日刊鹿島アントラーズニュース

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2017年10月29日日曜日

◆北斗星(10月28日付)(秋田魁新報)




 「99・999%ダメ」と言われれば、大方の人は諦めてしまうだろう。ところが「100%ダメではないのですね」と喜んだ人たちがいた。そして地域一丸となって強力な運動を展開し、不可能と思われたことを実現させてしまった

▼先ごろ秋田市で講演した初代Jリーグチェアマンの川淵三郎さんが、鹿島アントラーズのリーグ参入秘話を紹介した。当時の鹿島町は人口約4万5千人。ホームタウンの規模や前身・住友金属のチーム力から「参入は99・999%不可能」と告げられたが、そこからのアタックはすごかった

▼これに川淵さんは「屋根付きで1万5千人収容のスタジアムを建設するなら」と不可能と思える条件を提示、引導を渡したつもりだった。しかし県がスタジアム建設を約束。企業、住民も加わって執念で夢を実現させた

▼少子高齢化が進む秋田では、がん死亡率など各種指標も全国に比べて良くない数字が並ぶ。10年、20年前から改善に向けた議論が続くが、一向に出口は見えてこない。何が不足なのだろう

▼川淵さんは「第3子が生まれたら1千万円をプレゼントしたらどうか」と述べ、現状の延長線を飛び越えるようなコペルニクス的発想の転換が必要と訴えた

▼二つあった男子バスケットボールリーグを、半年でBリーグに一本化させた川淵さん。秋田ノーザンハピネッツにエールを送り、地域活性化のためにも専用アリーナを造るべきだと提案した。念頭にあったのは鹿島アントラーズか。

北斗星(10月28日付)

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