
日刊鹿島アントラーズニュース
Ads by Google
2022年3月22日火曜日
◆“レネ・スタイル”の根幹をなす「5W1H」。イメージを共有し、スプリント力が高まれば鬼に金棒だ【鹿島】(サッカーダイジェスト)
ヴァイラー体制2戦目にして、目指すスタイルの輪郭が見えた
スイス人のレネ・ヴァイラー新監督を迎え入れ、新たな戦術の導入に挑む鹿島アントラーズが、その全貌を明らかにしつつある。合言葉は「より速く、よりシンプルに、前へ」にほかならない。
新型コロナウイルスの感染予防対策のため、来日が大幅に遅れていたヴァイラー監督が3月11日に無事、日本に到着。入国後3日間の待機義務が設けられていたが、措置対象国からスイスが解除されたこともあって、同月13日にチーム合流。その2日後のルヴァンカップ大分戦でベンチ入りした。
あわただしいなかでの初采配は、立ち上がり早々に染野唯月のヘッドで先制するも、取って取られてのシーソーゲームとなり、最終的に3-3のドロー決着。新天地・鹿島での初陣を勝利で飾ることはできなかったが、ヴァイラー監督は「多くの情報を得られた」とポジティブにとらえていた。
そして、迎えた3月19日のJリーグ第5節。地元カシマスタジアムでの湘南戦は16分に先制点を許したが、今やエースの称号を得た上田綺世のスーパーミドルとファン・アラーノの逆転弾によって勝利を手繰り寄せる。新指揮官はこう言って喜びをかみしめた。
「私にとって最初のホームゲーム。勝ちたいと思っていたので、よかった。選手たちが結果で示してくれた。ファンやサポーターだけではなく、クラブを支えてくださる皆さんに勝点3を届けることができて、うれしく思う」
ヴァイラー体制2戦目にして、早くも目指すスタイルの輪郭が見えた。とにかく、よく走る。それは単なる印象ではなく、データが裏付けている。
試合後、Jリーグの公式サイトを通じて、各選手の総走行距離やスプリント回数が公表されているが、そこに興味深い数値を見つけることができる。「3月19日に行なわれたJリーグ第5節の7試合に限って」と前置きさせていただくが、鹿島のスプリント回数のチーム合計は241回。これは14チーム中、最多だった(広島の236回、京都の221回が続く)。
シーズン開幕前、オンラインを通じ、次のように語った左SBの安西幸輝は、チーム一の40回という数値をたたき出した。まさに“レネ・スタイル”の申し子たる躍動ぶりだった。
「僕らに求められているのはスプリントする力。サイドでのドリブルや前へのフリーランニングは自分の持ち味でもある。そういう意味では、やりやすさを感じている」
個性豊かな選手たちが、情報共有し、効率よく走る
湘南戦で鮮やかな同点弾を決めた上田は、“レネ・スタイル”についてこう話していた。
「コミュニケーションを大切にする監督だなという印象。パス1本にしても受け手にどんな情報を伝えられるか。逆に、パスの出し手にどんな選択肢を与えられるか。そこを共有するようなトレーニングをしている」
上田の言葉を聞いて、ふと、頭に浮かんだのは、いつ(when)、どこで(where)、だれが(who)、何を(what)、なぜ(why)、どのように(how)という5W1Hだった。伝えたい情報をこれらにそって整理すると、よりわかりやすく伝えられるといわれるが、“レネ・スタイル”の根幹をなす思考であることがうかがえた。
監督不在中、現場を取り仕切った岩政大樹コーチも「待ち合わせ場所」と称して、パスの出し手と受け手のイメージの共有を図ろうとしていた。そこに、他を圧倒するようなスプリント力を加味しようとしているわけだ。
かつて“走るサッカー”といえば、技術的未熟さを補う方法論のひとつだった。ところが、今の鹿島は個性豊かな選手たちが、情報共有しながら、効率よく走ろうとしているのだから、これはもう鬼に金棒だろう。
“レネ・スタイル”の構築がどこまで進むのか、目が離せない。
取材・文●小室功(オフィス・プリマベーラ)
◆“レネ・スタイル”の根幹をなす「5W1H」。イメージを共有し、スプリント力が高まれば鬼に金棒だ【鹿島】(サッカーダイジェスト)
「今の鹿島は個性豊かな選手たちが、情報共有しながら、効率よく走ろうとしているのだから、これはもう鬼に金棒だろう」
— 日刊鹿島アントラーズニュース (@12pointers) March 21, 2022
◆“レネ・スタイル”の根幹をなす「5W1H」。イメージを共有し、スプリント力が高まれば鬼に金棒だ【鹿島】(サッカーダイジェスト) https://t.co/3X4eMPZUae pic.twitter.com/7cqQiQ0SmG
Ads by Google
日刊鹿島
- 10
◆【鹿島が6戦、首位。光った鬼木采配と次なる課題とは】(サッカー批評)2025-03-18
- 16
★2024年11月の記事まとめ(日刊鹿島アントラーズニュース)2024-11-02
- 24
◆ホーム無敗のカシマで感じる「後半の圧力」 欧州との文化の違いは(朝日新聞)2025-03-17
- 33
◆J1鹿島、4発快勝 鬼木新体制、ホームで初白星(茨城新聞)2025-02-22
- 37
◆【J1鹿島が川崎にシーズンダブルを達成した意味】(サッカー批評)2024-11-03
- 40
◆J1鹿島 タイトル誓う 開幕控えパーティー(茨城新聞)2025-01-29
- 44
◆明治安田J1 鹿島、競り勝つ 新潟に2-1(茨城新聞)2025-02-26
- 48
◆鹿島 J1最多タイ25戦連続ホーム不敗 鬼木スタイルで3連勝(スポニチ)2025-03-01
- 70
◆鹿島 史上4クラブ目のホーム年間無敗!鈴木優磨が今季15点目(スポニチ)2024-12-08
- 83
★【J1鹿島の今季初実戦で見えた鬼木アントラーズの姿とは】(サッカー批評)2025-01-13
- 99
◆京都が鹿島DF須貝英大獲りへ MF米本は完全移籍に移行(スポニチ)2024-12-23
過去の記事
- ► 2024 (1133)
- ► 2023 (1261)
- ▼ 2022 (1152)
- ► 2021 (1136)
- ► 2020 (1404)
- ► 2019 (2168)
- ► 2018 (2557)
- ► 2017 (2892)
- ► 2016 (2193)
- ► 2015 (1859)
- ► 2014 (2464)