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全国高校サッカー選手権福岡県大会決勝が4日、レベスタで行われ、3度の全国優勝を誇る名門・東福岡が0―1で筑陽学園に敗れ、J1鹿島入りが内定しているMF荒木遼太郎主将(3年)の最後の“冬”が終わった。
プリンスリーグで負った右足首痛の影響でベンチスタートとなった荒木は、筑陽の粘り強く体を張った守備で攻撃のリズムをつかめず苦しい展開が続く後半8分、投入された。ケガの影響で得意の正確なキックは蹴られなかったが、ピッチを駆け回って攻守に奮闘。悪かった流れを取り戻しつつあったが、後半28分、一瞬の隙を突かれたカウンターから先制点を許し、これが決勝点となった。
「0―0の状況で入って流れを変えてくれと言われたが、自分の力が足りなかった。結果が残せなかった」。7連覇を目指し、優勝に大きな期待がかかる中での敗退に、表彰式が終わっても悔し涙は止まらなかった。
試合後には、応援席にいる仲間たちに声をかけた。「キャプテンになって自分がうまく引っ張れたかは分からないが信じてついてきてくれた仲間たちにありがとうと伝えたかった」。そして「あいつらのお陰でここまで来られたのに、全国に連れていけなくてごめんなと謝った」と肩をふるわせた。
夏の高校総体も、選出されたU―17もケガで出場できず、この1年は故障との戦いだった。「悔しい1年」と振り返り、「この先のステージはさらに厳しいことが待っていると思うが、高校サッカーで培ったものを生かしたい」と声を絞り出した。
「3年間でメンタル面が強くなった。厳しいことを言われててもそれを跳ね返す力がついた」。名門・東福岡で懸命に戦い抜いた誇りと、この日の敗戦の悔しさを糧に、プロの世界で大きな飛躍を遂げてみせる。
◆東福岡 決勝で涙…鹿島入り内定・荒木主将 最後の“冬”終わる(スポニチ)