明治安田生命J1リーグの鹿島アントラーズに所属するブラジル人MFディエゴ・ピトゥカは、Jリーグ移籍の舞台裏を明かしているようだ。22日、ブラジルメディア『terra』が伝えている。
ピトゥカはカンピオナート・ブラジレイロ・セリエA(ブラジル1部)のサントスに2017年から在籍。昨季は中盤の主力選手としてリーグ戦で26試合に先発出場したほか、コパ・リベルタドーレスでも11試合でフル出場を果たしており、クラブを準優勝に導く活躍を見せていた。
その中、昨年11月から鹿島アントラーズが複数回にわたり獲得オファーを提示。一度は破談に終わったものの選手サイドがJリーグ挑戦に前向きな姿勢を見せていたこともあり、今年1月に鹿島アントラーズが160万ドル(約1億7400万円)を支払い保有権の50%を買い取るという条件でクラブ間合意。新型コロナウイルス感染拡大の影響による入国制限が設けられていたこともあり、4月中旬に鹿島アントラーズのトレーニングに合流していた。
そして、同選手は4月28日に敵地で行われたYBCルヴァンカップのグループステージ第4節・サガン鳥栖戦でデビュー。カルロス・ザーゴから相馬直樹への監督交代がありながらも、5月下旬に行われた第16節・セレッソ大阪戦以降はレギュラーに定着。ここまでリーグ戦で6試合に先発出場している。
その中、ピトゥカはブラジルメディアのインタビューに対応。鹿島アントラーズへの移籍が決まる過程について「サントスを去るつもりはなかったね。正式なオファーが届いた時に話し合いを行ったけど、監督や他の人たちは全員部屋から出て、会長と僕だけが部屋に残った」
「会長に『僕を売らないでください』と言うと、『私も君と一緒に仕事を続けたい。だが、君はサントスの財政状況を理解しているはずだ』と返してきた。だから『他の選手を売って、僕をここに残してください』と言ったよ。すると『いや、君には良いオファーが届いている。(オファーを受け入れることで)サントスに助けになるだろう』と言われたね」
「サントスを助けになるならば、僕はサインできると言っていただろう。だけど、サントスに残りたかったから、あの時は泣きかけていたよ。ただ、(鹿島アントラーズへの移籍で)少しはサントスを助けられたと思っているね」とコメントを残している。
同選手はインタビュー内でサントス復帰への思いも明かしているが、引退間際ではなく、チームにタイトルをもたらすためにも万全のコンディションのもとで復帰する考えがあることを強調している。
◆「あの時は泣きかけていた」ディエゴ・ピトゥカが鹿島移籍の舞台裏を激白!(FOOTBALL TRIBE)