日刊鹿島アントラーズニュース
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2017年1月5日木曜日
◆世界に挑んだ一年(後)~2016年スポーツ界回顧 「いつも通り」こそ最強(Net IB News)
レアルマドリードの「世界一」のフィジカル、テクニック、スピードにときに翻弄されながらも、連動した守備でパスコースを限定し、体を入れ替えてボールを奪う鹿島の選手たちの姿を見て、私たち日本のサッカーファンは「『世界一』は別世界のことじゃない、鹿島アントラーズや日本サッカーが目指す先に、地続きで存在するんだ」と、あらためて目を見開かされた。試合は鹿島がリードする展開もあり、審判の不審なジャッジもありながらも、延長で体力の差を露呈して2-4で鹿島が敗れた。しかし選手たちのコメントからは「いい経験だった」という空気は一切なく、「勝てる試合を落とした」という対等の対戦者としての悔恨だけが感じられた。
これまで日程面のハンディキャップになるため、アジアチャンピオンズリーグを「罰ゲーム」と揶揄するJリーグサポーターも多かった。しかし、アジアを制すれば今回鹿島が立った場所に立つことができる、世界一を賭けて戦うことができることに、選手たちやサポーターたちは気づいてしまったのだ。実際、世界の戦いを経た鹿島は明らかに強くなっている。クラブワールドカップ終了後に行われた天皇杯準々決勝では、対戦したFC東京とは明らかにプレイスピードや攻守の切り替えの速さに差があるように見えた。世界基準に立った鹿島と、そうでないFC東京。いちばん悔しい思いをしたのは、FC東京のサポーターだろう。
さて、2016年のスポーツ界を振り返ると、オリンピックイヤーらしく「世界への挑戦」を果たすアスリートたちの姿が多くみられた。鹿島アントラーズにせよ陸上400メートルリレーの選手たちにせよ、気負いや物怖じは一切なく、自分の実力を最大限に発揮するためにまっすぐにぶつかっていく姿が印象的だった。ビジネスシーンにおいても、自社の魅力が最大限に発揮されるのは、身構えたり特別なスキームを組もうとした時ではなく、自社の得意分野で得意なスキルを発揮するときではないだろうか。「自然体」でこそ、最大の力を出すことができるのである。
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