[12.25 高円宮杯U-15準決勝 鳥栖U-15 0-7 鹿島JY 味フィ西]
ゴールラッシュの口火を切る得点になった。立ち上がりからハイプレスで相手に圧力をかけていた鹿島アントラーズジュニアユースは前半5分、MF小笠原央(2年)が相手GKのパスにプレッシャーをかけてボールを奪うと、エリア内での切り返しから右足で先制点を決める。チームはその後、6得点を奪って大勝した。
今大会2回戦の徳島JY戦で10得点を奪うなど、攻撃陣が結果を残して勝ち上がってきた鹿島JYだが、その中で小笠原は得点を決めることが出来ていなかった。ただこの日は前半25分のFW高木瑛人のゴールの場面でもアシストを記録した。
「チームとしても最初から奪いに行くと話していたし、自分としても切り返したりするところは練習からやっていたので、得点が取れて嬉しかった。アシストもしっかりと出来てよかったです」。うっぷんを晴らすかのような活躍に満面の笑みを浮かべた。
鹿島アントラーズの背番号8、小笠原。ピンとこないサッカーファンはいないはずだ。父親は元日本代表MFの小笠原満男さん。日本代表では55キャップを数え、鹿島でJ1通算525試合出場を重ねたレジェンドプレーヤーだ。
央(ひろ)自身は4きょうだいの3番目。ただし男の子は一人で、もともと男の子が生まれたら付けようと考えられていた「ヒーローになれ」という意味が込められた央という名前が与えられた。
サッカーは当然、お父さんの影響で始めた。アカデミーのテクニカルアドバイザーとして活動している満男さんにはプレー動画を見てもらうことも多く、「チームへの声かけだったり、上に行くためにどうすればいいのかとか、技術だけじゃなく、考え方などたくさんアドバイスを貰っている」という。
「キックの質は自分よりも優れているし、チームを助けてあげるところだったり、キャプテンとしてやっていることは小さいころからスタジアムに行ってみていた。自分も見習うべきところは多いかなと思っています」
身長159cm、体重46kgの体格は、今後の成長をより楽しみにさせる。「普段の練習から本山雅志さんや鈴木修人さんが参加してくれて、大きい体の人を相手に自分の技術を発揮して、点にどう繋げられるかということはいつも意識しています」。日本屈指の環境が、次世代のスターを作り上げていく。
常勝軍団と言われる鹿島。アカデミー世代でも日本一は当然意識したい称号だ。27日の決勝で大宮U15を下せば、2001年大会以来、21年ぶりの高円宮杯のタイトルを手にすることになる。小笠原も「小学生6年生の時は全日本少年サッカー大会で準優勝で終わってしまったので、絶対にここは優勝したい」と力強く話すと、この日のスタメンで5人が先発していたように、中学2年生世代が充実していることもあり、「自分の代でも優勝したい」と早くも連覇を宣言した。
(取材・文 児玉幸洋)
◆元日本代表小笠原満男さん長男、鹿島JYの中2MF小笠原央が待望の今大会初ゴール!「絶対に優勝したい」(ゲキサカ)
『チームへの声かけだったり、上に行く為にどうすればいいのかとか、技術だけじゃなく、考え方など沢山アドバイスを貰っている』
— 日刊鹿島アントラーズニュース (@12pointers) December 25, 2023
◆元日本代表 #小笠原満男 さん長男、鹿島JYの中2MF小笠原央が待望の今大会初ゴール!「絶対に優勝したい」(ゲキサカ) https://t.co/Gv3JRPRcXz
※央(ひろ)=ヒーロー! pic.twitter.com/kE6CZk4HqZ