日刊鹿島アントラーズニュース

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2024年4月28日日曜日

◆鹿島アントラーズじゃなければ…? 他クラブなら主力になれそうな選手5人。確かな能力を持つ控えたち(フットボールチャンネル)






 J1リーグで最多の優勝回数8回を誇る名門・鹿島アントラーズは、分厚い選手層を誇っている。それだけに、ピッチ上に立つ11人に選ばれることは簡単ではない。今回は、鹿島以外のクラブであれば、主力としてプレーしていても不思議ではない能力を持った選手を紹介する。※各データは4月26日時点。


GK:山田大樹


生年月日:2002年1月8日(22歳)
2024リーグ成績:出場なし


 鹿島アントラーズの育成組織で育った山田大樹は、2017年のU-15日本代表招集を皮切りに、各世代別代表を経験してきた有望なGKで、2020年にトップチームに昇格した。

 しかし、1つしかないGKのポジションを獲得するのは簡単ではなく、プロ1年目に沖悠哉のコンディションの問題でデビューする機会があったものの、翌2021シーズンからはカップ戦を含めて出番なし。4番手GKという扱いが続いた。

 そこで、2023シーズンはファジアーノ岡山に期限付き移籍で加わって経験を積もうとしたが、シーズン序盤にミスが続いたこともあってポジション争いに敗れてしまい、J2出場は7試合にとどまった。鹿島に戻ってきた今季も、レギュラーのGKは早川友基で、ここまで出番がない状況が続いている。

 プロとしての経験は浅い山田だが、現在はU-23アジアカップを戦っているU-23日本代表メンバーに招集されている。小久保玲央ブライアンと野澤大志ブランドンに次ぐ第3GKという扱いだが、3月シリーズに呼ばれていなかったことを考えると、サプライズ招集と言えるだろう。

 山田は、190cmの長身を武器としたハイボールの処理に安定感があり、このポイントだけでも十分に欲しがるクラブはいそうなもの。ポテンシャルは高く評価されているだけに、経験を積める舞台を見つけた方が自身の成長につながるかもしれない。


MF:松村優太


生年月日:2001年4月13日(23歳)
2024リーグ成績:5試合0得点0アシスト


 松村優太は、高校サッカーの名門・静岡学園高校で背番号10をつけて活躍し、同校を高校サッカー選手権大会優勝に導いて、2020年に鹿島アントラーズに加入した。

 プロ1年目からリーグ戦で13試合に出場した松村は、その後もコンスタントにピッチに立っている。ただ、2020シーズンから2023シーズンのJ1で72試合に出場してはいるものの、うち途中出場が56試合で、先発の機会は多くない。抜群のスピードと突破力、そして守備をサボらない姿勢は、スーパーサブとして鹿島にとって有益だが、もっと先発で主役としてプレーしたい気持ちはあるはずだ。

 今季のJリーグでは、開幕から3試合続けてベンチ外が続き、第4節の川崎フロンターレ戦でようやく初出場した。この試合を含めて5試合連続で途中出場という状況だ。ポジション争いの主なライバルといえる藤井智也は、推進力があるだけでなく、松村よりも状況判断に優れている印象で、試合の流れを考える思考力は改善すべきポイントかもしれない。

 パリ五輪世代で注目選手の1人だった松村だが、U-23アジアカップのサッカーU-23日本代表メンバーには入っていない。ピッチ上でのひたむきな姿勢はファンに伝わっているだけに、いまの状況は複雑だろう。


MF:名古新太郎


生年月日:1996年4月17日(28歳)
2024リーグ成績:7試合0得点1アシスト

 名古新太郎は、サッカーの名門・静岡学園高校の出身で、3年生のときには10番の背番号をつけて活躍した。1つ下の旗手怜央らとともに全国レベルで知られる選手となり、順天堂大学に進学したのち、2018年に鹿島アントラーズでプロとしてのキャリアを始めている。

 しかし、身長168cmのMFというのはプロの舞台では小柄な印象で、鹿島の熾烈なチーム内競争の中でポジションを得るのに苦労した。それでも2021シーズンは湘南ベルマーレに期限付き移籍で加入してリーグ戦19試合に出場し、鹿島に復帰した2022シーズンはJ1で14試合に出場と、少しずつ存在感を強めている。

 抜群のテクニックとパスセンスで攻撃を司る名古は、近年、中盤で激しく相手と戦うシーンが増えた印象だ。もともとあったスキルに、守備のインテンシティーが加わり、監督としても使いやすい選手になってきたと言えそうだ。

 今季は、第4節の川崎フロンターレ戦で4-2-3-1のフォーメーションでトップ下を担当し、チームを勝利に導く見事な活躍をした。良いアピールを続けているところだが、鹿島のトップ下では、樋口雄太の存在が大きく、さらに土居聖真もいるため、名古は常時先発というわけにはいかない。チーム内で切磋琢磨して成長するのも選択肢だが、28歳という年齢を考えると、もっとピッチに立ちたいところだろう。


FW:垣田裕暉


生年月日:1997年7月14日(26歳)
2024リーグ成績:3試合0得点0アシスト
 垣田裕暉は、鹿島アントラーズの育成組織出身で、2016年にトップチームに昇格した。プロ1年目は分厚い選手層に阻まれてJ1出場は3試合にとどまり、翌2017シーズンからは様々なクラブに期限付き移籍で加わっている。

 まずはツエーゲン金沢で3シーズンを過ごして、2019シーズンは10番を背負ってプレーした。2020シーズンは徳島ヴォルティスで得点ランキング3位となる17ゴールを挙げて、昇格に貢献。その後、J1でもコンスタントにゴールを決められることを証明し、2023シーズンに満を持して鹿島に復帰している。

 育ったクラブに戻った垣田は、昨季のJ1第9節のアルビレックス新潟戦でリーグ戦初先発の機会を得ると、ここでゴールを決めて、以降はコンスタントに起用された。しかし、今季の鹿島は昨季の2トップではなく1トップ。鈴木優磨が不動のレギュラーで、垣田は当然ベンチに座ることが増えた。ここまでリーグ戦のプレー時間はわずか23分という厳しい状況だ。

 187cmの長身でスピードもある垣田は、フィジカルの要素だけでも多くのクラブが欲しがる大型FWと言えるだろう。期限付き移籍先でゴールを挙げてきた実績もあり、鹿島以外であれば多くのクラブで主役になれる選手のはずだ。


MF:須藤直輝


生年月日:2002年10月1日(21歳)
2024J1リーグ成績:出場なし
 須藤直輝は、大宮アルディージャのジュニアユース出身で、高校は同じ埼玉県の昌平高校に進んだ。そこでの活躍が注目を集め、早々と鹿島アントラーズ加入内定が決まっている。プロ行きが決まったあとで臨んだ2020年の全国高校サッカー選手権大会では、小見洋太(アルビレックス新潟)らを擁するチームを主将としてまとめて躍動し、自身は大会優秀選手を受賞している。

 しかし、2021年のプロ入り後は、かなり険しい道が続いている状況だ。1年目はカップ戦に2試合出場したのみで、リーグ戦は出番がなく、翌2022シーズンはツエーゲン金沢に期限付き移籍で加入した。ここでも定位置を得られたわけではなく、J2・15試合の出場で先発はわずか1回のみだった。期限付き移籍を終えて鹿島に戻ると、2023シーズンはさらにタフなシーズンとなり、リーグ戦ではベンチ外が続き、カップ戦でも出番なしに終わっている。

 今季もここまでJ1ではベンチ外で、苦難は続いている。ただし、今月17日に行われたルヴァンカップのヴァンラーレ八戸戦ではベンチ入りを果たした。結局出番は訪れなかったものの、少し前進したと言えるかもしれない。

 それでも、高校時代の輝きを考えると、プロ4年目でまだJ1デビューを果たしていない須藤の現在地は予想外と言っていいだろう。公式戦の出場がほとんどないため、成長ぶりを計るのは難しいが、切れ味鋭いドリブルと柔らかいボールタッチ、そして豊富なアイディアは、チームによっては攻撃の中心になれるレベルにあるはずだ。




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