■清水エスパルス 好調を維持するフォワード3人衆
【プラス材料】
攻撃の連動性不足はあるが、フォワード陣は実績のある鄭大世やクリスランだけでなく、成長著しい21歳の北川航也も加わって三つ巴の激しいポジション争いをくり広げている。3人ともコンディションが良く、誰が出ても活躍が期待できる。現状では2トップの相性という面で昨年10得点の鄭がベンチスタートになる可能性もあるが、こういう危機感の強いときこそ勝負強さを発揮する選手なので、交代出場でも期待感が持てる。
守備に関しては、新加入の元韓国代表DFファン・ソッコが個の力の高さとリーダーシップを発揮している。鹿島に移籍したDF犬飼智也の穴を埋めるとともに、古巣・鹿島との対戦で大いに燃えている。
鹿島は21日にACLのアウェイゲーム(韓国/水原三星ブルーウィングス)を戦っており、中3日で疲労が残っていることも清水にとってはプラス材料となる。
【マイナス材料】
ヤン・ヨンソン新監督が就任してチームが始動したのが1月15日。そこから開幕まで6週間と準備期間が短かったため、戦術的な完成度では鹿島に及ばない。ヨンソン監督はまず、昨年54失点とかさんだ失点を減らすことに重点を置いているため、守備にはある程度の手応えを得ているが、攻撃の連動性に関してはまだ不十分。相手が鹿島ということもあってボールを支配されることはある程度覚悟しており、チーム一丸で失点を0に抑えながら、カウンターやセットプレーなど限られたチャンスで点を取れるかどうかが勝敗を大きく左右するだろう。
戦力面では、右サイドバックに負傷者が続出しており、MF清水航平もけがから復帰したばかり。そのため、プロ2年目で本来はセンターバックの立田悠悟がリーグ戦初先発となる可能性がある。経験の浅い選手を不慣れなポジションで起用せざるを得ない点は不安材料だ。
文:totoONE編集部
■鹿島アントラーズ エースFW金崎夢生がACLで2得点
【プラス材料】
敵地で行われたACLの水原三星ブルーウィングス戦で2-1で勝利し、今季公式戦初勝利を挙げた。エースFW金崎夢生が2得点を記録し、アウェイ戦で勝ち点3をもぎ取ったことは、チームとして勢いがつく。一体感を持って、リーグ開幕に向かうことができるだろう。
水原三星ブルーウィングス戦から中3日の日程で迎える開幕節のスタメン予想は難しいが、直近のACL2試合で内容を伴った試合を見せていることから、大きなメンバー変更はしないと見られる。激しいポジション争いが繰り広げられているゴールキーパー、層の厚いボランチに関してはメンバー変更の可能性もあるが、いずれも不安や戦力ダウンを招くことはない。昨季無冠に終わった悔しさを開幕節から示していくため、チームは臨戦態勢にある。
【マイナス材料】
チームは韓国から22日に帰国し、中3日で敵地での清水戦に向かう。シーズン序盤ということもあり、疲労の影響は終盤ほどではないが、韓国では凍ったピッチで試合をしており、気温や芝、ボールタッチの感覚など環境変化への適応力が求められる試合となりそうだ。
加えて、清水とのアウェイ戦は勝率が良くない。その原因をスタジアムの相性や相手に押しつけるクラブではないが、データはデータとして受け止め、昨季の成績や選手層で相手を評価せず、気を引き締めて臨みたいところだ。
昨季から続く課題でもある、決定力。チャンスをしっかりと仕留めれば勝利が近づくだろう。V奪回へ向け、勝利でその一歩を踏みしめたい。
文:totoONE編集部
【清水vs鹿島プレビュー】コンディション面では清水有利…鹿島はエースの金崎夢生に期待