Jリーグ参入1年目ながら、昇格争いを繰り広げているJ3のいわきFC。
『日本のフィジカルスタンダードを変える ~魂の息吹くフットボール~』をクラブビジョンとして掲げる彼らは、Jリーグの舞台でもその意義を証明しつつある。
そんなチームで、欠かせない存在となっているアタッカーが鈴木翔大。加入3年目を迎える29歳は、鹿島アントラーズで活躍する鈴木優磨の兄としても知られている。
そこでQolyは、クレバーなプレーぶりがフランス代表のカリム・ベンゼマを彷彿とさせ、今季ここまで4ゴールを記録している鈴木翔大に直撃インタビュー!
いわきFCの強さの秘訣や、神奈川大学時代のチームメイト伊東純也、もちろん弟・鈴木優磨のことなどについていろいろ聞いてみた。記事ではそのほんの一部であるが紹介したい。
(取材日:2022年6月2日)
――(前略)鈴木翔大選手は今年、いわきFCで3年目を迎えています。一番成長した部分した部分はどこだと感じていますか?
もともと得点を取る部分や動き出し、運動量の部分には自信がありました。ただ、大きい相手と対峙した時にやはりパワー不足というか、強さが自分には足りないというのはすごく感じていました。
さっきも言ったように、移籍する前にこのチームのスタイル、「前へ前へ」という姿勢やフィジカルの部分が自分にすごく合っていると感じていて、選手として“強さ”をもっと伸ばせたらプレーの幅が広がると思っていたんです。
体が強くなったら、どのようにプレーの幅が広がるか。そこを自分の中ですごく楽しみにしていて、実際に今、体が一回り大きくなり強くなってからは、サッカーがさらに楽しくなってきました。
――(中略)弟の鈴木優磨選手はメンタリティが特徴的ですね。どのように培われたんでしょうか?
ここは自分しか知らない部分が多くあると思っています。
やはり世間だと「ヤンチャ」とか「悪童」といった嫌われる今のイメージがあって、批判も多いじゃないですか、ああいう性格だと。でもピッチを一歩出れば本当にかわいい弟ですし、見た目通りではないんですよね。
僕も今まで一緒にサッカーをやってきた人数が結構いますが、あれだけサッカーに対して真面目で、あれだけサッカーが好きで、サッカーIQの高い選手をあまり見たことがありません。
家族だから贔屓目というのももちろんあるとは思いますけど、それを抜きにしても、求心力のある選手だなと思います。良くも悪くも、人の心を惹きつける。動向が気になる選手です。
何をするにしてもリーダーなんですよね。一緒にご飯を食べに行ったりしても、友達と集まっていても。人の心を惹きつける“何か”を持っています。
何かすごい大物だなと思わせる。今までのサッカー人生で出会ったなかで一番の大物だなと自分の弟を見ていて思います。
小さい頃から負けず嫌いだったというのもあります。どんな小さな勝負でも。例えば公園で一対一をやっていても、今となっては恥ずかしいんですけど、どれだけ大きくなってもやっぱり殴り合いとかをしていました(笑)。
お互い負けず嫌いなんですけど、弟のほうがやはり全然負けず嫌いでした。すごかったですね。小さい頃からあの性格は変わってないです。
サッカーに対して真摯だし、逆にあそこまで負けず嫌いを表現できる選手は日本にはいないですよね。今でもそこはすごいなと思っています。
動画では他にも、いわきFCというクラブの特長や自身の成長、ソニー仙台から加入するまでの経緯、伊東純也の大学時代との“違い”、さらには弟・優磨の帰国に至る決断を見守っていた時のことや鹿島アントラーズへの思いなど、たっぷり聞いているのでそちらもぜひ!
いわきFCは今週、7月10日(日)にFC岐阜とアウェイで対戦。来週16日(土)にはアスルクラロ沼津をホームのJヴィレッジスタジアムに迎える。