日刊鹿島アントラーズニュース

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2017年7月31日月曜日

◆内田と乾の4年ぶり対決は実現せず…シャルケがオウンゴールでエイバルに勝利(サッカーキング)


 

 プレシーズンマッチが30日に行われ、DF内田篤人が所属するシャルケとMF乾貴士が所属するエイバルが対戦した。内田と乾はともに先発メンバーから外れた。
シャルケは23分、左サイドのバスティアン・オツィプカがアーリークロスを送ると、ファーに走り込んだフェリックス・プラッテがダイビングヘッドを放つが、シュートはクロスバーの上に外れた。

 試合はスコアレスで折り返し、67分に動いた。エイバルは左サイドバックのホセ・アンヘルが、シャルケのアミーヌ・アリに詰められ、GKに浮き球のバックパス。すると、ボールは前に出ていたGKの頭上を越えて自陣のネットを揺らし、オウンゴールとなった。

 なかなか反撃が実らないエイバルは88分に乾を投入。直後にドリブルでエリア内に切り込むが、コケの守備に阻まれてシュートまで持ち込めなかった。試合はこのままタイムアップを迎え、シャルケがオウンゴールの1点で1-0の勝利を収めた。

 なお、乾は88分からプレーしたが、内田は出場せず。乾がフランクフルト時代の2013年4月20日に行われたブンデスリーガ第30節以来、約4年ぶりの対決は実現しなかった。

【スコア】
シャルケ 1-0 エイバル

【得点者】

1-0 67分 オウンゴール(ホセ・アンヘル)(シャルケ)

内田と乾の4年ぶり対決は実現せず…シャルケがオウンゴールでエイバルに勝利


◆11試合無敗の好調岡山が今季初の3連勝!!豊川&竹田弾で長崎を撃破(ゲキサカ)




[7.30 J2第25節 岡山2-0長崎 Cスタ]

 J2リーグは30日、第25節を行い、ファジアーノ岡山はホームでV・ファーレン長崎と対戦し、2-0で完封勝利をおさめた。7位の岡山は11試合無敗(7勝4分)と好調をキープ。長崎は2連敗を喫し、4位から5位に順位を落とした。

 岡山が立ち上がりから主導権を握り、前半9分、カウンターから試合を動かした。FW豊川雄太が自陣から長距離をスピードに乗ったドリブルで持ち上がり、約35mの位置から右足を一閃。狙い澄ましたグラウンダーのロングシュートがゴール左下隅に突き刺さった。

 幸先良く先制に成功した岡山は4分後の前半13分にもセットプレーから追加点。FW伊藤大介が右足で入れた左CKがファーサイドに抜けると、こぼれ球に走り込んだDF竹田忠嗣が右足で押し込み、2-0に突き放した。

 前半41分にも決定機を迎え、右後方のFW伊藤大介からのフィードで最終ラインの裏に抜け出したMF澤口雅彦がGKとの1対1から右足を振り抜いたが、シュートは惜しくも右ポストを直撃。劣勢の長崎は前半43分、早くも最初の交代枠を使い、福田を下げてMF木村裕をピッチに送り込んだ。

 2点リードで折り返した後半21分、岡山は右後方のMF澤口雅彦がアーリークロスを入れ、豊川が強烈ヘッドで叩きつけたが、決定的なシュートはGK増田卓也が至近距離でビッグセーブ。2点ビハインドの長崎も後半25分、PA手前でパスを受けたFWファンマが右足ミドルも左ポストを直撃し、ゴールネットを揺らせなかった。

 岡山は波状攻撃から何度も相手ゴールを強襲し、後半31分、高い位置で相手ボールをカットした豊川がスルーパス。走り込んだMF石毛秀樹が相手を引きつけて中央に折り返し、FW赤嶺真吾が左足を振り抜いたが、決定的なシュートは左ポストを直撃。追加点こそ奪えなかったが、最後まで押し込んだ岡山が2-0で完封勝利をおさめた。



11試合無敗の好調岡山が今季初の3連勝!!豊川&竹田弾で長崎を撃破


◆機運盛り上げ 五輪旗ツアー 鹿嶋で披露、34市町村巡回へ(東京新聞)


写真

 2020年の東京五輪・パラリンピックへの機運を盛り上げるため、五輪旗とパラリンピック旗を各地で披露する県内の「フラッグツアー」が29日、サッカー競技の会場となる鹿嶋市で始まった。旗は9月末までの約2カ月間、34市町村の公共施設などに巡回展示される。 (酒井健)

 鹿嶋市の県立カシマサッカースタジアムは七月、サッカー競技の会場に追加で選ばれた。スタジアム隣の市スポーツセンターで開かれたこの日の歓迎イベントには、地元の鹿行五市などから千五百人の親子らが参加。ツアーアンバサダーを務めるリオ五輪体操男子団体総合金メダリストの山室光史さん(古河市出身)から、橋本昌知事に五輪旗が手渡された。

 山室さんは「茨城県の魅力が世界に伝わるよう頑張りたい」。橋本知事は「みんなで世界の選手やお客を歓迎し、ワールドカップ(W杯)の時のように『カシマは良かった』と言われるようにしよう」と呼び掛けた。
 トークショーでは、鹿島アントラーズのCRO(クラブ・リレーションズ・オフィサー)の中田浩二さんが、東日本大震災で「スタジアムが被災して使えない状態でJリーグが始まり、スタジアムに帰ってきたときにサポーターが温かく迎えてくれた」と当時の様子を振り返った。

 柔道男子百キロ超級のアテネ五輪金メダリスト・鈴木桂治さん(常総市出身)は「小さな子たちが求めてくるサインは、選手にとってうれしく、成長の機会になる。遠慮なく選手にアタックしてほしい」と会場の子どもたちに語りかけた。

 ツアーは東京都などが主催。昨年十月に都内から始まり、東日本大震災で被災した東北三県や、熊本地震の被害を受けた熊本県を巡ってきた。


機運盛り上げ 五輪旗ツアー 鹿嶋で披露、34市町村巡回へ

◆五輪旗・パラ旗、鹿嶋到着 県内巡回スタート(茨城新聞)


五輪旗・パラリンピック旗を前に記念撮影する参加者=鹿嶋市神向寺

2020年東京五輪・パラリンピックの大会旗が29日、五輪開催地の鹿嶋市に到着した。市立カシマスポーツセンターで歓迎イベントが開かれ、鹿行5市の小中学生や市民約1500人が見守る中、「フラッグツアーアンバサダー」のリオデジャネイロ五輪体操男子団体金メダリストの山室光史さん=古河市出身=が両旗を橋本昌知事、藤島正孝県議会議長にそれぞれ手渡した。

フラッグツアーは、五輪の象徴である五つの輪が重なる大会旗を県内各地で披露し、開催機運を盛り上げる。同センターを皮切りに、9月29日まで県内39カ所で展示する。

フラッグを引き継ぐ大役を果たした山室さんは「茨城県の魅力が世界に伝わるよう頑張りたい。東京五輪に向けて盛り上げていきたい」と意欲。五輪旗を受け取った橋本知事は「県民挙げて世界からの一流選手や観客をしっかり歓迎し、鹿嶋は良かったと言われるよう、五輪を成功させたい」と述べた。

会場には、アテネ五輪柔道男子100キロ超級金メダリストで国士舘大准教授の鈴木桂治さん=常総市出身=や、シドニー五輪サッカー男子代表で鹿島アントラーズCROの中田浩二さんら本県ゆかりの五輪出場者が集い、盛り上げた。

フラッグツアーは16年10月に東京都内で始まり、これまで東北の被災3県と熊本県を巡った。今月10日に五輪のサッカー会場に県立カシマスタジアムが追加で選ばれたことから本県で実施された。 (朝倉洋)



五輪旗・パラ旗、鹿嶋到着 県内巡回スタート


2017年7月30日日曜日

◆市立長野、昨年の悔しさバネに鹿島学園を振り切り総体初勝利!(ゲキサカ)




[7.29 全国高校総体1回戦 市立長野高2-1鹿島学園高 みやぎ生協めぐみ野サッカーグラウンドB]

 平成29年度全国高校総体「はばたけ世界へ 南東北総体2017」サッカー競技(宮城)1回戦。みやぎ生協めぐみ野サッカーグラウンドBでの雨中の第1試合は、昨年に続き2年連続2度目の出場となる市立長野高(長野)と、こちらも2年連続の出場となる(7度目)鹿島学園高(茨城)が対戦。雨中の試合は後半に動き、リードを奪った市立長野が鹿島学園の追い上げをしのぎ、嬉しい総体初出場初勝利を記録した。

 嬉しい勝利の結果も、市立長野の芦田徹監督は渋い顔だ。「昨年初めて出場して全国を経験して。今年は出るだけでは意味がないと。一つ勝つのが大きなタスクでした。どういうゲームでも勝たないといけない、そこは粘り強くよくやったと思います。でも、終わってみれば、もっといいゲームをしたかった」。

 もっとできる手応えがあった。だが、そこまで思いきれなかった。シュート数は鹿島学園の6本に対して3本。それで2得点は評価すべきだが、監督からすると「自分たちでリズムをつかめなかった」印象の方が強かった。

 前半序盤は鹿島学園ペース。「スリッピーなグラウンドに加え鹿島学園さんはしっかり連動した守備をしてくる。その点でボールの受け手がこわがってしまい、サポートが限定的になることでテンポが悪くなった」(芦田監督)

 もっとも、この立ち上がりには伏線があった。昨年の総体、初戦で市立長野は瀬戸内高(広島)に1-5で大敗した。前半7分に先制されリズムを崩した経験が動きを慎重にさせた。「だからゲームの入り方、時間の経過も気にしていました。でも、ベンチから見ている限りでは、中盤は渡り合えないことはないと感じていて。そこを選手たち自身でジャッジできず『0失点でいけているからOK』としているところがあった。難しいところなのですが」(芦屋監督)。試合前に前半は「0-0で終わってこよう」と話していた。その言葉に引っ張られ、アグレッシブさが消えていた。

 ハーフタイムでその点を指摘した後半、試合が動く。後半20分、右サイドのMF小林恭矢(3年)にボールが出る、このセンタリングを、Jリーグ湘南入りが内定しているエースFW新井光(3年)が合わせて先制。6分後には新井が蹴った左CKのこぼれ球をDF稲葉宏貴(3年)が頭で押し込んでリードを2点に広げる。

 前半は長短織り交ぜたパスでピッチを広く使い、MF深貝陸(3年)の積極的なミドルシュートもありと、レンジが広い攻撃を組み立てていた鹿島学園。失点後から攻勢を強める。後半33分、MF飯塚寿輝也(3年)ヘディングシュートのこぼれ球を自ら押し込み1点を返す。だがもう1点を取り戻すまでには至らなかった。

「最初はリスクを抑えるやり方から切り替えができなかった。相手を見て自分たちで判断する要素が少なかった。そこが全国大会の難しさで、もっと鍛えないとこういう舞台では力を発揮できないと痛感しました」と芦田監督。初勝利にもどこか悔しさがにじんでいたが、昨年と違うのは、総体でやりたいサッカーを披露できるチャンスがまだあるということ。

 初出場から初勝利へ。初勝利から理想のサッカーの披露へ。一歩ずつ、着実に歴史を刻む市立長野は7月30日、松島運動公園多目的運動広場で立正大淞南高(島根)と第2回戦を行う。

(取材・文 伊藤亮)

市立長野、昨年の悔しさバネに鹿島学園を振り切り総体初勝利!

◆【山形】山形ユースが快挙!鹿島ユース破り日本クラブユース選手権で初の4強入り(報知)





 ◆第41回日本クラブユースサッカー選手権(U―18)大会 ▽ノックアウトステージ準々決勝 山形ユース1―0鹿島ユース(29日、群馬・前橋フットボールセンターB)

 モンテディオ山形ユースが、鹿島アントラーズユースに競り勝ち、初の4強に進出した。

 前半はシュートを1本も打てず、シュート数で0―6と押される展開。しかし、U―15、16日本代表DF半田陸らを中心とした堅守で、0―0で前半を折り返した。

 後半も0―0のままロスタイムに突入。後半12分から出場したMF吉田樹が、49分にゴール前のこぼれ球を右足で押し込んだ。自身のこの日1本目のシュートが決勝弾となった。

 準決勝は31日午後4時から、東京・味の素フィールド西が丘で、浦和レッドダイヤモンズユースと対戦する。

【山形】山形ユースが快挙!鹿島ユース破り日本クラブユース選手権で初の4強入り


◆柴崎 ヘタフェ実戦デビュー果たす、練習試合で45分間プレー(スポニチ)




 スペイン1部ヘタフェに加入したMF柴崎岳(25)が新天地で実戦デビューを果たした。28日、スペイン・オリバで行われた3部アルコヤノとの練習試合に後半開始から出場し、45分間プレー。試合は1―1で引き分けた。

 スペイン1部は8月18日に開幕。ヘタフェの初戦は20日(日本時間21日)にアウェーでビルバオと対戦する。開幕までに、2部アルコルコン(9日)、アトレチコ・マドリード(11日)などとのプレシーズンマッチが予定されている。

柴崎 ヘタフェ実戦デビュー果たす、練習試合で45分間プレー


◆ヘタフェ柴崎岳が途中出場で実戦デビュー…試合は3部チーム相手にドロー(GOAL)




ヘタフェの柴崎岳が、アルコヤーノとのプレシーズンマッチに途中出場した。試合はドローに終わっている。

現地時間28日、ヘタフェはセグンダB(3部相当)のアルコヤーノとプレシーズンマッチを行い、1-1のドローに終わった。

この試合ではヘタフェのホセ・ボルダラス監督は4-2-3-1でゲームをスタートさせ、後半から9名を代えて柴崎岳を投入。

55分にアルバロ・ヒメネスがゴールを決めてヘタフェが先制したものの、61分に追いつかれて試合はそのままフルタイムを迎えた。1-1でヘタフェは3部チーム相手に勝利することができなかった。

現地紙『ムンド・デポルティーボ』は結果を伝えるとともに柴崎を写真付きで紹介し、『AS』は柴崎がヘタフェに加入してから初めて実戦のピッチに立ったことを伝えているように、ヘタフェにおける柴崎への注目度は高いようだ。

開幕3週間前でヘタフェはチームの布陣を試している状況で仕上がりはまだのようだが、8月20日のリーガ開幕戦でアスレティック・ビルバオと激突する。


ヘタフェ柴崎岳が途中出場で実戦デビュー…試合は3部チーム相手にドロー


◆湘南ジネイ弾「叱られる」観戦の愛妻にハートパフォ(ニッカン)




<明治安田生命J2:湘南2-0徳島>◇第25節◇29日◇BMWス

 湘南ベルマーレFWジネイ(33)が、1ゴール1アシストの活躍でチームを2戦ぶりの勝利に導いた。

 ジネイは0-0の後半3分、FW表原玄太が左から上げた浮き球パスを、ファーサイドの斉藤未月が頭で落としたボールを、落ち着いて右足で決めた。後半21分には、途中出場のFW山田直輝のパスを受けると、自身の後方からペナルティーエリア右側に抜け出したMF秋野央樹(22)にパスを出し、2点目をアシストした。

 自身のゴール後に、メインスタンドに向かって両手でハートマークを作った。パフォーマンスを誰に向かってしたかと聞かれると「サポーターに向けてという意味もあるけれど、ちょうど奥さんが見ていたんだ。奥さんがスタジアムに来ている時にやらないと、家に帰ったら、いろいろ叱られるんだよ」と笑った。

 「恐妻家? 奥さんは怖い?」と聞かれると「奥さんが怖いわけじゃなくて『ゴールを決めたらパフォーマンスしてね』って言われてるんだ。それが自分自身のモチベーションを保てる、いい刺激にもなるんだ」と照れ笑いを浮かべた。

 6月30日に、J1大宮アルディージャから元セルビア代表FWドラガン・ムルジャ(33)が加入したことも、刺激になっている。ムルジャがチームに合流する前の1日の名古屋グランパス戦でゴールを決めたが、それ以降、ゴールがなかったが、この日、ホーム初戦で出番のなかったムルジャの前で、4戦ぶりとなる今季7点目を決めた。「彼もいい選手。入ったことでJ1昇格に出来るように、チームとしても機能すると思う。そういった意味で、僕にとってもモチベーションを保てるいい機会です」。暑い夏に、ジネイのエンジンがかかってきた。【村上幸将】

湘南ジネイ弾「叱られる」観戦の愛妻にハートパフォ


◆鹿島、産総研と協定 庄野社長「最新で、より良いスタジアムを目指す」(サンスポ)


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 J1鹿島は29日、産業技術総合研究所と包括連携協定を結んだと発表した。2020年東京五輪のサッカー会場にも決まった本拠のカシマスタジアムにおいて、最新技術を使った施設の点検、人流計測による混雑緩和、笑顔認識による満足度調査などを導入し、管理コストの削減と収益の向上を図る。

 記者会見した鹿島の庄野社長は「産総研の技術を提供していただき、問題解決していきたい。最新で、より良いスタジアムを目指す」と話した。

鹿島、産総研と協定 庄野社長「最新で、より良いスタジアムを目指す」


◆「鹿島の母」が残したもの 「末っ子」に託したメッセージ(スポニチ)




 「鹿島の母」が、引退した。

 引退前の最後のひととき、「母」は「末っ子」にメッセージを託した。

 「これからは、あなたがクラブを背負っていかないといけないよ」――

 7月29日。ホームで甲府を3―0で下した日。鹿島では、93年からクラブで働いてきた事業部セールスグループチケット担当の道免弘子さん(60)が定年退職を迎えた。いつも働くチケットブースで、この日も最後までチケット管理の仕事を勤め上げた。

 試合後には、スタジアム内でスタッフによる送別会が開かれた。試合でJ1初得点を決めた高卒新人のFW安部裕葵(18)が「道免さんの為に決めました!」と書き込んだTシャツをプレゼント。「末っ子からもらった気分」と笑った道免さんは、先のメッセージを安部に贈った。

 在職した24年半もの間、選手たちから母のように愛され、親しまれてきた功労者だった。現役時代から付き合いの深い大岩剛監督は、道免さんについてこう語る。「僕らの現役時代を上回る活躍をされてきた方」。38歳のMF小笠原満男は言う。「ああいう人も含めてのチームだし、ファミリー。貴重な戦力を失った」。29歳のMF遠藤康も言う。「ああいう人がいたから、うちらがフロントと近い存在であり続けられた。朝に顔を見ると安心するっていうのもあったし、寂しい」。

 道免さんが鹿島で働き始めたのは、鹿島にクラブハウスができた93年の1月のこと。下の子供が小学校に入学することを機に、働き口を探して派遣会社に登録し、縁があってクラブに採用された。はじめはファンクラブに関わる業務に就いた。「日々ずっと電話を受けて、ファンクラブ会員の入会申込書を発送する作業をしていました」。朝の9時から就業時間の最後まで電話を取り続ける毎日だった。

 94年の11月からは正社員になった。やがて、チケット管理業務にも携わるようになった。鹿島のチケットは人気が高く、余りにくい時代もあった。それでも選手やスタッフ、スポンサーなどから確保の要望があれば、直前でも応えた。「選手の家族が遠くから来られるのに、“無い”って言えない。どんな時でも準備してあげられるのが担当としての仕事ですから」。道免さんの尽力で、身近な人に戦う姿を見てもらえた選手は数知れない。

 どんなにファンから人気がある選手も、そうでない選手も、分け隔てなく接した。海外へ移籍した選手がいれば、田舎の母のように連絡を取り、困ったことがないか気遣うこともあった。鹿島では、他のクラブに移籍した選手が、オフなどの休みにひょっこり顔を出すことがよくある。そんな選手の中には、道免さんに会いに、クラブハウスの2階まで顔を出す人も多かった。「選手を見るときは、やっぱり子供を見るみたいになりますね」。優しい眼差しが、戦う場所に身を置く選手を癒やした。

 24年半の間には、19個のタイトルを味わった。クラブで働き始めた当初は「ジーコさんも知らなかった。“あの方だあれ?”って聞くくらい」疎かったというサッカー。今では、つい前の人の座席を蹴ってしまうほど、熱く観戦する。試合中は90分間、落ち着いていられない。スコアが競っていればなおさらで、PKなんてもってのほか。「万が一のことがあったら(選手が)かわいそうでかわいそうで、見られないんです」。見つめる視線は母のように繊細で優しい。

 在職中はチケットブース内のテレビで試合を見ることが多かった。定年退職後はようやくゆったりとスタンドに座って観戦できる。しかし、そんな想像はお茶目に笑って否定した。「スタジアムに行って、ずっと座って見ていられるか分からない!」。これからもきっと、母のような目線で鹿島を見守り続けているはずだ。

「鹿島の母」が残したもの 「末っ子」に託したメッセージ


◆鹿島FWペドロ・ジュニオールが負傷…左第5中足骨骨折で全治2カ月(サッカーキング)


ペドロ・ジュニオール

 鹿島アントラーズは7月29日、FWペドロ・ジュニオールの負傷離脱をクラブ公式HPにて発表した。

 28日の練習中に負傷したペドロ・ジュニオール。チームドクターによる検査の結果、左第5中足骨骨折と診断され、復帰までに全治2カ月かかる見込みだ。

 今季ヴィッセル神戸から鹿島アントラーズへ加入した同選手は、明治安田生命J1リーグで16試合に出場し、7得点を記録している。

鹿島FWペドロ・ジュニオールが負傷…左第5中足骨骨折で全治2カ月


◆鹿島・昌子、大岩監督に軽率なプレー厳しく指摘され「本当にずっしり来た」(サンスポ)




 明治安田J1第19節第1日(29日、鹿島3-0甲府、カシマ)鹿島の大岩監督は3ゴールの快勝で就任後6勝1分けとしたが、試合後のロッカールームでDF昌子の軽率なプレーを厳しく指摘したという。「彼はうちの唯一の日本代表。主将マークも巻いている。それに見合う存在であってほしいと伝えた」と明かした。

 ドゥドゥにボールを奪われて決定機を招くなど、本来の出来ではなかった昌子は「本当にずっしり来た。慢心みたいなのがあった」と反省しきりだった。

鹿島・大岩監督
「前半は何もさせてもらえなかった。後半は効果的に得点し、代わりに入った選手が活性化してくれたことは評価している」

鹿島・金崎(1得点、1アシスト)
「前半は難しかったが、後半に点を取れて良かった」

鹿島・鈴木(途中出場で1得点)
「自分が入ったらチームを助けようと思っていた」

鹿島・昌子、大岩監督に軽率なプレー厳しく指摘され「本当にずっしり来た」


◆鹿島大岩監督クラブ新就任7戦不敗も試合後カミナリ(ニッカン)




<明治安田生命J1:鹿島3-0甲府>◇第19節◇9日◇カシマ

 鹿島アントラーズが3-0でヴァンフォーレ甲府に勝ち、首位C大阪に勝ち点1差に迫った。大岩剛監督(45)は就任後7戦負けなしで、15年の石井監督の途中就任後6連勝を上回るクラブ記録となった。後半に3得点を奪う快勝も、終盤に簡単なミスで失点の危機をつくったDF昌子源(24)に対し、試合後のロッカールームでカミナリを落とした。国内20冠目に向け、勝ってかぶとの緒を締めた。

 鹿島の大岩監督が、言葉の力で7戦無敗を導いた。ハーフタイムにはピッチで練習する控え選手も呼び戻して「ゴール前の崩しは、もう少しシンプルに動き出した選手を使おう」と意思統一。攻めあぐねた前半から一転、後半開始1分にFW金崎が先制、同17分にFW鈴木が右足ボレーで加点。同45分には高卒新人FW安部が巧みな足技でGKをかわしてリーグ戦初得点を奪った。指揮官は「(金崎)夢生に加えて、代わりに入った若い選手が活性化してくれた」とたたえた。

 だが、試合後のロッカールームでは鬼と化した。主将マークを巻いた日本代表DF昌子に対し「お前の今日のプレーはキャプテンにふさわしくなかった。交代させようと思って、そのために枠を1つ残した。出られなかった(小笠原)満男や(遠藤)康に申し訳なく思え」。2-0の後半33分、相手FWドゥドゥにボールを奪われGKと1対1となった場面に怒号を飛ばした。曽ケ端の好セーブに救われたが、流れを失いかねない単純なミス。選手らが凍り付くほど、快勝ムードを引き締めた。

 DF昌子も「名指しでみんなの前で真っ先にビシッと怒られたのは初めて。ズッシリきて、半泣きでした。ドゥドゥの場面は大丈夫だろうという慢心もあった。これでまた成長できると思います」と口を真一文字に結んだ。

 就任後7戦無敗は、6連勝発進した前任の石井監督を超えてクラブ初。首位C大阪に勝ち点1差と肉薄した。慢心を許さない大岩アントラーズの強さが際立つのは、ここからだ。【鎌田直秀】

鹿島大岩監督クラブ新就任7戦不敗も試合後カミナリ


◆鹿島・昌子、3-0で快勝も「監督から名指しで怒られた」(サンスポ)


後半、ゴールを決め、レアンドロ(左)と喜ぶ鹿島・安部=カシマ

 明治安田J1第19節第1日(29日、鹿島3-0甲府、カシマ)鹿島が3-0で快勝した試合で、日本代表DF昌子は落胆の表情を浮かべ「(試合後に)監督から名指しで怒られた。『鹿島の主将とは何だ』といわれた」と話した。後半33分、最終ラインでの軽率なプレーでFWドゥドゥにボールを奪われピンチを招いた。失点は阻止したが、これに大岩監督は激怒。主将マークを巻いた昌子に責任あるプレーを求めた。昌子は「言葉が重く、(心に)刺さった」と神妙に反省を口にした。

鹿島・昌子、3-0で快勝も「監督から名指しで怒られた」


◆セビージャ撃破の“ノッてる男たち”が躍動!!鹿島が後半3発で甲府の5バック攻略(ゲキサカ)




[7.29 J1第19節 鹿島3-0甲府 カシマ]

 2位鹿島アントラーズが本拠地で15位ヴァンフォーレ甲府を3-0で下した。リーグ戦中断明けの一戦を制した鹿島は7試合負けなし(6勝1分)。敗れた甲府は2連敗で10戦未勝利(4分6敗)となった。

 鹿島は5バック気味に構える甲府の守備に苦しみ、前半こそスコアレスで折り返したが、後半に訪れたチャンスを逃さなかった。ハーフタイム明けの後半1分、MF三竿健斗のくさびを受けたFW金崎夢生が近くのMFレアンドロに預け、鋭い動き出しでリターンパスをもらう。マークを振り切ってPA内左に持ち込み、左足で確実にネットを揺らした。

 金崎の今季6得点目で均衡を破ると、後半17分には追加点をゲット。同12分に投入されていたFW鈴木優磨が浮き球のパスを送り、受けた金崎がPA内左からクロスを送る。PA内中央に走り込んだ鈴木がジャンプしながら右足で合わせ、ゴール左に決めた。

 鈴木は得点後、お馴染みの“クリロナポーズ”。2ゴールを挙げた22日の親善試合・セビージャ戦(2-0)に続く一撃でチームのムードをさらに高める。後半31分には、同じくセビージャ撃破に貢献したMF安部裕葵を投入。すると同45分にとどめの3点目が生まれた。

 レアンドロがMF中村充孝とのパス交換から裏のスペースにボールを流し込み、安部がPA内中央にフリーで抜け出す。セビージャ戦で先制点をアシストしていた18歳ルーキーは飛び出したGK岡大生を難なくかわし、左足で無人のゴールに流し込んだ。

 安部は今季出場3試合目にして、これが記念すべきJリーグ初得点。セビージャ戦で活躍した鈴木、安部のゴールでリードを広げた鹿島はそのままタイムアップを迎え、3-0の完封勝利を飾った。

セビージャ撃破の“ノッてる男たち”が躍動!!鹿島が後半3発で甲府の5バック攻略


◆鹿島ルーキー安部J初ゴール「正直、遅かったかな」(ニッカン)




<明治安田生命J1:鹿島3-0甲府>◇第19節◇29日◇カシマ

 鹿島アントラーズが、途中出場した高卒新人FW安部裕葵(ひろき、18)のJリーグ初ゴールなどで、3-0とヴァンフォーレ甲府に快勝した。

 首位セレッソ大阪に勝ち点1差と迫り、2位をキープした。

 2-0で迎えた後半45分、MFレアンドロ(24)のスルーパスを右足で受けると、巧みな切り返してGKをかわした。左足で瞬時にシュート。天皇杯では得点を経験しているが「正直、遅かったかなと思う。得点に絡むことが僕の持ち味。今まで絡めていなかったのが不思議なくらい。みんなに見てもらえる場で結果を出せて、ホッとしています」とリーグ戦初弾。「レアンドロのパスが9割。良いところに通してくれて、自分は、ただただジョギングくらいの感覚で走った。自分勝手といういいかたが正しいかは分かりませんが、自分が動いたのを見て、先輩方が動いてくれる」と仲間に感謝した。

 後半1分にはFW金崎夢生(28)が左足で決めて先制。同17分には金崎が上げた難しいバウンドの左クロスを、FW鈴木優磨(21)が右足ボレーで合わせて加点した。チーム2点目に関し、金崎が「形自体もすごくきれいでしたし、良かった」と言えば、鈴木は「僕自身は難しいクロスだと思いましたけれど、出した夢生くんが良いクロスと言っているので、決められて良かった。難しいくらいのほうが、俺は決められる」と胸を張った。

 これで大岩剛監督(45)就任後、リーグ戦7戦無敗となった。試合後には93年のJリーグ開幕時からクラブスタッフとしてチームを支え、今月末で定年退職する道免(どうめん)弘子さん(60)の“引退式”をピッチ上で開催。ラストマッチとなった甲府戦勝利も送別の品に加えた。【鎌田直秀】

鹿島ルーキー安部J初ゴール「正直、遅かったかな」


◆鹿島、途中出場の鈴木と安部が得点し首位追走! 甲府は6試合得点なし(サッカーキング)


鈴木優磨

2017.07.29 18:30
県立カシマサッカースタジアム
鹿島アントラーズ 3 終了 0 ヴァンフォーレ甲府

 2017明治安田生命J1リーグ第19節が7月29日に行われ、鹿島アントラーズとヴァンフォーレ甲府が対戦した。

 前節、FC東京と引き分け5連勝がストップした鹿島と、リーグ戦でここ5試合得点のない甲府との対戦となった。

 最初にチャンスを掴んだのは甲府。13分に右サイドからMF新井涼平のクロスにFWウイルソンがヘッドもシュートは打てず。対する鹿島は22分、左からDF山本修斗が切り返してファーサイドにクロスを送ると、FW金崎夢生が足を伸ばすものの合わせることができない。

 さらに鹿島は攻勢を仕掛けると、29分にはMFレオ・シルバからスルーパスに反応したDF西大伍が中に折り返すと、MF土居聖が頭で合わせるもGK岡大生がブロック。41分には右サイドで土居がワンタッチから仕掛けてクロスを供給。山本がヘディングで合わせたが、ボールはクロスバーに当たって得点を奪えないまま前半を折り返した。

 後半は開始早々から試合が動く。46分、MF三竿健斗が楔のパスを入れると、金崎が受けてMFレアンドロとのワンツーで抜け出す。金崎が確実にゴールネットを揺らし、鹿島が先制に成功する。

 64分にはゴールキックから途中出場のFW鈴木優磨が頭で金崎にパスを出すと金崎が胸で返し、そのまま左サイドへ走る。鈴木はその金崎へ展開すると、クロスに最後は鈴木が右足で合わせて鹿島が追加点を奪う。

 1点が遠い甲府は72分、新井の縦パスに後半から投入されたドゥドゥが抜け出し、右からの折り返しをウイルソンが膝で合わせたがポストに嫌われてしまう。さらに77分、ドゥドゥが前線からDF昌子源のボールを奪取し、GK曽ヶ端準との1対1のチャンスとなる。しかしシュートはGKに防がれて、決めることができない。

 すると、90分に鹿島のFW安部裕葵のリーグ初得点が決まって、このまま試合終了。鹿島が勝ち点3を獲得し、勝ち点を40に延ばした。

 次節、鹿島アントラーズは8月5日にホームでベガルタ仙台と、ヴァンフォーレ甲府は同日にホームでガンバ大阪と対戦する。

【スコア】
鹿島アントラーズ 3-0 ヴァンフォーレ甲府

【得点者】
1-0 46分 金崎夢生(鹿島アントラーズ)
2-0 64分 鈴木優磨(鹿島アントラーズ)
3-0 90分 安部裕葵(鹿島アントラーズ)


鹿島、途中出場の鈴木と安部が得点し首位追走! 甲府は6試合得点なし

◆金崎1得点1アシスト!鹿島 甲府撃破でリーグ戦7戦負けなし(スポニチ)


明治安田生命J1第19節   鹿島3―0甲府 ( 2017年7月29日    カシマ )


 鹿島のFW金崎が1得点1アシストの活躍を見せ、リーグ戦7戦負けなしとした。

 後半1分、MFレアンドロとのワンツーから左足で今季6点目を仕留めると、同17分には左クロスでFW鈴木の得点を演出。一部で神戸が獲得を目指すという報道があったが「意外に何も考えていないから大丈夫。自分が決めて、勝てて良かった」と話した。得点した試合は公式戦23試合連続負けなし。この日、FWペドロ・ジュニオールが左第5中足骨骨折で全治約2カ月と発表される中、連覇を目指す鹿島に欠かせない存在であることを改めて示した。


◆【動画】鹿島アントラーズ、3ゴール快勝…甲府は深刻な得点力不足/J1リーグ第19節(GOAL)




7月29日に明治安田生命J1リーグ第19節が行われ、鹿島アントラーズとヴァンフォーレ甲府が対戦。試合は3-0で鹿島が勝利を収めた。

■J1第19節 鹿島 3-0 甲府

鹿島:金崎(46分)、鈴木(62分)、安部(90分)
甲府:なし

明治安田生命J1リーグ第19節が7月29日に行われ、県立カシマサッカースタジアムでは鹿島アントラーズとヴァンフォーレ甲府が対戦。試合は3-0で鹿島が勝利を収めた。

鹿島は現在、リーグ戦6試合負けなしで2位につけており、22日に行われたセビージャFC(スペイン)戦でも2-0で勝利を収めるなど、その勢いはとどまるところを知らない。首位との勝ち点差は4となっており、下位チーム相手に取りこぼしは許されない状況だ。一方の甲府は3勝7分け8敗と波に乗れていない。リーグワーストの総得点数に象徴される得点力不足が課題で、直近5試合で無得点。降格圏への転落もちらつく中、浮上のきっかけをつかみたい。

ゲームは甲府ボールでキックオフ。甲府はFWウイルソンを1トップに据え、5-4-1の新フォーメーションで臨む。鹿島は通常通り4-4-2の形で、FW金崎夢生とFW土居聖真の2トップ。序盤は互いに様子を見ながら、細かいパスをつないで相手の守備を崩しにかかる。決定的な場面こそなかなか生まれなかったものの、一進一退の息詰まる攻防が繰り広げられていった。

20分が経過すると、次第に鹿島がボールを支配し始める。甲府はボールを奪ってもそれを落ち着けることができず、不用意な前線へのパスでボールを失うケースが目立った。対照的に、鹿島はしっかりとボールを動かしながらキープし、相手を走らせる。前の選手が連動しながら組み立てていき、クロスが入るときにはペナルティエリア内に人数がそろっているという形を維持。それでも甲府は集中力高く守り、決定機は作らせなかった。

そうした中、42分に土居が右サイドで絶妙なトラップを見せ、スペースでボールを持つことに成功。すかさずクロスを上げると、DF山本脩斗が頭で合わせた。これは惜しくもクロスバーに嫌われたが、決定的な場面を作った。しかし前半は得点が生まれず、スコアレスで折り返すこととなった。

後半が始まるやいなや、鹿島が相手の隙を突いた攻撃を展開。金崎がMFレアンドロとのワンツーで抜け出すと、そのまま左足でシュート。これがゴール左に決まり、46分に鹿島が先制した。その後も鹿島は攻撃の手を緩めず、次から次へと甲府ゴールに襲いかかっていった。そんな中でも59分、甲府の反撃。右サイドからFW堀米勇輝がクロスを供給すると、ファーサイドでFW田中佑昌が折り返し、最後はMF新井涼平がヘディングシュート。これはGKの正面を突いたものの、決定的な形を作ってみせた。



しかし次の1点を奪ったのは鹿島。62分、金崎のクロスに走り込んだ途中出場のFW鈴木優磨が、難しいバウンドにうまく合わせてゴールネットを揺らした。リードを2点に広げた鹿島は、時間をうまく使いながらボールを支配し、ゲームを優位に進めていく。70分にはカウンターから決定的な形を作ったが、ドリブルで持ち上がった鈴木は最終的に金崎へのパスを選択。これがDFのブロックに遭い、追加点とはならなかった。



72分、甲府の反撃。FWドゥドゥが右サイド深い位置からクロスを上げる。ゴール前でウイルソンがなんとか膝に当てて反応するも、ポストを叩いてしまう。さらに78分には最終ラインでDFからボールを奪ったドゥドゥがシュートに持ち込むも、GKに当ててしまった。甲府はいい形を作るも、それを得点に結びつけられない。

すると90分、レアンドロがゴール前のスペースにボールを出すと、反応したMF安部裕葵が抜け出してGKをかわし、冷静に流し込んだ。鹿島に決定的な3点目がもたらされ、アディショナルタイムもボールを支配し続けた。そのまま試合は終了し、終始主導権を握った鹿島が3-0で甲府を下す結果となった。甲府は決定力不足が露呈する形で、6戦続けての無得点。




【動画】鹿島アントラーズ、3ゴール快勝…甲府は深刻な得点力不足/J1リーグ第19節


◆2017明治安田生命J1リーグ 第19節(オフィシャル)


明治安田J1 第19節

金崎と鈴木、そしてルーキーの安部が決めた!鹿島がホームで甲府を撃破、J1再開戦を白星で飾る!

J1再開初戦で、鹿島が力強く勝ち点3を掴んだ。シーズン後半戦初戦、カシマスタジアムにヴァンフォーレ甲府を迎え撃つと、後半立ち上がりに金崎が左足シュートを決めて先制。62分には鈴木、そして90分にはルーキーの安部がJ1初ゴールを記録し、3-0と快勝した。

7月上旬の激闘の日々を終えた鹿島は、今季から導入されたサマーブレイク期間で3日間のチームオフを設けた。元日決勝までの過密日程を戦い抜き、わずかな3週間後にはタイキャンプを開始した今季。休む間もなく走り続けてきた選手たちにとって、シーズン途中に得た充電期間は大きな意味を持っていた。遠藤は「リフレッシュできた」と振り返り、新たな気持ちでグラウンドへ帰還。5月末に就任した大岩監督にとっても、指揮を執った8試合の戦いぶりを振り返り、今後の航路を定めるうえで貴重な時間となったはずだ。

そして22日、JリーグワールドチャレンジでセビージャFCと激突。2-0と勝利を収めたものの、チームに充足感はなかった。自分たちから仕掛けていくアグレッシブなサッカーを志向する指揮官は「特に前半、アクションをさせてもらえなかった。相手のうまさもあったし、駆け引きや判断の質で相手の方が上回っていた」と課題を挙げ、「自分たちが試合の中で対応を変えていく、変化をつけていくということも学んだものの一つだと思う」と、さらなる向上を期していた。

「取り組む姿勢やプレーへのこだわり、感じたことをグラウンドで出してみるという意欲を持ち続けてほしいし、忘れないでいてほしい」という大岩監督のメッセージを受け、選手たちは日々のトレーニングから世界基準を絶えず意識するようになった。プレータイムを刻むたびに進化と成長の跡を見せる三竿健斗は「どんどんチャレンジしていきたい」と意欲的に語る。来たるべきJ1再開へ向けて、選手間の切磋琢磨は激しさを増していった。そして昌子は「剛さんからも『勝ち続ける』と言われている。それを続けていきたい」と、勝利を誓って最終調整を終えた。

ラ・リーガの雄と対峙してから1週間。再び、聖地での戦いが幕を開ける。J1連覇への道のりをともに歩む背番号12が、続々とカシマスタジアムへ足を運んだ。ウォーミングアップに向かう選手たちに、大きなチームコールが降り注がれる。勝利への渇望と情熱を一身に受け、そして7月末をもって退職するチームスタッフへの思いとともに、選手たちは身体に熱を送り込んでいった。

重要な意味を持つJ1再開初戦の先発メンバーは、セビージャFC戦から2名が入れ替わっていた。左サイドバックに山本が復帰し、前線には土居が指名された。その他、GKの曽ケ端、最終ラインは山本とともに昌子、植田、西が並ぶ。ボランチはレオ シルバと健斗のペアで、2列目は中村とレアンドロが務める。そして2トップ、土居とともにゴールを狙うのは金崎だ。ベンチに座るのは、GKの川俣と伊東、遠藤、小笠原、鈴木、金森、ルーキーの安部というラインナップ。セビージャFC戦で輝きを放ってみせた鈴木と安部について、大岩監督は「あれだけアグレッシブにプレーできるということを証明してくれた。彼らが感じたもの、得たものを表現し続けてほしい」と期待を託していた。





18時33分、キックオフのホイッスルが鳴り響いた。鹿島は立ち上がりからボールキープ率を高め、チャンスを窺っていく。5バックと4人の中盤が2ラインを形成して守備ブロックを敷く甲府に対し、長短のパスを連ねながら突破口を探っていった。最初のチャンスは3分、土居が右サイドからドリブルでカットイン。巧みなスルーパスを通すと、レアンドロが抜け出した。シュートコースを消しに来た相手GKよりも先にボールに触れ、直後に交錯して倒れたものの、笛は鳴らなかった。





ボールキープ率こそ高かったものの、決定機を作るには至らない鹿島は、金崎や土居がサイドに流れて起点となり、レアンドロと中村は細かいパスワークで突破口を見出そうと腐心した。ボランチのレオは両サイドへフィードを繰り出して甲府の守備陣を揺さぶり、健斗はいち早いプレスでセカンドボールをことごとく確保。各々が持ち味を示しながら、甲府ゴールを目指した。23分には敵陣左サイドでボールを持った山本が、右足に持ち替えてファーサイドへクロス。金崎が大外から飛び込んだが、わずかに届かなかった。





スコアレスのまま、25分を経過。聖地は次第に重苦しい雰囲気に包まれ始め、甲府にボールを持たれる時間も長くなっていった。ビルドアップに対して早いタイミングでプレスをかけてきた相手に手を焼く場面もあった。それでも、鹿島の選手たちは集中力を切らすことなく、冷静かつ積極的に攻撃を展開していった。











前半最初、そして唯一の決定機は42分だった。土居がペナルティーエリア右側で鋭い反転から縦へ突破。緩やかなクロスを上げると、ファーサイドで待っていた山本が打点の高いヘディングシュートを放つ。相手GKの頭上を越えて枠を捉えたものの、惜しくもクロスバーに阻まれてしまった。前半は0-0。スコアレスで終了した。



甲府の攻略に苦戦してもどかしい展開となった前半を経て、大岩監督は「我慢強くボールをまわし、積極的にシュートを打とう」と指示を授けた。すると開始から数十秒、歓喜の時が訪れる。公式記録では46分。セビージャFCとの90分を経て「今週は練習からパススピードを意識している」と語っていた健斗が鋭い縦パスを通すと、金崎が敵陣左サイドでのポストプレーでレアンドロに落とす。背番号11は冷静かつ迅速な判断でリターンパス。絶妙なボールタッチで繰り出されたアシストに反応した金崎は、相手GKとの1対1を制して左足シュートを沈めた。1-0。J1では3試合ぶりとなるエースの一撃で、鹿島が待望の先制点を記録した。





鮮やかな連係から均衡を破った鹿島は、敵陣でのボールキープ率を高めて追加点を狙っていく。指揮官は57分、土居に代えて鈴木を投入。早いタイミングで前線を活性化し、チームに刺激と積極性を注入した。すると5分後、2度目の歓喜が訪れることとなった。







62分。金崎のポストプレーから鈴木が敵陣左サイドの背後へ浮き球のパスを出す。瞬時に加速して最終ラインを切り裂いた金崎がボールに追い付き、左足でクロス。そこへ飛び込んだのが、背番号9だった。難しいバウンドに巧みに合わせ、右足ボレーをゴールへと届ける。2-0。天皇杯3回戦、そしてセビージャFC戦に続く鈴木のゴールで、鹿島がリードを2点に広げた。







試合を優位に進める鹿島は72分、左サイド深くまで攻め込まれてクロスを上げられ、ウイルソンのシュートにゴールを脅かされる。だがボールは左ポストを直撃し、事なきを得た。次第にパスミスが増えて甲府に押し込まれる時間が長くなると、大岩監督は2人目の交代を決断。76分、殊勲の金崎に代えて安部を投入し、ピッチに新たな風を吹き込んだ。







鹿島は78分、最終ラインでパスコースを探していた昌子がプレスを受けてボールロスト。ドゥドゥと曽ケ端が1対1となる大ピンチを迎えたが、守護神が冷静にシュートを阻んでみせた。背番号21のビッグセーブでクリーンシートを保った鹿島は、終了間際に3度目の歓喜を迎えることとなる。主役は、自信と勇気をはつらつと体現し続ける18歳の若武者だった。

90分。左サイドでボールを持ったレアンドロが縦パスを通し、中村からのリターンを受けて再びスルーパスを繰り出す。正確なラストパスに反応した安部は「自然に身体が動いた」と、流れるような身のこなしで相手GKをかわし、左足シュート。ルーキーのJ1初ゴール、その進路を阻む者はいなかった。ゴールネットが揺れる。聖地が歓喜で揺れる。3-0。鹿島が勝利を決定付けた。









試合終了を告げるホイッスルが鳴り響いた。J1再開初戦で力強く勝利を収め、背番号12とともに喜びを分かち合った選手たち。退職するスタッフに白星を贈り、万感の思いがピッチにあふれた。次戦は8月5日、またも聖地での戦いだ。J1第20節、仙台をカシマスタジアムへ迎え撃つ。勝負の夏、ともに勝利を積み重ねるために。さらなる高みを目指して、鹿島の歩みは続く。





【この試合のトピックス】
・J1での甲府戦は5試合負けなし、ホームでは2連勝となった。
・大岩監督就任後、J1で7試合負けなし(6勝1分)となった。天皇杯を含めると、公式戦9試合負けなし(8勝1分)。
・今季のJ1ホームゲーム10試合目で、5勝目を挙げた。
・ルーキーの安部がJ1初得点を挙げた。18歳6カ月1日での初得点は、内田篤人に次いでクラブ史上2番目の年少記録となった。
・金崎がJ1で3試合ぶりとなる今季6得点目を記録した。
・鈴木がJ1で15試合ぶりとなる今季3得点目を記録した。前回の得点は3月18日の第4節清水戦だった。
・土居がJ1では4試合ぶりの先発復帰を果たした。前回の先発出場は6月25日に行われた第16節の新潟戦だった。



監督コメント

[ハーフタイム]
鹿島アントラーズ:大岩 剛
・ビルドアップの時、相手のプレッシャーに対してサポートの意識を高く持ち、工夫してボールをまわそう。
・我慢強くボールをまわし、積極的にシュートを打とう。
・全体をもっとコンパクトに。やるべきことを整理し、集中して戦うこと。


ヴァンフォーレ甲府:吉田 達磨
・苦しくてもしっかりラインコントロールをしよう。
・常に相手FWに対してリスクを管理しておくこと。
・相手から逃げないこと。このピッチですべてを出して絶対に勝とう!

[試合後]
鹿島アントラーズ:大岩 剛
甲府のすばらしいサッカーの前に、前半はほとんど何もさせてもらえなかった。後半は効果的に得点が取れた。交代で入った選手もチームを活性化させてくれた。そこは評価したい。

Q. 後半すぐに得点が入ったが、ハーフタイムにどんな指示をしたか?

A. ビルドアップのとき相手が前線からアグレッシブにきていたので、なかなかボールをうまく運べなかった。そこに少し修正を加えた。ゴール前の崩しのところは、もう少しシンプルに、動き出した人を使おうと伝えた。

Q. 安部選手の評価は?

A. 非常にアグレッシブにプレーしていた。今日は2トップの1人として入ってもらった。彼が得意としている間で受けるプレー、仕掛けていくプレー、そういうところで彼のいいところが出ていたと思う。

Q. 土居選手に代えて鈴木選手を入れたが、交代の意図は?

A. 彼は前半で少しケガをしてしまった。ハーフタイムで代えようかと思ったが、本人がやれるということで、少し引っ張った。全体が少し下がってしまっていたので、相手の背後を狙いたい、少し押し込みたいという意図で交代した。

Q. ペドロ ジュニオール選手を使わなかった理由と、彼がいなくても3得点して勝ったことの評価は?

A. ペドロ ジュニオールに関してはケガのためベンチに入れなかった。詳しくはクラブからリリースが出るので、そちらを見てほしい。誰かに頼り過ぎず、総力戦で戦っていくつもり。彼の得点も当然重要だが、他の選手のモチベーションも高く、高いレベルでプレーできている。そういう点はすごく評価している。これからも建設的な競争のなかで、チーム全体がレベルアップできるようにやっていきたい。

Q. 昌子選手の軽率なプレーが見られたが、どう感じたか?

A. ゲームの後、全選手の前で話をした。彼は日本代表であり、キャプテンマークも巻いていた。そういった存在であってほしいと伝えた。僕から伝えたいことを伝え、選手同士で話し合うことも確認した。あとは、彼が今日の試合を今後にどうつなげていくかだと思う。

Q. 監督就任後、負けていないことの評価と次の仙台戦に向けて。

A. 選手がピッチのなかで非常にアグレッシブに戦ってくれている。自分たちの意図をピッチのなかで表現できている。いろいろなことをやられても、自分たちで判断して変えることができている。1人1人ではなく、全員で意思統一ができている。その結果、攻撃でも守備でも、いいことが起きていると感じている。仙台戦に向けては、いつも言うように、これをやり続けること。戦い続けること。継続すること。そのために、この1週間もしっかり準備していきたい。


ヴァンフォーレ甲府:吉田 達磨
戦っている姿勢を見せたかったが結果は0-3。アントラーズはクロスの質がよく、バリエーションも豊富だが、前半はよく対応ができていた。ハーフタイムに、ボールを奪った選手はスペースがあればボールを前に運ぶことを指示した。しかし、後半開始直後に失点。やってはいけないプレーをやってしまった。たった5分前の指示が守れず徹底不足、自分の力不足を感じた。ドゥドゥを入れる直前に2失点目。これで勝つ可能性がほぼ潰えてしまった。しかし、肉弾戦のなか、選手たちは最後まで走る姿を見せてくれた。残り15試合、苦しい試合しかないと思うが、光を感じてもらえるような試合を続けていきたい。


選手コメント

[試合後]

【金崎 夢生】
前半は難しい試合になったけど、後半に点を取ることができて良かった。(2点目のアシストも)形自体もすごくきれいだったし、良かったと思う。次も勝ち点3を取って、少しでも上に行けるようにしたい。

【鈴木 優磨】
1点、2点と決めたいという気持ちを持っていた。チーム全体で勝てた試合だと思う。ただ勝てたことは良かったけど、修正点はある。得点の場面は難しいボールだったけど、決めることができて良かった。

【山本 脩斗】
「まずは守備から」という気持ちで、高い意識をもってプレーできている。点が入らなくても粘り強くできていることが、負けなしが続いている要因だと思う。ヘディングシュートの場面は自分の特長を出せた。チャンスがあれば、あのような場面を増やしていきたい。

【曽ケ端 準】
甲府は今日のような試合展開に慣れているチームで、守備をこじ開けるのは難しい。後半、早い時間で点が入って精神的にも楽になった。また気を引き締めてやっていきたい。

【三竿 健斗】
勝ち続けることが一番。自分が試合に出られるようになってから、負けていない。それは自信になるし、もっともっと勝って上に行きたい。

【安部 裕葵】
(ゴールは)レアンドロのパスが9割と言ってもいいくらい。レアンドロに感謝したい。自分のような立場の人が底上げをしないと、リーグ戦で優勝するのは難しいと思う。この流れに乗って、次節に臨みたい。

2017明治安田生命J1リーグ 第19節

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