日刊鹿島アントラーズニュース

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2017年10月29日日曜日

◆【札幌 vs 鹿島】 ウォーミングアップコラム:王者・鹿島に絶好調の元イングランド代表FWが牙をむく(J's GOAL)



2001年シーズン以来となるJ1残留に向けて、札幌があと一歩というところまでやってきた。他会場の結果にもよるが、この鹿島戦に勝てば今節にも残留圏内である15位以上が確定する。

ライバルチームが勝点を伸ばしきれないでいたなか、ここにきて前節、前々節と連勝し、一気に勝点6を増やしたことがやはり大きい。単純すぎる換算で恐縮だが、引き分け6試合分に相当する勝点を2試合で得たのだから。

そしてその完全なる立役者がFWジェイ(写真)だ。前節のFC東京戦、前々節の柏戦と2試合続けての2得点。さすが元イングランド代表という決定力をまざまざと見せつけた。その存在感は圧倒的だった。

それにしても、である。7月に加入して10試合で6得点。これもまた安易な表現だが、J1残留を争うチームにとってはまさに救世主と評していいだろう。開幕時にはいなかった選手がこれだけの活躍をしているのだから。

そうしたなかで、この選手のコメントにも若干の変化を感じるようにもなってきた。加入当初は「とにかく自分はボールをゴールに入れる、そのことだけを考えている。それが自分の仕事だから」と、孤高のストライカーのようなスタンスだった。だが最近では「チームメイトが良いチャンスを作ってくれる。みんなが作ってくれたチャンスはしっかり決めなければいけない」と学生駅伝で前走者からタスキを受け取ったアンカーのような言葉が。

また、「ホームスタンド側だろうとアウェイスタンド側だろうと、得点を決められればどちらでもいい」と、真意なのかもしれないが、斜に構えた感じにも受け取れたコメントも今では「サポーターの目の前で得点ができたことが嬉しいよ」と。

単に加入当初は筆者が素っ気ない対応をされていただけなのかもしれないが、いずれにせよ、コメントは違ってきている。試合を重ねるごとに、いろんな想いも積み重なってきたのだろうと勝手に解釈をしているところである。

そして、そんな点取り屋が今度は鹿島に挑む。前回対戦では3-0で敗れてしまったが、そのときはまだジェイは加入していなかった。前回のようにはいかないぞ、と多くのファン、サポーターが思いながら札幌ドームを埋めるだろうから、そうした雰囲気にも包まれるはず。

昨年末にレアル・マドリード(スペイン)を苦しめた鹿島にとっても、ジェイの絶好調ぶりはさぞかし脅威なことだろう。日本代表クラスの若いDFとの対決は非常に楽しみである。

文:斉藤宏則(札幌担当)


明治安田生命J1リーグ 第31節
10月29日(日)16:00KO 札幌ド
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