日刊鹿島アントラーズニュース

Ads by Google

2020年5月30日土曜日

◆【再開後の注目株|鹿島】攻守にアグレッシブな広瀬陸斗がタイトル奪還の“推進力”に(サッカーダイジェスト)



広瀬陸斗 Rikuto.Hirose


◆◆サッカーダイジェスト / 2020年6月25日号


「上下運動が基本になってくると思う。それで勝負したい」


覚悟の移籍だったのだろう。昨季リーグを制した横浜から、無冠の鹿島へ。横浜のチームメイトからは引き止められたようだが、「自分の足りないところを得られる」との思いで、鹿島に新天地を求めた。

昨季の横浜では不動のレギュラーではなかったが、今季はACLとの連戦を考えれば、出場のチャンスは十分にあったはず。「(横浜の選手たちは)みんないい人たち」と居心地も良かったようだ。それでも、広瀬陸斗はチャレンジを選んだ。サッカー選手としてもう一回り大きくなりたいという願いで、鹿島の一員となった。

左右のSBをこなすが、主戦場は右。このポジションでは歴戦の内田篤人や、ポテンシャルに疑いのない伊東幸敏と、強力なライバルが待ち構える。それでも、新加入の広瀬は中断前の公式戦3試合(ACLプレーオフのメルボルン・ビクトリー戦、ルヴァンカップ1節の名古屋戦、J1リーグ開幕戦の広島戦)でスタメンを勝ち取ってみせた。

その3試合すべてでチームは黒星を喫し、広瀬自身も「勝たなければ意味がない」と悔しさを滲ませたが、自身のパフォーマンスにフォーカスすれば、まずまずのプレーを見せていたのも事実だ。

積極的に高い位置を取り、右サイドで攻撃の起点となる働きぶりを披露。中央に絞って中盤の選手のようにも振る舞う横浜時代と同様に、M・ビクトリー戦での「(同サイドの2列目のファン・)アラーノが開いて、自分がインナーラップしてクロスを上げられた」プレーは、特長のひとつでもある。

守備意識も高く、素早く攻守を切り替え、相手のボールホルダーに鋭く寄せる。球際の強さもある。音声配信アプリ「stand.fm」のクラブ公式チャンネルで、広瀬は自らのアピールポイントについて次のように語っている。

「運動量とパス。どっちかと言ったら、組み立て(の場面)でボールを前に運ぶのが得意」

攻撃にも守備にも積極的に関与し、アグレッシブに戦う。「鹿島のSBは上下運動が基本になってくると思う。それで勝負したい」と強い意気込みを口にする。献身的なハードワークでサイドを制圧し、ビルドアップでも存在感を示す。リーグタイトルから遠ざかる鹿島にとり、昨季に横浜でJ1覇者を味わった経験値も見逃せない。

昨年に経営体制が大きく変わり、今季はザーゴ新監督を迎えるなど、鹿島は変革期の真っただ中にある。多くの新戦力も加わった。その中のひとりである広瀬には当然、小さくない期待がかけられている。

生まれ変わろうとしているチームが力強く突き進むためには、新たな力の台頭も必要だ。自らの成長が、タイトル奪還を期する鹿島の推進力になる――そんな活躍を期待したい。

取材・文●広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)


[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

◆◆サッカーダイジェスト / 2020年6月25日号
価格:650円(税込、送料別) (2020/5/30時点)



◆【再開後の注目株|鹿島】攻守にアグレッシブな広瀬陸斗がタイトル奪還の“推進力”に(サッカーダイジェスト)




Ads by Google

日刊鹿島

過去の記事