鹿島アントラーズ スーパークールタオル 02701( サッカー フットサル アク...
2019年08月28日(水) 20:00キックオフ 広州天河体育中心体育場
【入場者数】39,998人 【天候】Clear、 気温33.0度、 【ピッチ】
【主審】ABDUL RAHMAN AL-JASSIM(QATAR) 【副審】TALEB SALEM AL-MARRI(QATAR) 【副審】SAOUD AHMED ALMAQALEH(QATAR) 【追加副審】KHAMIS MOHAMED AL-MARRI(QATAR) 【追加副審】KO HYUNGJIN(KOREA REPUBLIC) 【第4の審判員】YOUSUF AREF M A AL-SHAMARI(QATAR)
AFCチャンピオンズリーグ 準々決勝 第1戦
アウェイの第1戦はスコアレスドロー。勝負はホームの第2戦へ
ACL準々決勝 第1戦、アントラーズは広州恒大とアウェイで対戦した。立ち上がりから両チームともにリスク回避を強く意識した展開となったが、アントラーズはカウンターから数多くのチャンスをつくる。しかし、アウェイゴールを奪うまでには至らず、第1戦はスコアレスのまま試合終了を迎えた。
5日前のG大阪戦。前半33分に先制点を奪われる苦しい展開となったが、44分にセルジーニョがゴールを奪い、前半のうちに同点に追いついた。後半に入ると、58分に伊藤翔が勝ち越し点を奪い、逆転に成功。このまま勝利を掴み取りたいアントラーズだったが、73分に一瞬の隙を突かれてPKを献上してしまう。これをパトリックに決められ、2-2の引き分けに終わった。
試合後、指揮官は悔しさを滲ませながら「非常に残念な失点の仕方だったので、そこをしっかりと修正しなければいけない。あとは、勝ち切るところ」と話した。だが、すぐに「オープンな展開で予想通りだったが、そこで仕留めるところをもう少し突き詰めていきたい。次のACLに向けて、しっかりリカバリーしていきたい 」と語り、間近に迫るアジアの戦いを見据えていた。
試合翌日、チームは休むことなくトレーニングを再開。まずは、リカバリーメニューをこなし、アウェイでの第1戦に向けて、準備を進めた。そして、日曜日の夜には広州へ移動し、月曜日から現地で調整を行った。
試合前日、公式会見に出席した指揮官は、「アウェイで第1戦を迎えるが、良い形でホームへ帰るための試合をしたいと思う。しっかりとした守備。そしてアウェイゴールを奪うこと。これらをしっかり頭に入れて、明日のゲームに臨みたいと思う」と語った。第1戦と第2戦を合わせたゲームマネジメントが求められる。まずは守備から、それからアウェイゴールを目指すことを選手たちと確認した。
迎えた試合当日。キックオフ約1時間前に注目の先発メンバーが発表された。GKは守護神クォン スンテ、最終ラインは右から小泉、チョンスンヒョン、犬飼、町田が入る。ボランチは三竿とレオ シルバのコンビ。サイドハーフは右にセルジーニョ、左に白崎、前線は土居と伊藤翔が2トップを務める。ベンチには、曽ケ端、内田、小池、関川、永木、名古、上田が座った。
試合会場の広州天河体育中心体育場は、日が暮れてからも、気温は高いままだった。消耗戦を覚悟しなければならない。これまで以上にゲームマネジメントに気をつけて試合に臨んだ。
試合はアントラーズのキックオフで始まった。立ち上がりは、広州がボールを握り、アントラーズはセットした状態で守備を行う展開となる。
最初のチャンスは8分、アントラーズが相手のミスからカウンターを発動させる。白崎、土居、セルジーニョと繋いで、最後はレオ シルバがシュート。これは惜しくも枠を外れた。
12分、今度はアントラーズにピンチが訪れる。右サイドからヤン リーユーに低いクロスを入れられると、ニアサイドでパウリーニョに合わせられる。だが、シュートは枠を外れ、失点には至らなかった。
なかなかシュートを打てなかった広州はこの1本で勢いづき、14分、16分と立て続けにシュートを打ってきた。だが、これはどちらも守護神クォンスンテが安定したセービングでゴールを守り、失点を許さない。
劣勢の時間帯を耐え凌いだアントラーズは、攻勢に転じる。広州の間延びした守備ライン、特にアンカーの脇に空くスペースを狙って、チャンスをつくった。22分には守備ブロックの間でボールを受けたセルジーニョがシュート。25分には寄せの甘くなったバイタルエリアからレオ シルバがシュートを放つ。どちらも得点の可能性を感じさせるプレーだったが、惜しくもゴールには至らなかった。
試合は前半終盤に突入。すると、今度は広州が主導権を握る。30分には、遠い位置からタリスカが強烈なロングシュート。31分には、タリスカから出されたアバウトな裏へのボールに、ウェイ シーハオが抜け出し、ペナルティエリア内からシュートを打たれる。34分には、合わせられれば1点という鋭いクロスをジェン ジーに入れられてしまう。だが、ゴール前でクォンスンテが冷静に対処し、ゴールを許さなかった。
さらに、前半終了間際の45分。アントラーズはゴール正面、ペナルティエリア手前でファウルを犯してしまう。キッカーはタリスカ。左足で放たれた強烈なシュートは、ゴール右隅へ飛んだが、これも守護神クォンスンテが見事なセーブでゴールを死守し、チームを救った。
守護神の活躍が目立った前半はこのまま0-0で終了。試合の流れが目まぐるしく入れ替わる展開となった。
後半立ち上がりは、どちらも互いの様子を探りながらプレーし、少し落ち着いた展開となる。
後半最初のチャンスは58分に訪れた。土居がペナルティエリア右外からクロスを入れると、ファーサイドで白崎がヘディングシュート。ゴールに迫ったが、これは惜しくもクロスバーを超えた。
61分にもアントラーズのチャンス。バイタルエリアでボールを回し、土居がペナルティエリア左からシュート。だが、これはボールに力が伝わらず相手GKにキャッチされた。
67分、こう着状態を打開すべく指揮官が動く。伊藤に代えて上田をピッチへと送った。上田はこれがACL初出場となった。
69分にも再びアントラーズのチャンス。右サイドのセルジーニョから送られたクロスを白崎がペナルティエリア手前からシュート。しかし、これは相手GKの正面に飛び、得点には至らない。
緊迫感が張り詰める試合展開が続いていたが、時間の経過とともに広州の陣形が間延びし、攻守の入れ替わりは、激しくなっていく。
71分、アントラーズは2人目の選手交代。小泉との交代で永木をピッチへ送る。途中から入り、攻撃のアクセントとなっていた広州のガオ リンへの警戒を強めた。
アウェイゴールが欲しいアントラーズは、最後まで攻撃的な姿勢を崩さない。81分、84分には途中出場の上田がペナルティエリア内でシュート。だが、ゴールネットは揺らせない。
88分には、この試合初めてのコーナーキックを獲得。ショートコーナーを選択すると、レオ シルバからのパスを受けた白崎がペナルティエリア手前からドライブ回転のシュートを放つ。しかし、これは惜しくもゴールバーに当たり、得点は奪えなかった。
90分、アントラーズは最後の選手交代を行う。白崎に代わって名古を投入。
しかし、最後まで得点を奪うことは出来ず、このまま第1戦終了を告げるホイッスルが鳴った。スコアは0-0。アウェイゴールこそ奪えなかったものの、無失点という結果で第2戦を迎えることとなった。
第2戦は9月18日(水)と少し間隔が空く。それまでの間、アントラーズは複数の大会を跨いだ過酷な連戦を戦わなければいけない。まずは、すぐに中3日で明治安田J1第25節・清水戦が控えている。我々の目標は全冠達成。目の前の試合にすぐ意識を切り替える必要がある。悲願の全冠達成に向けて、チーム一丸、総力を結集して、限られた時間で最善の準備を進めていく。
【この試合のトピックス】
・上田がACL初出場
・小泉が今季ACL初出場
監督コメント
[ハーフタイム]
鹿島アントラーズ:大岩 剛
広州恒大:ファビオ カンナバーロ
[試合後]
鹿島アントラーズ:大岩 剛
非常に過酷な状況の中での試合だった。アウェイゴールを取るつもりでやったが、残念ながら0-0に終わった。ホームに帰って、しっかり勝ち切る準備をしていきたい。
Q.無失点で終えたチームの評価は?また、手ごたえを感じた部分は?
A.相手の外国籍選手への対応には、非常に注意力を要した。選手たちは、そこの対応をよくやってくれたと思う。“いい守備からいい攻撃へ”というスタンスで試合に入った。ゲームの中で、そのようなシーンがたくさん出た。そこの部分は評価している。守備だけではなく、攻撃もいい形で出来ていた。得点に結びつけるというところは、次の第2戦に向けて、改善していきたい。
Q.第1戦が0-0という結果をどのように見ているか?
A.0-0というスコアは悪くないと思う。第2戦では、ホームで我々のアドバンテージを活かして、しっかりと勝ち切りたい。
Q.広州恒大の外国籍選手のことについて言及していたが、パウリーニョ選手に対してはどのような対策をしていた?
A. スペースを見つける眼や2列目からゴール前に入っていく鋭さというところのレベルが非常に高い選手。絶対にマークを外さないことを徹底してやっていた。
広州恒大:ファビオ カンナバーロ
引き分けとしては、0-0という結果を良しとしたい。(アウェイゴールを与える)2-2よりはずっといい。アントラーズは得点を狙っていたが、それを抑えることができた。ただ我々にも問題があり、最善の結果を得ることはできなかった。攻撃面だけではなく、守備でもアントラーズは強固だった。何度か決定機を作ることができたが、結果的には彼らの守備力を上回ることができなかった。
選手コメント
[試合後]
【三竿 健斗】
最近、チーム全体としてコンパクトさを保つことは自信をもって出来ていた。アウェイを乗り切るうえで、一体感が必要だと思っていたし、この一体感がチームの良さ。アウェイゴールをとりたかったけれど、失点をゼロで抑えられたことは、次の残り90分に繋がると思う。
【上田 綺世】
気温の違いはあったが、全然戦えるということは実感できた。もっと得点に貪欲になって、チーム全体としてやっていきたい。アウェイでこの結果は決して悪くないと思う。次、ホームで勝つことが大事になる。
【クォン スンテ】
この暑さのなかでも、勝たなければいけないというのは意識していたが、無失点でアウェイの試合を終えたことには、満足している。みんなが試合の重要性を理解していたので、中国のサポーターの応援で声が届かない場面があっても、なるべく簡単な言葉で伝えたり、声をかけずとも、みんなの意識の高さで乗り越えられた。次はホームで勝って、準決勝に進みたい。
【伊藤 翔】
結果的には悪くはなかった。欲を言えばアウェイゴールも欲しかったが、(今日の気温だと)後ろから駆け上がっていくプレーは厳しかった。失点しなかったことは、DF陣とGK含め、頑張ってくれた。第2戦で攻撃陣がその頑張りに応えたい。第1戦で試合をやっていくなかでヒントはみつけられたので、第2戦で活かしていきたい。
【白崎 凌兵】
個人的にチャンスがあったけど、決められなかったところは、ホームで取り返すしかないと思う。次はホームでやれるので、しっかり勝つこと。たくさんのサポーターの方が来てくれると思うので、その環境で自分たちがホームでやるメリットを感じて、得点をとって勝つということだけに集中したい。
【小泉 慶】
みんなでカバーし合って助け合いながら出来ていた。今日はスンヒョンが自分の近くにいて、すごく助けてもらっていた。健斗にしろ、セルジーニョにしろ、みんなでボールを取るということを意識してやれていた。
◆AFCチャンピオンズリーグ2019 準々決勝 第1戦(オフィシャル)