日刊鹿島アントラーズニュース
Ads by Google
2017年6月9日金曜日
◆【コラム】“凡戦”の中で際立った大迫勇也の重要性…武器のポストワークがチームの拠り所に(サッカーキング)
近年の日本代表戦において間違いなくワーストの部類に入る試合内容だった。特に前半は攻撃のアイデアや連動性を欠き、8連勝中だったシリア代表を相手にホームで引き分ける失態を演じた。
試合後のミックスゾーンでは、当然のように多くの選手が反省や課題を口にした。センターフォワードを担った大迫勇也(ケルン)も開口一番、「距離が遠かったですね」と攻撃停滞の原因を分析した。「入り方が良くなかった。後手を踏んだというか……。もうちょっと両サイドが中央に絞ったり、僕が低い位置をとったりということも必要だった。一人ひとりの工夫が足りなかったと思う」
選手間の距離が遠く、連動したプレーは攻守において鳴りを潜めた。シリアの選手たちのフィジカルが強く、想定以上に出足が速かったことも選手たちを戸惑わせた理由だろう。だが、大迫は淡々とやれることを遂行した。ボールサイドによく顔を出して縦パスを引き出し、味方のサポートが少ない中でも体を張ってボールを収める。手詰まりになりがちな試合展開にあって、日本が何度かチャンスを作り出せたのも、前線に明確な“ボールの収まりどころ”があったから。これは佳境を迎えるワールドカップ予選においてチームの拠り所となる。
結果としては無得点。戦前から「ゴール」へのこだわりを強調していた本人にとっては、もちろん消化不良の一戦だ。それでも、昨年の代表復帰以来、日本の大きな武器となっていた大迫のポストワークはこの日も際立っていた。フラストレーション多き凡戦は、奇しくも大迫が不可欠な存在であること、前線のファーストチョイスであることを改めて証明した。
「確実に課題のほうが多かった試合。時間はもうちょっとあるのでこの引き分けを無駄にしないようにしたい」。終始課題を口にしながらも、大迫の表情からは自信と余裕が感じられた。
取材・文=国井洋之
https://www.soccer-king.jp/news/japan/national/20170608/597700.html?cx_cat=page1
Ads by Google
日刊鹿島
過去の記事
- ► 2024 (1034)
- ► 2023 (1261)
- ► 2022 (1152)
- ► 2021 (1136)
- ► 2020 (1404)
- ► 2019 (2168)
- ► 2018 (2557)
- ▼ 2017 (2892)
- ► 2016 (2193)
- ► 2015 (1859)
- ► 2014 (2464)