http://www.hochi.co.jp/soccer/japan/20140908-OHT1T50295.html
◆国際親善試合 日本―ベネズエラ(9日・横浜国際総合競技場)
日本代表は8日、ベネズエラ戦が行われる横浜国際総合競技場で、冒頭15分を公開して約1時間の公式練習を行った。先発で代表初出場となるMF柴崎岳(22)=鹿島=は、ハビエル・アギーレ監督(55)から右足のセットプレーキッカーに指名された。FW本田圭佑(28)=ACミラン=と左右で役割分担し、元日本代表MF遠藤保仁(34)=G大阪=の後継者としての第一歩を踏み出す。
柴崎がアギーレ監督から右利きのキッカーに指名された。ベネズエラ戦では主に左CKやゴール前左寄り、直接ゴールを狙える位置からのFKなどを担当する。会見で「シバ(柴崎)が(明日の試合で)プレーして、キッカーであるのは事実」と先発起用を示唆した。
期待を背に柴崎が決意を語った。「まだ(代表がスタートして)短期間だし、自分のキックの質は(全員に)分かってもらえていないと思う。ただ、狙ったポイントに蹴ることは意識したい。監督が指示するポイントに蹴ることは、チーム全体で意識している。そこに蹴ることができればチャンスになる」
ザック・ジャパンで右利きのキッカーは主にMF遠藤(G大阪)が任されたが、今回は招集されていない。柴崎が持ち前のゲームメークに加え、セットプレーから精度の高いボールを蹴られると証明できれば、代表定着も近づく。鹿島では今季、正式にキッカーに就任。昨季から居残り練習で技術を磨いてきた。代表戦でも自信を持ってゴール前に蹴り込む。
柴崎(青森・野辺地町出身)が国際Aマッチデビューすれば、青森県出身としては初めて。青森県サッカー協会は「Aマッチ出場は青森県の悲願。ぜひ、かなえてほしい」とエールを送り、柴崎も「自分が試合に出ることで、青森の方が喜んでくれるならうれしい」と期待に応えるつもりだ。
左利きのキッカーは本田。そして右は柴崎だ。「注目度が高く、緊張感も高い試合になる。だからといって、試合に臨むスタンスは変わらない」。A代表デビュー戦となる万能MFが真価を発揮する。(内田 知宏)