日刊鹿島アントラーズニュース

Ads by Google

2021年6月1日火曜日

◆【J1採点&寸評】川崎 2-1 鹿島|小林の決勝弾は感涙もの。ふたつの記録達成の川崎に対し鹿島では常本、上田らが奮闘(サッカーダイジェスト)






川崎――20戦無敗のリーグ新記録を達成


[J1第17節]川崎2-1鹿島/5月30日/等々力
 
【チーム採点・寸評】
川崎 6.5
 戦前に鬼木監督が語っていたように、過去シーズン同様にやはり鹿島とのゲームは僅差の勝負に。後半、特にVARによって鹿島の得点が認められた61分以降は難しい時間帯もあった。しかし、後半アディショナルタイムに小林の劇的なゴール(直前のボールが相手の頭に当たっているとの判定でオフサイドにならず)で勝利!! 連戦のなかで守備陣もよく踏ん張り、リーグ新記録の20戦無敗を樹立、鬼木監督はリーグ最速での100勝を達成。
 
 まさに後世に語り継がれる強さを誇り、ホーム等々力で新たな歴史を打ち立てた。鬼木監督とは縁の深い鹿島、そしてかつて川崎で指揮を執った相馬監督を相手にしたゲームでの記録達成は感慨深いものがある。


【川崎|採点・寸評】


川崎――鬼木監督は自らの采配でリーグ最速の100勝達成

監督
鬼木 達 7
この日は交代カードを通常より引っ張ったが、後半アディショナルタイムの小林投入が大当たり。後半途中に送り出した長谷川、終盤に起用した知念もその小林のゴールに絡み、後半の家長と旗手のポジションチェンジも効いていた。チームを新記録の20戦無敗に導き、自身はリーグ最速での100勝達成。それでも謙虚で慕われる“オニさん”は「チームの100勝であって、スタッフ、選手、サポーターの100勝です。結果的に監督が僕だっただけです」とコメント。


鹿島――後半は手応えの得られる内容も


【チーム採点・寸評】
鹿島 5.5
勇気を持ってラインを押し上げてプレスを行ない、中盤2列目の連係を生かしながらゴールを目指す。特に後半は相手を押し込む時間もあり、61分には上田のVAR判定を受けてのゴールで同点に追いついた。しかし後半アディショナルタイムに失点。川崎に勝負強さを見せられる形になり、悔しさが募ったはずだが、この想いは今後に活きるのではないか。収穫もあったゲームと言えそうだ。

【鹿島|採点・寸評】
GK
31 沖 悠哉 5.5
2失点しただけに評価は難しいが、果敢に前に出て相手のチャンスを阻むなど好プレーも。つなぐ意識も高かった。ただ精度はより上げたいところ。

DF
32 常本佳吾 6.5
試合後には後半アディショナルタイムに長谷川にクロスを上げられて失点したシーンを悔やむ。ただ大卒ルーキーは、それ以外では立ち上がりからマッチアップした三笘に仕事をさせず、守備面で十分な働き。攻撃面でのプラスアルファも欲しかったが、インパクトを含め「6」と迷うも「6.5」に。

39 犬飼智也 5.5
先制点を奪われたシーンではL・ダミアンの動きに対応しきれず、走り込まれて決められてしまった。それ以外では川崎の攻撃に対し粘っていただけに、悔しいプレーになっただろう。

28 町田浩樹 6
ハイボールにも強く、手堅い対応も披露。左足のフィードも狙うなど好印象のパフォーマンス。後半アディショナルタイムの失点は右からのクロスを知念と競った際に、自らの頭に当たったことでオフサイドにならず背後の小林に決められたが、あれは致し方ないだろう。

14 永戸勝也 5.5
前半にはCKを直接狙うなど左足をアピール。アップダウンも繰り返したが、先制点を奪われたシーンでは山根に寄せ切れなかった印象で、後半アディショナルタイムにはスライディングが間に合わずに目の前で小林に決められた。

MF
21 ディエゴ・ピトゥカ 5.5(87分OUT)
試合開始早々に自陣エリア付近でボールロストし、三笘にあわやのシュートを放たれ、後半にはクロスをクリアし切れずにL・ダミアンに際どいシュートを打たれた。球際の強さや力強いパスなど特長もしっかり見せ、三笘らへの対応にも走ったが、安定感を少し欠いたように映る。

4 レオ・シルバ 5.5
D・ピトゥカとともにバランスを取り、中盤の好守をつないだ。上田のゴールの起点にもなったが、より縦パスを通して攻撃を加速させたかったか。土居とともに「6」よりの「5.5」というところか。


鹿島――上田と荒木は見事な連係でゴールを奪う





MF
37 小泉 慶 5.5(HT OUT)
トップ下でスタートし、高い位置から相手へ激しくプレッシング。立ち上がりには荒木へ良いパスも通した。前半途中からは三笘や登里をケアするためか右サイドに回り、常本、D・ピトゥカらと連係した。しかし前半のみで交代に。

13 荒木遼太郎 6
2度のシュートチャンスを迎えるもDFにブロックされて枠に飛ばせず。それでも独特の空気感を醸し出すMFは、38分に土居のシュートチャンスを作り、61分には素晴らしいスルーパスで上田のゴールをアシスト。ポテンシャルの高さを改めて示した。

FW
8 土居聖真 5.5(77分OUT)
右サイドと中央をこなして潤滑油となる。38分の左の荒木からのパスを受けてのシュートは決めたかったが、技術の高さなど印象は良い。「6」よりの「5.5」か。
 
18 上田綺世 6.5(86分OUT)
一時、オフサイドと判定されるも、荒木のスルーパスに上手く抜け出して、VARの末に同点弾をゲット!! しなやかな一連の動きだった。ただその後にチームは決勝点を奪われただけに他のチャンスも仕留めたかった。コンディションは良さそうだ。

交代出場
MF
41 白崎凌兵 6(HT IN)
上田のゴールにつながる荒木のラストパスを“アシスト”。中盤左に入ったが、サイドに張るのではなく、上手く中央や後方にポジションを取ってボールを受けて味方へ。後半の反撃にひと役買った。
 
MF
27 松村優太 ―(77分IN)
1-1の状況で、ここからが勝負という場面でピッチに送られる。右サイドから仕掛けたが、決定的な仕事は果たせなかった。

FW
9 エヴェラウド ―(86分IN)
勝ち越しを目指してジョーカーとして登場。しかしプレー時間が限られ、中盤でボールを受けたが、ゴールにはなかなか迫れなかった。

MF
6 永木 亮太 ―(87分IN)
深いスライディングでボールを奪うなど、中盤の守備を高めた。しかし、後半アディショナルタイムにクロスを上げられて失点。勝点をもたらせられず。

監督
相馬直樹 5.5
前半途中で土居と小泉のポジションを入れ替え、後半頭から白崎を投入するなど状況に合わせてチームを変化させた。勝点を手にできなかったのは残念も、次につながるゲームになったのではないか。

※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を平均とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。
 
取材・文:本田健介(サッカーダイジェスト編集部)




◆【J1採点&寸評】川崎 2-1 鹿島|小林の決勝弾は感涙もの。ふたつの記録達成の川崎に対し鹿島では常本、上田らが奮闘(サッカーダイジェスト)





Ads by Google

日刊鹿島

過去の記事