このチャンスを逃すつもりはない。日本代表常連だったDF森重真人が落選し、DF吉田麻也の相棒が注目される7日のシリア戦(味スタ)を翌日に控え、その候補の一人であるDF昌子源(鹿島)は「(監督から)ハッキリだれが出るとは言われてないけど、自分自身、準備はしている」と力強く言い切った。
吉田とコンビを組むセンターバック候補は昌子、DF槙野智章、DF三浦弦太の3人。ハリルホジッチ監督が「まず失点しないことが大事だと選手に伝えた」と言う中、「(失点)ゼロを意識した試合で森重くんを外している。僕と槙野くんと(三浦)弦太に期待している部分は大きいと思う」と、昌子の意気も揚がる。
「変にアピールする必要はないのかなと思う。平常心で、いつもJリーグでやっていることを出せれば、それがアピールになる。鹿島でやっていることに自信を持っている」
これまで国際Aマッチ2試合に出場している昌子だが、代表デビューとなった15年3月31日のウズベキスタン戦(5-1)は森重とのコンビで先発フル出場。後半39分から途中出場した昨年6月3日のブルガリア戦(7-2)も吉田に代わってピッチに入り、センターバックを組んだのは森重だった。
シリア戦に先発となれば、初めて吉田とコンビを組むことになる。「散歩隊は一緒にさせてもらっているけど、プレーで組んだことはあまりない。試合ではもちろんないし、練習でもあまり組んだことがない」。それでも「僕自身、鹿島でいろんなタイプのセンターバックと組んで、初めての人とも合わせられる自覚がある。(吉田は)僕よりはるかにレベルの高い選手。問題ないと思う」と、不安を打ち消した。
所属する鹿島では監督交代があったばかりだが、大岩剛新監督からは「しっかり代表に集中してこい」と送り出された。「今は鹿島のことを忘れて、しっかり代表でやっていきたい」。シリア戦が終われば、13日にはW杯アジア最終予選・イラク戦(テヘラン)が待っている。代表で定位置を勝ち取り、ロシアへの一歩を踏み出せるか。
(取材・文 西山紘平)