日刊鹿島アントラーズニュース
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2016年8月19日金曜日
◆リオ五輪敗退も存在感示した大島僚太と植田直通。ハリルの期待。A代表定着はあるか(フットボールチャンネル)
http://www.footballchannel.jp/2016/08/18/post169905/
2年後のワールドカップ・ロシア大会出場をかけた、ワールドカップ・アジア最終予選がまもなく幕を開ける。9月1日にUAE(アラブ首長国連邦)代表と埼玉スタジアムで、同6日にタイ代表と敵地バンコクで対戦する2連戦に臨むハリルジャパンが25日に発表されるなかで、リオデジャネイロ五輪を戦い終えた手倉森ジャパンの主力たちも、年齢制限にとらわれない戦いに挑むチャンスを静かに待っている。(取材・文:藤江直人)
ハリルホジッチがポテンシャルを評価する植田直通
まさに内面から大島が変わってきた軌跡が、ハリルホジッチ監督をも魅了した。今シーズンの開幕前までは名前を口にしたこともなかったというが、オリンピック開催期間中には2ゴールをあげた浅野とともに大島の名前をあげたうえで、こんな言葉を口にしている。
「オフェンスのクオリティーは高い。浅野と大島は見ていてうれしくなった」
帰国後にインフルエンザを発症し、戦線離脱を強いられたことで、セカンドステージ及び年間総合順位のダブル首位攻防戦となる20日の浦和レッズ戦(埼玉スタジアム)出場は微妙な状況となった。
それでも、オリンピック前までのフロンターレにおけるプレー、そしてリオデジャネイロの地で放った躍動感は、ハリルジャパンの常連となる資格をも十分に満たしているといっていい。
そしてもう一人、ハリルホジッチ監督の眼鏡にかないつつあるオリンピック戦士がいる。決勝戦でボスニア・ヘルツェゴビナ代表に苦杯をなめたキリンカップを終えたあとに、指揮官は手倉森ジャパンの最終ラインで相手を畏怖させるオーラを放つDF植田直通(鹿島アントラーズ)の名前をあげている。
「植田はかなりのポテンシャルがあり、パワーもある」
186センチ、77キロの筋骨隆々としたボディに搭載されたパワー。小学生時代にサッカーとの二刀流で挑み、世界大会の舞台にも立ったテコンドーを介して、接触プレーで流血してもまったく怯まない旺盛なファイティングスピリットも心に宿らせた。
吉田麻也(サウサンプトン)と森重真人(FC東京)でセンターバックを組ませたボスニア・ヘルツェゴビナ戦は、相手の高さとパワー、そしてスピードに屈する形で逆転負けを喫していた。
アジア最終予選では、アジアでは突出した高さを擁するオーストラリア代表と同じグループになった。そして、勝ち抜いた先に待つロシアでの戦いでは、ボスニア・ヘルツェゴビナ代表を上回るフィジカルを誇る強豪国が待っている。
五輪代表での成長。鹿島での飛躍
これまで欲してもなかなか手に入らなかった高さとパワーを、植田のポテンシャルに求めたいと指揮官は考えたのだろう。そして、植田自身もリオデジャネイロでの戦いを「集大成」にすえていた。
オリンピック切符に昨シーズンまではなかなか得られなかった「自信」という手土産を添えて、AFC・U-23アジア選手権が開催されたカタールから凱旋した今年1月にはこんな言葉を残してもいる。
「オリンピックだけじゃなくて、やっぱりA代表を目指さなきゃいけないと思っているので」
わずか2試合の出場にとどまった昨シーズンのセカンドステージから一転して、不動のレギュラーとしてアントラーズのファーストステージ優勝に貢献した今シーズンのファーストステージ。リーグ最少の10失点を誇る最終ラインに君臨しながら、植田は自分自身が変わっていくことに気がついていた。
「どの試合に出ても、余裕をもって前が見えていると自分でも思っている。やっぱり最終予選。あの試合を戦ってきたことで、余裕ができたのかなと思います」
大島と同じくキャップは獲得していないものの、植田もA代表に招集されたことがある。ハビエル・アギーレ前監督のもとで臨んだ、昨年1月のアジアカップ・オーストラリア大会。故障のDF内田篤人(シャルケ)に代わって抜擢されたが、植田自身は「あれは別です」と自身のA代表歴にはカウントしていない。
「ただ、A代表の先輩たちが真剣勝負を繰り広げている姿を間近で見ることができた点で、すごくいい経験にはなった。普段はどのような生活をしているのかもわかったので」
目指す場所が明確になった点で、準々決勝で敗退したアジアカップは、植田にとっては価値のあるものとなったのかもしれない。くしくもそのときの相手、UAEと対峙するアジア最終予選に臨む日本代表に、果たして誰が手倉森ジャパンから選ばれるのか。注目のメンバーは25日に発表される。
(取材・文:藤江直人)
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