「健斗にとっても、鹿島に戻ってくるのはベストなチョイスだと私も信じています。鹿島にとっても、彼をこのタイミングで迎え入れられたのはベストな補強だったと思います」
◆【鹿島】ポポヴィッチ監督が三竿獲得の舞台裏を明かす「日本人選手を希望していた。譲れなかったのは…」。佐野海舟の逮捕にもひと言(サカノワ)
「自分の中で100パーセントこの選手だと思えない限り必要ではないと、ヨシさんとクラブに伝えてきました」
[J1 24節] 鹿島 – FC東京/2024年7月20日18:00/県立カシマサッカースタジアム
J1リーグ鹿島アントラーズのランコ・ポポヴィッチ監督が7月19日、オンラインによる取材に応じて、翌日のホームでのFC東京戦に向けて抱負を語った。先日獲得が発表された三竿健斗が、この試合から出場可能となる。
指揮官はその三竿獲得の舞台裏について告白。吉岡宗重フットボールダイレクター(FD)には「日本人選手」であり、未知な選手ではなく即戦力級を欲していると要望したいたという。そこで三竿復帰の可能性が浮上し、互いのビジョンが合致し、今回の復帰が実現したそうだ。
「吉岡FDをはじめとした強化部、クラブに感謝しています。私はまず優先して、補強選手で考えたいのが日本人選手でした。それはクラブともこれまで一緒に話してきたことでもあります。
ヨシさんとは常に意見交換をしてきました。私が譲れなかったのは、中途半端なレベルの選手、鹿島で違いを作れるかどうか分からないぐらいの選手で、大金を払ってしまうこと。それは絶対にしたくなかった。自分の中で100パーセントこの選手だと思えない限り必要ではないと、ヨシさんとクラブに伝えてきました」
「もちろん、選手としてのクオリティと人間性を兼ね備えた、鹿島にふさわしい選手を見つけるのは非常に難しいことです。簡単ではありません。そのなかで、もしかしたら健斗が帰って来れる可能性があるかもしれないという情報をもらった時、私自身も嬉しかったです。健斗は鹿島でしっかりと実績を残した選手で、選手としてのクオリティも問題ないと分かっていました」
とはいえ、三竿レベルの選手であれば、彼のもとに複数のオファーも届いていた。獲得のオペレーションは非常に大変だったはずで、ポポヴィッチ監督は強化部の仕事ぶりに感謝をしていた。
「健斗にとっても、鹿島に戻ってくるのはベストなチョイスだと私も信じています。鹿島にとっても、彼をこのタイミングで迎え入れられたのはベストな補強だったと思います」
「決して簡単な獲得ではありませんでした。そういう意味で、強化部が迅速に動いてくれたと思います。チームの軸になる中堅、ベテランの選手である、(柴崎)岳、(鈴木)優磨、(植田)直通ともコミュニケーションをとれて、さらに若手にも経験を伝えられる選手です。
一番大切なのは、自分のトップモードに入っていくことだと思いますし、彼が力を出すために、やらなければいけないことがチームにはあります。健斗自身もチームのためにやるべきことがあると思います。チームが健斗をサポートしながら、その力を信じて、還元してくれればと思います」
また先日、逮捕が公表された佐野海舟についても質問を受けた。FC町田ゼルビア時代から日本代表ボランチを知る指揮官は、「私たちはFC東京の試合に集中すべきです。今回のこの件については、まだ何がどうなっているのか、状況を私も理解していないなかで、コメントすることはもちろんできません。FC東京についての質問であれば受け付けます」と答えた。