日刊鹿島アントラーズニュース

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2020年5月30日土曜日

◆【鹿島】骨折からの復活、土居聖真が“真相”を明かす「今は毎晩、ピクニックに行く小学生のようなワクワクした気分」(サカノワ)






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結果が出ないことへの責任を痛感する一方、この中断期間の約2か月はむしろ貴重な“有難い”時間にする。


J1リーグの鹿島アントラーズが5月28日にチームでの全体練習を再開させ、MF土居聖真がオンラインでのメディア取材に応じた。21日に28歳の誕生日を迎えたアタッカーは、このほどSNSの自身のインスタグラム(@doi.shoma_official)でファンに報告していた骨折の“真相”について明かした。

土居は20日に更新したインスタグラムで、昨年12月21日の天皇杯準決勝・V・ファーレン長崎戦(〇3-2)で骨折をしていたことを報告。痛みを抱えながら、今季も公式戦3試合に臨んでいたが、中断に突入した3月以降、治療に専念してきたことを伝えていた。

今回のオンラインによる取材で、土居は患部が右足の小指だったと説明。当初は強い打撲だと思っていたという。ただ痛みと腫れがなかなか引かず、検査したところ、骨折していることが判明した。そのうえでチームドクターやスタッフと話し合い、土居はプレーしながら治すという方法を選択した。

実際、あまり患部のことが気にならずプレーできる時期もあった。ただ、痛みが引けばぶり返すなど一進一退で、その「振れ幅が大きかった」。そして今回、新型コロナウイルスによる活動自粛期間が伸びたタイミングで、「ここしかない」と治療とリハビリに専念することにした。

もちろんチームの結果が出ていないことへの責任は痛感している。その一方で、「僕にとっては、ケガを良くするという意味で、有難いと言える時期になったかなと思っています」と、この一連の“流れ”を受け止めた。

約2か月を掛けた。「次につなげる2か月という判断で、指に負荷をかけないように、体幹や筋力トレーニングなどサッカー選手ではないようなトレーニングをしてきました。それによってストレスも溜まり厳しかったです。ただ、良いリハビリができました。僕にとっては有意義な時間だと思っています」と、ある意味、これまで全力で走り続けてきた土居に与えられた、“今は一旦休ませる時だ”という貴重な時間になった。

「ケガをしていたことによって、今、痛みがない状態でできる喜びがあります。これまでは痛みによって、自分に言い訳をしていて、それも今となっては悔しい時期でした。今、練習が再開されて『この動きは痛くない!』と、これまでの怖さがなくなり、本来の自分が見えてきました。『明日も練習できる』『楽しみだな』と、寝る時、小学生が翌日ピクニックに行くようなワクワク感が僕にもあります。毎日、練習楽しみにして過ごしています」

もちろん様々な不安はある。ただ、日本代表にも選ばれてきた攻撃のユーティリティは、リーグ再開の日を心から待ち侘びていた。

鹿島浮上へのキーマン、むしろパワーの増した土居が、全力でピッチを駆け抜ける。


[文:塚越始]


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