自陣から敵陣に入るまでや、攻撃のスイッチを入れる役目を担うのが土居聖真だとしたら、ゴールに直接結びつくプレーで貢献しているのがファン アラーノだ。ここまで3得点、4アシストと安定した数字を叩き出している。主なポジションはSH。ただ、ブラジルでプレーしていたアラーノにはそのポジションでの経験が少なく、当初は戸惑いもあったという。
「いままでそのポジションをやったことがなかったところで、監督から要望されて、そこでアドバイスをいろいろと受けて、だいぶ慣れてきました」
チームにフィットしてきたことが「数字に表れているところは嬉しい」と表情をゆるめた。
加入当初は自分にプレッシャーをかけすぎた部分もあったのだろう。期待に応えようと必死になるあまり空回り。8月26日のFC東京戦で来日初得点が決勝点となりチームを勝利に導くと、そこからチームは7連勝。7連勝目となった9月23日の湘南戦でアディショナルタイムに決勝点を奪ったのもアラーノだった。
次の対戦相手である名古屋は順位が一つ上の5位に付けている。
「我々が彼らに追いつくチャンス。直接対決なのでしっかり制さないといけない。全員がその意識を持って、今週取り組んでいますし負ければ目標から遠ざかってしまう。全員が試合に懸ける意味合いというか、意気込みというのはわかっていると思います」
前々節の神戸戦では2つのアシストでチームを勝利に導いた。次のライバルとの直接対決ではどんなプレーを見せてくれるだろうか。
文:田中滋(鹿島担当)
明治安田生命J1リーグ 第25節
10月31日(土)17:00KO カシマ
鹿島アントラーズ vs 名古屋グランパス
◆【鹿島 vs 名古屋】チームにフィットし、攻撃センスで力を発揮し始めたファン アラーノ(J's GOAL)