋縄ではいかなかった。「セレッソは個々の能力が高くてしっかりボールを回せるので、必死に追いかけても奪えずに走らされて、シュートに持っていかれて苦しい試合になってしまった」と難しい展開を強いられた。

 この日は個人的にも結果を出したい日でもあった。昨年まで鹿島アントラーズで6シーズンにわかってプレーしていた佐藤を応援するため、当時のチームメートだった青木剛(サガン鳥栖)と柴崎岳がスタジアムへ足を運んでいた。佐藤が「すごく仲良くさせてもらっていた」と振り返る両選手からそれぞれ連絡があり、C大阪戦のチケットを手配したという。

「彼らも厳しい日程で試合がある中、わざわざ熊本まで来てくれた。特に岳は昨日の夜にカシマで試合があって、今日の午前中にリカバリートレーニングを終えて、すぐに来てくれたんだと思う。青木さんは鳥栖へ移籍したので45分くらいですけど(笑)、二人の気持ちがすごくうれしかった」

 “古巣”の明治安田生命J1リーグ・ファーストステージ優勝は、佐藤にとっても「すごくうれしいことだった」という。

「みんなが努力してきた姿は知っていますし、自分のことのようにうれしかった。すごく刺激になります。僕は鹿島の試合をよく見ていますけど、向こうが熊本のゲームを見ることは少ないと思うので、今日は自分が元気で頑張っている姿を見せたかった。そういう意味では結果が出なくて残念ですけど、これからもいい関係で刺激し合いながら、お互いに成長していけたらと思います」

 思えばシーズン開幕前の宮崎キャンプ、熊本の一員となった彼はこう話していた。

「鹿島での6年間で得たものをチームに還元しなければ熊本に来た意味がないし、それが使命でもあると思っています」

 あれから約5カ月。クラブを取り巻く状況は様変わりした。だが、選手としてピッチ上でできることに変わりはない。勝利へのこだわり、そして勝ち方のエッセンスを熊本に植え付けたい――。鹿島のステージ優勝と“旧友”からパワーをもらった守護神が、震災復興の旗頭となるべく熊本のゴールを守り続ける。

文=青山知雄

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