日刊鹿島アントラーズニュース

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2016年7月30日土曜日

◆育成年代新基軸の大会が始動…U-13初代王者はJ下部退けた街クラブFC LAVIDA(サッカーキング)


http://www.soccer-king.jp/news/youthstudent/20160727/472300.html?cx_top=topix



『newbalance CHAMPIONSHIP2016』が23日から25日までの3日間、静岡県の時之栖スポーツセンターで開催。Jリーグクラブの下部組織や有力中学校、強豪の街クラブなど全24チームが参加した。

 今年から新たに始まった同大会は、U-11、U-12、U-13、U-16世代の各大会を実施。試合出場機会が少ない年代を対象とし、全国各年代のトップレベルのチームを招待し優勝を争う。この3日間ではU-13世代の大会が開催された。クラブや学校などのカテゴリーの壁を取り払った大会では各チーム、時之栖での短期合宿生活を送り、社会性も学んでいく。

 大会方式は4チーム×6グループに分かれた予選リーグと順位決定トーナメントを3日間に分けて開催。Jクラブ下部組織が力を見せる中、埼玉県の街クラブFC LAVIDAが躍進する。予選リーグでは東京ヴェルディジュニアユースを抑えて首位で通過を果たすと、決勝トーナメントに入って鹿島アントラーズジュニアユースを2-0で撃破。準決勝のサガン鳥栖U-15戦では終了間際に1-1に追いつかれる展開の中、PK戦で小兵の守護神・神谷優太が大活躍を見せてファイナルへの切符を手にする。FC LAVIDAは大会最終日に入っても勢いが衰えず、鹿島アントラーズつくばジュニアユースとの決勝を2-0で勝利し、大会初の栄誉を手にした。

 FC LAVIDAは、今年のインターハイに埼玉県代表で出場する昌平高校と協力関係にあるクラブで、平時は昌平中学・高校のグラウンドを使用して練習を行うこともある。中学1年生チームもフィジカルに優れたDF八木大翔やFW栃久保海汰、積極的な仕掛けと攻撃にアクセントをつけるMF島村隆汰などのタレントも擁しての好チームだった。

 また、今大会では新たな試みとして、Jリーグやプロ野球をはじめとした日本スポーツの様々な試合データを解析するデータスタジアムが参画。決勝戦に進出した2チームへの特典として同社が解析したデータが提供される。プロが使用するデータを子どもたちの指導にもどう生かしていくか、注目だ。

『newbalance CHAMPIONSHIP2016』は今夏に残る3カテゴリーの大会も開催。8月15日から17日にかけてU-12、8月17日から19日にかけてU-11の大会がJ-GREEN堺で、9月17日から19日にかけてU-16の大会が時之栖スポーツセンターで開催される。

■newbalance CHAMPIONSHIP U-13/2016 出場チームおよび最終順位
優勝 FC LAVIDA
準優勝 鹿島アントラーズつくばジュニアユース
第3位 サガン鳥栖U-15
第4位 FC東京U-15むさし

第5位 セレッソ大阪U-15
第6位 大宮アルディージャU-15
第7位 柏レイソルU-15
第8位 鹿島アントラーズジュニアユース

第9位 FC東京U-15深川
第10位 青森山田中学校
第11位 ヴァンフォーレ甲府U-15
第12位 東京ヴェルディジュニアユース

第13位 ソレッソ熊本U-15
第14位 FCトリプレッタジュニアユース
第15位 高川学園中学校
第16位 上州FC高崎

第17位 徳島市立川内中学校
第18位 センアーノ神戸ジュニアユース
第19位 モンテディオ山形ジュニアユース庄内
第20位 土佐中学校

第21位 星稜中学校
第22位 モンテディオ山形ジュニアユース村山
第23位 暁星中学校
第24位 FC LIBERTA

◆「1、2本のチャンスを決められるか」 FW興梠、鮮やかループで五輪代表初ゴール(ゲキサカ)


http://web.gekisaka.jp/news/detail/?194964-194964-fl

[7.27 練習試合 リオ五輪日本代表 1-1 CSセルジッペ]

 いきなり結果を残した。リオデジャネイロ五輪日本代表の最前線に入ったFW興梠慎三(浦和)は、試合開始1分でゴールネットを揺らした。

 中盤でボールを受けたMF遠藤航(浦和)が左サイドから中央に入り込んでくるMF中島翔哉(FC東京)に縦パスを通すと、「裏に出てくる感覚があった。オフサイドにならないように、ちょっと遅めにスタートした」と興梠がPA内に進入。中島からパスを呼び込むと、距離を詰めてくるGKをあざ笑うかのようなループで流し込み、五輪代表初ゴールを記録した。

「本大会では1、2本のチャンスをどれだけ決められるかが大事。そういう意味でああいう場面で決められたのはすごい良かった」

 その後は攻撃の基準点になろうと奮闘するが、相手DFの激しいマークに遭い、「もう少し体を張ってキープできれば良かった」と反省。「ボールキープは自分の中で一番重要視しているものなので、きちんと収めることができればSBも良いタイミングで上がって来れたと思う」。

 前線でコンビを組むFW浅野拓磨(アーセナル)との連係については「自分が引いたときはフリックで出せる位置にいてほしいと言っていた。距離感はすごく良かった」と振り返る。しかし、動きが被る場面もあり、「まだそんな日も経っていないので。コミュニケーションを取りながらやっていきたい」と本大会に向けてさらなる連係向上を図る。

 五輪代表初ゴールは奪った。しかし、シュートがその1本に終わったこともあり、「1本しかシュートを打っていないのは、やっぱり物足りなさがある」。30日に行われるU-23ブラジル代表との親善試合に向けて「今日より厳しくなると思うけど、どれだけ前で体を張れるか、どれだけボールキープできるかを試したい」と意気込んだ。

(取材・文 折戸岳彦)

◆リオ五輪で求められる我慢強い守備組織…OAとの連携強化へ植田が吠える(サッカーキング)


http://www.soccer-king.jp/news/japan/national/20160726/472508.html?cx_top=topix



「上げろ! 上げろ!」「そこ、行け!」

 センターバック(CB)の植田直通(鹿島アントラーズ)がジェスチャーを交えながら、コーチングの声を響かせる。リオデジャネイロ・オリンピック日本代表のアラカジュ合宿のひと幕だ。

 ブラジル入りしてからの練習4日目。2日目に続いて2度目にして、おそらく最後になるはずの二部練習が行われた。

 10時からスタートした午前練習では、体幹トレーニング、ボールを使って体を動かしたあと、ハーフコートで9対9を行い、その後2対2、3対3へと移行。シュートを打ったあとすぐさま攻守が入れ替わり、順番も次々と回ってくるため、見ていて選手たちがキツそうなのが手に取るように伝わってきた。

 午後練習ではより実戦に近いメニューが組まれた。左右からクロスが次々と放り込まれ、ペナルティエリア内に特化した攻防が行われると、その後、GKを含めた10対10のハーフコートゲームを敢行。冒頭のシーンは、このときのものだ。

「ピッチに入れば年なんて関係ないし、今まで僕が最終ラインとしてやってきたこともある。オーバーエイジ(OA)の人たちは経験があるかもしれないですけど、ここでのサッカーはあまりやっていないから、息を合わせていかないといけない。それにはまず僕が、積極的に声を出していければいいと思っています」

 ディフェンスラインを組んだOAの藤春廣輝(ガンバ大阪)や塩谷司(サンフレッチェ広島)に臆せず指示を飛ばした植田は、きっぱりと言った。

 トレーニング中、手倉森誠監督が気にかけていたひとつが、DF間の距離である。「横がコンパクトになり過ぎている。そこは少し是正しなきゃいけない」と指揮官が指摘すれば、藤春も「ガンバではサイドバックが中に絞ってCBをカバーできるポジションを取るんですけど、ここではあまり絞らないというか、時と場合によりますが、人がいなかったら絞らずに外をしっかり、と言われました」と、所属クラブとの違いを認識。手倉森ジャパンの守備スタイルを頭と体に必至に叩き込んでいた。

「この時期にこういう練習をするということは、テグさんは守備に回る場面を想定しながらやっているのかなと。そういうときに守り切る力がCBになければ相当苦しくなる。そういう意味で、今日みたいな練習はディフェンスの選手にとってすごく重要だと思いながらやっていました」

 クロス対応や、サイド攻撃への対応をみっちり確認したことについて、塩谷が指揮官の狙いをくみとって説明する。

 リオデジャネイロ・オリンピックでは「押し込まれ、守らなければならない状況が6割方続く」と手倉森監督は読む。興梠慎三(浦和レッズ)を基準点にしたスピーディな攻撃で相手の隙を突くためにも、劣勢に耐えうる強固な守備組織を築き上げる必要がある。OAを組み込んだ守備における連係の構築は、この先も最重要テーマになっていく。

 ちなみに、午前練習の最後にはPK戦が行われた。GKは櫛引政敏(鹿島アントラーズ)、中村航輔(柏レイソル)、杉本大地(徳島ヴォルティス/バックアップメンバー)の順番で守り、前日に続き、発熱のために静養を取った大島僚太(川崎フロンターレ)を除く全選手がビブス未着用組とビブス組とに分かれて戦った。

 未着用組の1人目、遠藤航(浦和)が櫛引に止められると、ビブス組の1人目、中島翔哉(FC東京)も中村にセーブされる波乱の幕開け。その後、両チームとも6人目まで成功したが、未着用組の7人目、浅野拓磨(アーセナル)のキックが左ポストを叩くと、ビブス組の7人目、室屋成(FC東京)のキックも中村に止められる。勝敗はサポートメンバーに委ねられたが、ビブス組の9人目、渡辺皓太(東京ヴェルディユース)のキックが杉本に阻まれ、決着が着いた。

 リオ五輪日本代表は、現地26日に午後1回の練習を行い、翌27日に練習試合で地元クラブのC.S.セルジェッペと対戦。30日(日本時間31日午前4:30)には中部ゴイアニアでの国際親善試合でブラジル代表と戦い、8月4日(日本時間5日午前10:00)に北部マナウスで行われるリオ五輪初戦でナイジェリアと激突する。

文=飯尾篤史

◆「非常に悔しい思いが一番強い」 ブラジルにリベンジ誓うDF植田(ゲキサカ)


http://web.gekisaka.jp/news/detail/?195069-195069-fl

 あの日、敗れた悔しさは忘れていない。11年7月3日に行われたU-17W杯準々決勝ブラジル戦で、当時16歳だったDF植田直通(鹿島)は先発出場を果たした。しかし、ブラジルに3失点を喫したチームは2-3で敗れ、大会を後にすることになった――。

 27日に行われたCSセルジッペとの練習試合。後半開始からピッチに送り込まれた植田は、CBの位置に入って相手攻撃をはね返し続ける。後半17分にはピッチを後にするDF岩波拓也(神戸)からキャプテンマークを譲り受け、戦う姿勢を示して後方からチームを鼓舞し続けた。

 試合は1-1の引き分けに終わったこともあり、「各チームでやっていることが染みついている部分もあるので、代表の、今やっているサッカーに切り替えないといけない」と課題を口にした。

「距離感だったりは今から準備する時間がまだあるので、そこは大会に合わせないといけない。まだまだ上げられていくことがたくさんあると思うし、もっと上げていきたい」

 30日にはブラジルとの国際親善試合が行われる。5年前のU-17W杯で苦杯を舐めさせられた相手だ。「僕たちよりも非常に良いチームだった。けど、優勝を狙いたい思いが強かったので、非常に悔しい思いが一番強く、負けたという思い出しかない」と当時を振り返り、『借りを返したい気持ちはあるか?』との質問に「そうですね」と力強く答えた。

(取材・文 折戸岳彦)

◆【THE REAL】鹿島アントラーズの異能のストライカー、土居聖真が追い求めるゴール…抜け目なく、貪欲に(CYCLE)


http://cyclestyle.net/article/2016/07/27/38876.html

土居聖真 参考画像(2015年5月5日)

ゴールにかける想いをストライカーに聞くと、ほとんどの場合で「貪欲に」という言葉が返ってくる。鹿島アントラーズの土居聖真(しょうま)も然り。もっとも、ゴールへの飢餓感よりもこの言葉を先立たせる点で、稀有なタイプといっていいかもしれない。

■貪欲にゴールを狙う

「抜け目なく」

川崎フロンターレとのデッドヒートを制し、ファーストステージを制した6月25日のアビスパ福岡戦後の取材エリア。ダメ押しとなる2点目を決めていた土居は、息つく間もなく幕を開けるセカンドステージへ向けて、こんな抱負を残している。

「ゴールは取れるだけ取りたい。それが自分のためにもなるし、チームのためにもなる。ファーストステージ以上に抜け目なく、貪欲にゴールやアシストを狙っていきたい」

それから約1カ月後の23日。ホームのカシマスタジアムに浦和レッズを迎えたセカンドステージ第5節。両チームともに無得点で迎えた後半15分に、土居が追い求める「抜け目のないゴール」が生まれている。

日本代表に名前を連ねるFW金崎夢生(むう)が、左サイドに流れてボールをキープする。このとき、ファーサイドにいた土居は両手を大きくあげて、クロスを要求していた。

「ムウ君がクロスを入れようとして顔をあげたときに、ちょうど自分がフリーだったので飛び込もうと思っていたんですけど」

もっとも、前方をDF森脇良太とMF青木拓矢にふさがれた金崎は無理をせず、後方をフォローしてきた左サイドバックの山本脩斗にボールを預ける。

飛び込むタイミングを逸した土居は次の瞬間、自分の周囲をあらためて確認している。前方では那須大亮と槙野智章の両DFが、ニアサイドにポジションを取っていた味方のMF中村充孝をケアしている。

首を振って後方をチェックすると、MF関根貴大は自分をマークするわけでも、さらに外側にいた味方のMF遠藤康をマークするわけでもない。中途半端なポジションで、ほとんど傍観者と化している。

ゴール前にいる自分をケアする相手がいない状況は、依然として続いている。そして、レッズの守護神、日本代表GK西川周作の目の前には大きなスペースが生じている。

ゴールの匂いを嗅ぎ取った土居は山本と目を合わせながら、右斜め前方へダッシュを開始した。オフサイドにならないギリギリのタイミングで抜け出すと、スピードをさらに加速させる。

山本はあうんの呼吸で、速く、低いクロスをゴール前へ送る。キャッチしようと構えていた西川は、視界の左側から突如として飛び込んできた土居にまったく反応できなかった。



クロスがワンバウンドした刹那に、土居はスライディングしながら伸ばした右足をタッチさせて微妙にコースを変える。体勢を崩しながらも必死に伸ばした西川の左手をかすめて、ボールはゆっくりとゴール右隅に吸い込まれていった。

「シュートを打った後はボールの行方を見ていなくて、ゴールになったかどうかがわからなかったけど。サポーターの人たちがみんな大喜びしていたので、入ったんだなと思いました」

ゴールを確認した土居は、ユニフォームの左胸に縫い込まれたクラブのエンブレムを両手で手繰り寄せる。キスをしながら笑顔を弾けさせ、ゴール裏を埋めた自軍のサポーターと喜びを分かち合った。

西川を除くレッズの選手たちを、文字通り棒立ちにさせた一撃。百戦錬磨の選手たちの虚を突いた、土居の抜け目ない動きの秘密は最初のポジショニングに集約される。

「あまり中に入りすぎることなく、一番大外のほうから。(ゴール前へ)入っていくときはボールだけしか見ないようにして。(レッズ戦は)クロスがあがる形が多かったので、自分もいいタイミングで入れば合わせられると思っていた。ああいう形も練習しているので、結果として出てよかったと思います」

ファーサイドで気配を消しながら、ここというタイミングでゴール前の危険地帯へ飛び込んでいく。日本代表でも活躍したストライカー、中山雅史(現JFLアスルクラロ沼津)が十八番としていた動きだ。

そして、山形市で生まれ育った土居が、小学生時代に憧れていた選手が中山だった。地元のクラブ、OSAフォルトナ山形のエースストライカーとして、山形県内の大会得点記録をすべて塗り替えた土居はアントラーズのスカウトの目に留まる。

すでに地元山形ではモンテディオ山形がJ2を戦っていた。ベガルタ仙台ジュニアユースの入団テストも受け、合格内定ももらっていたが、より高いレベルでプレーしたい思いが最終的には上回った。

■背番号「8」

アントラーズのジュニアユースの入団テストに合格すると、母親の栄美さんとともに茨城県鹿嶋市に移住。ユースに昇格してからはアントラーズの選手寮に入り、完全に親元を離れて夢を追い続けた。

トップチームに昇格したのは、鹿島学園高校を卒業した2011シーズン。同期には後に日本代表に招集されるMF柴崎岳とDF昌子源がいた。アントラーズのフロントは、1992年生まれの柴崎、昌子、そして土居にごく近い将来、チームの屋台骨を託す青写真を描いていた。

迎えた2014シーズン。4年目の土居はリーグ戦で全34試合に出場し、トップ下のポジションでチーム3位タイとなる8ゴールをマーク。2015シーズンからは背番号「8」を託された。

Jリーグが産声をあげた1993シーズンからトップリーグで戦ってきたアントラーズは、背番号を非常に大事にする。神様ジーコの象徴だった「10」は、固定背番号制となった1997シーズン以降はビスマルク、本山雅志(現ギラヴァンツ北九州)、いま現在の柴崎しか背負っていない。

たとえば「2」はジョルジーニョ、名良橋晃、内田篤人とレジェンドとして名前を連ねる右サイドバックが背負い、2010年7月に内田がシャルケへ移籍した後は空き番となって、次なる持ち主を待っている。



ならば「8」はどうか。マジーニョやセリエAへ渡る前の小笠原満男、野沢拓也(現ベガルタ仙台)、ジュニーニョらの攻撃的MFもしくはフォワードの象徴となってきた歴史が、土居への期待の大きさを物語る。

しかし、好事魔多し。昨年10月3日。敵地で行われたヴィッセル神戸戦の後半開始早々に、相手GK徳重健太と交錯した際に足を踏まれた土居は負傷退場を余儀なくされる。

試合後の精密検査の結果は左足第2中足骨の骨折。全治3カ月と診断され、ゴール数は「6」のまま、残りのリーグ戦4試合を棒に振らざるを得なくなった。

悪夢はまだ終わらない。左足が完治した矢先の今年2月。シーズン開幕へ向けた宮崎キャンプの練習中に、今度は右ひざのじん帯を痛めて再び戦列を離れてしまう。

「サッカーができない状況にストレスを感じていたし、開幕戦でメンバーに入れなかったように、コンディションも完全ではないところから今シーズンは始まっていたので」

■ケガから学ぶ

ガンバ大阪との開幕戦はベンチ外となり、サガン鳥栖との第2節はリザーブのまま試合終了を迎えた。ベガルタ仙台との第3節こそ後半18分から途中出場したが、チームは得点を奪えないまま初黒星を喫する。

第6節のサンフレッチェ広島戦から4試合連続で先発。その間に2ゴールをマークするも、第10節のアルビレックス新潟戦からは再びリザーブとして途中出場が続いた。

イメージとかけ離れたプレー。チームに貢献できないもどかしさ。心身のリズムがかみ合わず、焦燥感を募らせた日々が結果的にプラスになったと土居は振り返ったことがある。

「そうしたなかでも、サッカーがやりたいと強く思えたところがよかったのかなと。ケガが治ってもなかなかコンディションがあがらず、思い通りのプレーができなかったときは確かに悔しかった。自分自身に対して苛立ちも覚えたけど、そうしたときにふて腐れることなく、純粋にサッカーへぶつけられた。

ケガをしたのは自分自身の責任。ケガで長期間離脱するのは自分のサッカー人生のなかで初めてのことだったけど、すごくいい経験になったというか。ケガをすること自体はいいことではないけど、僕にとっては自分を変えるできごとだった。いまではそう思える」

心と体がようやくシンクロしたのだろう。ヴァンフォーレ甲府との第14節で先発に復帰すると、いきなり先制&追加点をマーク。最終節までの4試合で4ゴールを量産し、逆転優勝に大きく貢献した。

昨年7月の石井正忠監督の就任とともに、アントラーズはフォーメーションをそれまでの「4‐2‐3‐1」から伝統の「4‐4‐2」へ戻した。土居もトップ下からフォワードへ変わったが、ピッチの上でなすべき仕事は変わらない。

コンビを組む金崎とともに、がむしゃらにゴールに絡み続ける。相手ボールになった瞬間から金崎とともに激しくプレスをかけ続けて、守備における「一の矢」となる。

■アントラーズの勝利に貢献したい

ケガからのリハビリに励む日々で、筋力トレーニングでもすすんで負荷を大きくした。ピッチに戻るからには、新たな武器を自分の体に搭載させる。守備で見せるハードワークと闘争心は、土居をして「自分を変える」と言わしめた一端でもあった。

そして、レッズ戦で決めたゴールで2年前の8ゴールに並んだ。残りは12試合。自己最多記録更新はもちろんのこと、いま現在の土居の充実ぶりを見れば、二桁を大きく超える可能性も十分にある。

「チームメートたちが自陣からしっかりとつないで、前線まで運んできてくれたボールなので、僕も気持ちを込めてシュートを打たないといけない。ゴールへの意識や1点の重みというものを、いままで以上に強く意識しながらプレーしています」

もっとも、レッズ戦は直後に喫した元日本代表FW李忠成の連続ゴールで苦杯をなめた。ガンバに逆転負けを喫した開幕戦に続く2敗目。ファーストステージの17試合で10失点と最少を誇った堅守は、一転してセカンドステージの5試合だけで最多タイの10失点を数えている。


ファーストステージを制したことで、追われる立場となるセカンドステージへ。厳しい戦いが増えると覚悟していた土居は、表情を引き締めながら「だからこそ僕たちの強さが試されるというか、鹿島の真価が問われると思う」と決意を新たにしていた。

5試合を終えて8位に甘んじているいま、アントラーズの勝利に貢献したい想いはますます強まっている。

「連敗しないことが一番重要だと思う。しっかりと気持ちを切り替えて、チーム全体で反省することも必要ですけど、実際にグラウンドのなかでプレーしている選手たちが話し合わないと。(5試合で10失点は)守備陣だけのせいではないので、前線の選手たちもしっかりと話し合って、細かいところを突き詰めて改善していかないとまた続いてしまうので。

そのうえで、僕は前線の選手なので、ゴールやアシストで結果を残していく。今日のゴールではチームを助けられなかったけど、これからもっともっとたくさん点を取って、チームを助けられる存在になりたい」

まもなく訪れるであろう、自己最多ゴール記録の更新も土居にとっては通過点。年間王者獲得を最終的な目標にすえながら、172cm、63kgとやや華奢な体にゴン中山をほうふつとさせる泥臭いゴールを生み出す稀有な得点センスとスタミナ、そして闘争心を搭載した異能のストライカーが、常勝軍団アントラーズの前線で輝きを放ち続ける。

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