日刊鹿島アントラーズニュース

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2020年10月18日日曜日

◆遅くなりました!」C大阪・豊川、移籍後リーグ戦初ゴール含む2発 高校同級生の植田弾にも刺激(スポニチ)






明治安田生命J1第23節   C大阪4-1横浜 ( 2020年10月17日    ヤンマー )


 C大阪はホームで横浜と対戦し、4―1で勝利した。FW奥埜博亮(31)が2得点を挙げ、後半21分から途中出場したFW豊川雄太(26)も移籍後リーグ戦初ゴールを含む2得点をマーク。17年11月以来、ロティーナ体制では初の4発で2連勝を飾り、暫定2位に浮上した。18日に残り8試合が行われる。
 降りしきる雨の中を走り続け、これまでの鬱憤(うっぷん)を晴らした。2―0で迎えた後半26分、DF片山の縦パスに抜け出した豊川が前を向く。「トラップしたときに(前に出ている)GKが見えた」。右足で放ったループシュートが吸い込まれると、全身で喜びを爆発させた。

 「すみません、遅くなりました!」

 試合後のヒーローインタビューで背番号32はサポーターに頭を下げた。リーグ戦の移籍後初ゴールにとどまらず、36分には再び最終ラインを抜け出して2点目。チームの2連勝、そして暫定2位浮上に大きく貢献した。

 「プロになって2週間以上、休んだことがなかったんで。体的にもメンタル的にも難しかった」

 昨オフにベルギー1部オイペンから完全移籍で加入。8月5日のルヴァン杯浦和戦で加入後公式戦初得点を決めながら、その試合中に右膝を負傷した。2カ月近い離脱期間は精神的にも追い込まれたが、筋力強化や体の動かし方などを改善。さらに13日の日本―コートジボワール戦では熊本・大津高の同級生である植田直通が決勝点を奪い「アイツが点を取ってうれしかった」と刺激を受けた。

 「トレーナーやメディカルスタッフの方が(右膝を)治してくれた。感謝したいし、結果を残すことが恩返しになる」

 豊川だけでなく、奥埜が決勝点を含む2得点の大活躍。2トップの一角で途中出場したMF西川もゴールに迫った。C大阪にとって3年ぶりとなる1試合4発。これまで課題とされてきた前線が奮起し、今後へと弾みのつく白星を手にした。

 《指揮官は坂元を絶賛》MF坂元が指揮官から絶賛された。前半10分に左足クロスで先制点をアシスト。その後も積極的な仕掛けで次々と好機を演出した。試合後、その働きをロティーナ監督は高く評価。「タツ(坂元)が凄いのは、1対1で崩せるだけじゃなく、それ以外でも仕事ができるところ。あれぐらい崩せて、かつ仕事量も多い選手というのは、なかなか出会うことはない」。今後は初めての日本代表入りにも期待がかかる。




◆遅くなりました!」C大阪・豊川、移籍後リーグ戦初ゴール含む2発 高校同級生の植田弾にも刺激(スポニチ)





◆【C大阪】豊川雄太が2発「自分も…」大津高の同級生・植田直通の日本代表での活躍刺激に(報知)






◆明治安田生命J1リーグ 第23節 C大阪 4―1 横浜M(17日・ヤンマースタジアム長居)

 1試合が行われ、C大阪は奧埜博亮(31)と豊川雄太(26)のFWがそれぞれ2得点をマークし、今季最多4発で横浜Mに圧勝した。今季、ベルギー1部オイペンから加入した豊川は、2点リードの後半26分に芸術的なループシュートでリーグ戦初ゴール。同35分にもダメ押し弾を決めた。横浜Mには2012年から公式戦16試合で負けなし。相性の良さを発揮し、暫定2位に順位を上げた。

 積もりに積もったうっぷんを自らの右足で晴らした。豊川は後半21分に出場すると、見せ場は5分後。DF片山の後方からのロングフィードを正確にトラップすると「(相手GKが)前に出ていたので『打っちゃえ』」と、ペナルティーエリア外からループシュートを放った。C大阪へ移籍後、リーグ戦初得点となる一撃に喜びを爆発させると、同35分には奧埜からのスルーパスに飛び出し、GKとの1対1を冷静に沈めた。

 旧友である日本代表DF植田直通(セルクル・ブリュージュ)の存在が刺激となった。熊本・大津高の同級生で鹿島に同期入団。同じ時期にベルギーでもプレーした。試合を控えた16日のオンライン取材では、13日のコートジボワール戦で植田がA代表初ゴールを決めたことを喜び、「自分も、もっと相手の脅威になれるようやっていきたい」と奮起を誓うと、その翌日に有言実行。9分間で2得点の活躍に、ロティーナ監督(63)は「(ループシュートは)リーガやプレミアなら世界中の人が見るようなゴールだ」と絶賛した。

 オイペン在籍時の18年3月、リーグ最終節で途中出場ながらハットトリックを達成。チームを1部残留に導き「オイペンの奇跡」と称賛された。決定力を期待されてJの舞台に戻ってきたが定位置は奪えず。移籍後初ゴールを決めた8月5日のルヴァン杯・浦和戦で右膝を負傷。復帰に2か月近くを要した。「プロになってから2週間以上休んだことはなかった。メンタル的にも難しい時期だった」と苦しんだ日々を糧に変え、ようやく結果を残した。

 チームは連勝し、暫定ながら2位に再浮上。首位決戦で川崎に消された勢いが戻ってきた。「ケガもあって貢献できてなかった。これからは全部勝ちにいきます」と豊川。上位戦線生き残りへ、頼もしいストライカーが帰ってきた。(種村 亮)

 ◆豊川 雄太(とよかわ・ゆうた)1994年9月9日、熊本市生まれ。26歳。熊本・大津高卒業後、2013年に鹿島入団。16年からJ2岡山に期限付き移籍し、18年からオイペンへ完全移籍。昨年12月にC大阪に加入した。16年リオ五輪世代で同年のU―23アジア選手権では準々決勝のイラン戦で決勝点を挙げる活躍も、五輪本大会のメンバーからは外れた。J1通算34試合4得点、J2通算73試合18得点。171センチ、64キロ。


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◆【C大阪】豊川雄太が2発「自分も…」大津高の同級生・植田直通の日本代表での活躍刺激に(報知)





◆鈴木優磨がバックパス奪って今季3点目!シントトロイデンはベールスホットに大敗、武蔵欠場で日本人対決ならず(ゲキサカ)








[10.17 ベルギー・リーグ第9節 ベールスホット6-3シントトロイデン]

 ベルギー・リーグは17日、第9節を行い、FW鈴木武蔵所属のベールスホット・ビルレイクと日本人5選手が所属するシントトロイデンが対戦した。シントトロイデンはFW鈴木優磨が今季3ゴール目を決めたが、試合はベールスホットが6-3で勝利。代表帰りの鈴木武はベンチを外れ、シントトロイデンのDF松原后、FW伊藤達哉、GKシュミット・ダニエル、FW中村敬斗もシュミットがベンチ入りしたのみで出番はなかった。

 試合はここまで5勝3敗で上位につけているベールスホットが、1勝3分4敗で下位に沈むシントトロイデンを圧倒。前半のうちにMFラファエル・ホルツハウザー、FWタリク・ティスダリが揃って2ゴールを挙げるなど、5-1でリードしてハーフタイムを迎えた。

 シントトロイデンは後半4分、前線で相手のバックパスを奪った鈴木優が相手GKをかわして左足で流し込み、追撃の1点を奪う。ところが12分にMFイスマイラ・クリバリのゴールで再びリードを広げられると、反撃はハイチ代表MFダケンス・ナゾンの1点にとどまり、3-6の大敗を喫した。




◆鈴木優磨がバックパス奪って今季3点目!シントトロイデンはベールスホットに大敗、武蔵欠場で日本人対決ならず(ゲキサカ)





◆【鹿島】「我々の戦略を実行できれば」今年3度目の札幌戦でザーゴ監督はリーグ3連勝を狙う(サッカーマガジン)






10月16日、鹿島アントラーズのザーゴ監督が練習後のオンライン取材に応じた。チームは7連勝の後に2連敗を喫したが、前々節の横浜FC戦、前節の鳥栖戦と2連勝。再び勝利を重ねている。そして、10月18日には札幌ドームで北海道コンサドーレ札幌と対戦する。


九州の次は北海道へ。「映像と口頭での説明」で札幌対策


 10月18日に札幌ドームで対戦する札幌は、鹿島にとって相性の良い相手だ。昨季まで12勝3分け1敗。しかも、ホームのカシマスタジアムでは一度も負けたことがなかった。

 しかし、今季はリーグ戦第3節で0-2と敗れ、札幌にカシマスタジアムでの初勝利を献上。また、公式戦中断期間中の3月にはカシマスタジアムでトレーニングマッチを行ない、45分ハーフでは2-4のスコアに終わった。「彼らとは(今年)2試合やっていて、残念ながら2試合とも敗戦した」と、ザーゴ監督は苦い記憶をよみがえらせる。

 それでも、指揮官は「(札幌が)当時からやっていることに変わりはないし、そんなに変更しているところもないかな」と札幌を分析しており、「(札幌の)動き方が予想できるので、自分たちでその対応をしっかりしていかなくてはいけない」と話す。札幌戦勝利に向け、すでに対策は頭の中にあるようだ。

 ただ、「本当は練習をしたいけれど、残念ながら日程的にそういう練習をできる状況ではない」と言う。前節は九州でアウェー戦を戦い、中3日で北海道での次節に臨む。長距離移動を強いられることもあり、「ほぼ映像と口頭での説明で、我々の戦略的なものをしっかりとみんなが実行できれば」と、札幌対策に講じた。

 実戦的なトレーニングの時間は限られる。だが、ザーゴ監督は2連勝中のチーム状態に手ごたえを感じており、北の大地でのさらなる勝ち点獲得に自信をのぞかせる。

「ここ2試合で自分たちの良いサッカーを見せています。ただ単につなぐだけではなくて、プレスのタイミング、あるいは試合の90分間の中で流れが悪いときにみんなで耐えるところ。それらがしっかりとできている。(札幌戦でも)そういった部分をしっかりやりながら、作ったチャンスを得点に結びつけられれば、狙いとする勝ち点3を持って帰ることができるのではないかと思います」

 ザーゴ監督は率いる鹿島は、札幌からの今季初勝利と、2度目のリーグ戦3連勝を目指す。



◆【鹿島】「我々の戦略を実行できれば」今年3度目の札幌戦でザーゴ監督はリーグ3連勝を狙う(サッカーマガジン)





2020年10月17日土曜日

◆サッカー日本代表・植田直通、 「武闘派」ニューヒーローの意外な素顔(ダイヤモンド・オンライン)






森保ジャパンの2020年初勝利は、武闘派を自任する25歳が出場12試合目で決めた、待望の日本代表初ゴールによってもたらされた。日本時間14日未明に決着を見た、コートジボワール代表との国際親善試合でヒーローを拝命したのは、0-0のまま迎えた試合終了直前に投入されたDF植田直通(セルクル・ブルージュ)だった。劇的かつ渾身のヘディングシュートに込められた矜恃(きょうじ)と、威風堂々としたオーラの内面に今も熱く脈打つ、生まれ故郷の熊本県へ抱き続ける深い愛情を追った。(ノンフィクションライター 藤江直人)


ヘディングへの強いこだわり


 歴代の日本代表チームでは守り方などを確認する意味合いも込めて、原則として非公開練習が行われる試合前日に、セットプレーのメニューが取り入れられるケースが多い。

 森保ジャパンも例外ではなく、今年最初の活動となったオランダ遠征でもカメルーン、コートジボワール両代表戦を翌日に控えた8日と12日に、それぞれセットプレー練習を取り入れていた。その度にキャプテンのDF吉田麻也(サンプドリア)の脳裏には、憂うつな思いが頭をもたげてきた。

 招集された選手たちが敵味方に分かれて、コーナーキックや直接フリーキックをめぐって実戦さながらの攻防が繰り広げられる中で対峙する相手、つまり仮想の相手選手がいつもDF植田直通だからだ。

「セットプレーの練習で一番付きたくない選手というか。いつも僕がマッチアップさせられるんですけど、本当にマークするのが大変で手強い相手なので」

 主力組で最もヘディングが強い選手が吉田ならば、リザーブ組では植田が空中戦の覇者として位置づけられている構図が伝わってくる。吉田は苦笑いしながら、こんな言葉も付け加えてくれた。

「直通は毎日、ヘディングの練習をしているんですよ」

 通常は全体練習を終えると、個々が目的をもって取り組む個人練習に移る。限られた時間の中でひたすらヘディングを繰り返す植田の鬼気迫る姿は、日本代表でも、2018年夏から所属するセルクル・ブルージュ(ベルギー)でも、そしてプロの第一歩を踏み出した鹿島アントラーズでも変わらない。

「毎日のようにヘディングをしてきて、自分の本当に得意な部分でもあるし、ヘディングでチームを助けたいという思いをずっと抱いています」


熊本地震を経て強くなったサッカーへの思い


 胸を張ってそう語る植田のサッカー人生とヘディングの関わりをさかのぼっていくと、1年生の時にフォワードから正式にセンターバックへ転向した熊本県の強豪、大津高校時代に行き着く。自身の身体に宿っていたストロングポイントを磨き続けた日々で培われた自信は、アントラーズの一員としてお披露目の舞台となった、2013年1月の入団会見で発した異例の抱負に反映されている。

「ワニは獲物を水中に引きずり込んで仕留める。自分も得意とする空中戦や一対一に持ち込んで、相手を仕留めたい」

 自らを獰猛(どうもう)なワニに例えて、プロの世界を生き抜いてみせる…。小学生時代に日本一になり、世界大会で3位にもなったテコンドーが、激突の末に例え流血してもひるまない旺盛な闘争心を育んだ。顔面に刻まれている傷痕の数々は、武闘派センターバックの勲章でもある。

 植田の左眉は、今現在も一部が傷で欠けている。大津高時代の体育祭のサッカー大会。突っ込んできた眼鏡姿の同級生を真正面から受け止め、衝撃で割れた眼鏡で切って血まみれになってしまった。それでも最後までプレーを続行したが、終了後には40針を縫わざるをえなくなっている。

 身長185cm、体重82kgの威風堂々としたボディー。決して冗舌ではない性格とも相まって時には近寄りがたいオーラも放つが、内側には優しさを伴った熱き血潮も脈打たせている。隠された一面が初めて公の場で発現したのが、2016年4月16日のヒーローインタビューだった。

「植田選手にとって、今日は特別な思いでのプレーだったと思います。胸の内を聞かせてください」

 敵地で3-0のスコアで快勝した湘南ベルマーレ戦後の光景。インタビュアーの女性からマイクを向けられた植田は沈黙を数十秒続けた後に、おもむろに右手で目頭を押さえた。とめどもなくあふれてくる涙を止めることができない。震えながらも何とか絞り出した声に、思いの丈を込めた。

「僕にはそれしかできないので…頑張ります…」

 それとはサッカーを意味している。ベルマーレ戦の2日前に、生まれ育った故郷の熊本がマグニチュード6.5、最大震度7の「平成28年熊本地震」に見舞われた。ベルマーレ戦当日の16日未明にも後にこれが本震と判明する、さらに規模の大きな地震が発生していた。

 幸いにも家族は無事だったが、時間の経過とともに甚大な被害が伝わってくる。ベルマーレ戦から一夜明けた17日。午前中の練習を終えた植田は、アントラーズのフロントへ熊本行きを直訴。依然として余震が続いていた中で、18日のオフを含めた1泊2日の強行日程を認めさせた。

 被災地の力になりたいと思い立った植田の姿に、チームメイトたちも胸を打たれた。当時のキャプテンで、岩手県出身のJリーガーとして、東日本大震災の被災地への救援および慰問活動に率先して取り組んできた小笠原満男さんは、こんな言葉を植田にかけている。

「手伝えることがあれば何でもする。遠慮なく言ってくれ」

 小笠原さん、選手会長だったDF西大伍(現ヴィッセル神戸)、高卒で加入して2年目だったFW鈴木優磨(現シントトロイデン)ら総勢6人で空路福岡入り。数台のレンタカーで陸路を使って熊本へ向かい、車に詰め込んだ飲料水や支援物資を届けて回り、可能な限り触れあいの場を持った。

 オフ明けの19日には午前、午後の2部練習が組まれていた中で、一行は18日の福岡発成田空港行きの最終便まで活動を展開した。ホームに柏レイソルを迎えた24日のリーグ戦は残念ながら敗れてしまったが、植田と西は先発フル出場。小笠原さんも先発し、鈴木も後半途中からピッチに立った。

 そして、レイソルに喫した黒星が最後になる形で、アントラーズは逆転でファーストステージを制している。通常はキャプテンが音頭を取り優勝トロフィーを天へ掲げるセレモニーで、主役を務めた植田は、照れ笑いを浮かべながら小笠原さんとの間で交わされた秘話を明かしている。

「優勝を決めた直後から『熊本の方々がたくさん見ているから、お前がトロフィーを掲げろ』と言われていました。本当に満男さんに感謝したい」


さらに故郷で豪雨災害
新型コロナウイルスによる復興の遅れ


 闘いのステージをアマチュアからプロへ、年代別の日本代表から頂点のフル代表へ、日本からベルギーの地へ移しても、愛してやまない熊本を思い続ける姿は変わらない。その故郷を中心に九州で今年7月3日から月末にかけて、「令和2年7月豪雨」が発生した。

 気象庁が「100年に一度レベルのまれな降水量」と警戒を呼びかけていた中で、県南部を流れる最大河川の球磨川は氾濫および決壊を起こした。尊い命が奪われ、甚大な被害が引き起こされただけではない。今年に入ってから続く新型コロナウイルス禍で、復興の遅れを余儀なくされるなど、二重の苦しみに耐えながら前を向こうとする故郷の人々の姿に、植田もベルギーの地から心を痛めていた。

「新型コロナウイルスによって日本中の方々、世界中の方々が苦しんでいる中で、僕の生まれ故郷である熊本でも大雨でかなりの数の方々が、苦しい思いをされていることは知っていました。その前には熊本で大きな地震もあり、僕の家族や知り合いも被災した中で、そういうことが起こったから、というわけではないんですけど…」

 コートジボワール戦後に対応したオンライン取材で植田が紡いだ言葉には、競技面以外の意義が込められていた。それは自分たちの一挙手一投足を介して、日本へ勇気と笑顔、そして元気を届けることだった。植田が続ける。

「…僕は本当に日本もそうですけど、熊本を背負って戦っていると思っています。自分のプレーで熊本の方々、そして日本の方々を元気づけられればと思って日々プレーしているので、そういった方々の思いを背負い、勇気や希望をこれからも与えていけるようなプレーをしていきたい」

 選ばれた数人の選手が臨むオンライン取材に植田が応じたのは、あらためて説明するまでもないだろう。


ひそかに狙っていた大仕事


 両チームともに無得点のまま、9日のカメルーン戦に続くスコアレスドローの気配が漂ってきた後半アディショナルタイム。植田からの縦パスを受けたMF遠藤航(シュツットガルト)が相手選手に倒され、敵陣の中央やや右サイドの位置で直接フリーキックを獲得した。

 アディショナルタイムに突入する直前に、劣勢に立たされつつあった守備を安定させる目的で植田が途中出場。今遠征で初めて同じピッチに立っている状況をあらためて確認した時、吉田は前日のセットプレー練習で募らせた憂うつな思いが局面を打開してくれると確信した。

「タフな試合で残り時間も少なくなった中で、アフリカのチームにありがちなのは集中力を欠いてボールウオッチャーになり、ファーサイドが空く傾向があること。直通のストロングポイントはヘディングですし、正直、僕よりも直通の方が可能性はあると思ったので、僕がニアサイドでおとりになってトミ(冨安健洋)と直通をファーに行かせるようにして、(柴崎)岳にもファーに蹴ってくれと伝えました」

 短い時間でのやり取りで、ゴール前の密集地帯におけるポジショニングを決めた。MF柴崎岳(レガネス)が直接フリーキックを蹴る刹那に吉田がニアサイドへ走って相手を引きつけ、マークが曖昧になった遠いサイドをDF冨安健洋(ボローニャ)、さらに大外を植田が突いていく。

 果たして、アントラーズ時代のチームメイトである柴崎が蹴ったボールは、正確無比に植田が走り込むファーサイドへ落ちてくる。マーク役の背後に一度出て気配を消し去り、次の瞬間、死角から目の前に現れて十八番のヘディングを見舞った植田の代表初ゴールとともに、均衡は劇的に破られた。

「あの時間帯に投入されたことは、後ろでしっかりと失点をなくすという意味でしたけど、一つでもチャンスがあればセットプレーで1点を、というのは自分自身でも狙っていました」

 通算12試合目の国際Aマッチで託された任務をしっかりと遂行した。その上でひそかに狙っていた大仕事を具現化させた25歳は、32歳の大先輩・吉田と21歳の後輩・冨安の後塵を拝している現状を認めた上で、ネバーギブアップとばかりに、そして故郷へ届けとばかりに「もっと、もっと成長していけると思っている」と明言。自信を手土産に、ベルギーの地で待つ戦いへ帰って行った。


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