日刊鹿島アントラーズニュース
Ads by Google
2015年6月14日日曜日
◆柴崎が攻撃のスイッチ役(サンスポ)
http://www.sanspo.com/soccer/news/20150613/jpn15061305030005-n1.html
【宮本恒靖氏の新マスターチェック!!】元日本代表主将でサンケイスポーツ専属評論家の宮本恒靖氏(38)が、11日の国際親善試合・イラク戦で4-0と快勝した代表を分析。ボランチの一角で先発したMF柴崎岳(23)=鹿島=が3得点を演出したことに高い評価を与えた。バヒド・ハリルホジッチ監督(63)の戦術になくてはならない“申し子”としての活躍は16日の2018年ロシアW杯アジア2次予選初戦のシンガポール戦(埼玉)に向け、大きな収穫となった。
若手ではFW宇佐美も良かったが、MF柴崎の充実ぶりが光っていた。ボランチの位置から攻撃のスイッチを入れ、3得点に絡んだ。
前半5分の先制点はイラクがDFラインを上げたところを見逃さなかった。裏に抜けたFW本田に長いパスを供給し、ゴールを演出した。同32分のチーム3点目も、柴崎のパスから。宇佐美がドリブルで持ち上がり、ラストパスを受けたFW岡崎が決めた。FW原口のチーム4点目も柴崎のロングボールからの展開だった。
アギーレ前監督に招集された昨秋に比べると、力強さが出てきた。視野が広く、先の展開を読めるところが長所。判断が速く、技術も確かだ。
柴崎が見ているのはDF裏のスペースだけではない。1トップの岡崎にタイミングを見計らって再三、くさびの縦パスを入れていた。相手のマークが厳しく前を向くことができないMF香川の状況を考えていた。岡崎が落としたボールならトップ下の香川が前を向いてプレーできる。先を考えたパスを意図して選択していた。
ハリルホジッチ監督が志向する「縦に速い」攻撃を実現するには、スピードのあるFWだけでは不十分。それを生かす判断に優れたパサーを中盤に置くことが不可欠で、柴崎は役割を果たした。
ただし、守備では少し課題も見える。相手のボール保持者にプレスを掛けすぎて、かわされる場面を目にした。W杯ではブラジルのような強豪と対戦する。コンパクトな陣形を整えても、隙を突かれてかいくぐられる。MF陣が「プレスに行く、行かない」の判断を的確にしてDF陣と密に連係を取っていく必要がある。
チームとしては、3~4人が連動して一気にゴールに向かう攻撃に迫力が出てきた。ハリル監督の言葉が頭で整理され、選手はやる気に満ちあふれている印象だ。走力を求められる戦術を90分間続けるにはフィジカル面での向上が必要だが、それも選手間の競争によって徐々に上がるのではないか。シンガポールと戦うロシアW杯アジア2次予選を前に、いい準備ができていると思う。
★この日の柴崎
シンガポール戦へ向けてチームとともに、さいたま市内へ移動。練習を行った。前日のイラク戦について、「攻撃の形はチームとしてできたと思う」と振り返った。相手のシンガポール(FIFAランク154位=日本は53位)は初戦(11日、プノンペン)でカンボジアに4-0で快勝したが、本来は堅守が持ち味。日本戦では守備重視でくると見られ、状況に応じた縦への展開力を持つ柴崎の存在がクローズアップされてくる。
★本田も評価「堂々とプレー」
11日のイラク戦でMF柴崎からの縦パスを先制点に結びつけたFW本田は、試合後「半分冗談」と断りながら「俺が引退するまでに20アシストしろ」と柴崎に要求していることを明かした。「度胸というか、あの若さで堂々と代表でプレーしている」と肝っ玉の強さを評価している。
柴崎 岳(しばさき・がく)
1992(平成4)年5月28日生まれ、23歳。青森・野辺地町出身。青森山田高2年時の2009年度全国高校選手権で準優勝。11年に鹿島入団。同年4月の福岡戦でリーグ戦初出場、12年10月のFC東京戦で同初得点。同年2月にA代表に初選出(不出場)。昨年9月のベネズエラ戦で国際Aマッチ初出場&初得点。J1今季15試合2得点、同通算127試合11得点。代表通算8試合3得点。1メートル75、64キロ。
Ads by Google
日刊鹿島
過去の記事
- ► 2024 (1036)
- ► 2023 (1261)
- ► 2022 (1152)
- ► 2021 (1136)
- ► 2020 (1404)
- ► 2019 (2168)
- ► 2018 (2557)
- ► 2017 (2892)
- ► 2016 (2193)
- ▼ 2015 (1859)
- ► 2014 (2464)