日刊鹿島アントラーズニュース

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2017年9月23日土曜日

◆【鹿島 vs G大阪】 ウォーミングアップコラム:曽ヶ端準が抱く相手GKへの意識(J's GOAL)



第13節のG大阪対鹿島戦、アディショナルタイムが5分になろうとするところで、その出来事は起きた。

G大阪が右CKを獲得するとGKの東口順昭がゴール前まで駆け上がる。試合は1点ビハインド。追いつく最後のチャンスを逃したくない守護神は、こぼれ球を抱きかかえる曽ヶ端準(写真)に突っ込み、両チームの選手が揉み合うきっかけをつくっていた。

今後も尾を引いてもおかしくない接触かと思われたが、曽ヶ端は「あんな状況ないですよ」とまったく気にしていなかった。
「新潟で一緒にプレーした(西)大伍を通じて、すぐに謝罪の話も来ましたし、GK同士という心理とかもいろいろわかります。なんとかしたいという気持ちもわかりますし、点差もそうでしたし。フィールドの選手だったら許さなかったかもしれないですけど」
まあそれは冗談ですけど、と付け加えて大ベテランはニコリと笑った。

サッカーはピッチに最大22人の選手が立つ。そのなかで2人しかいないのがGKだ。そのため相手チームのGKは敵の1人でもあるが、唯一同じポジションの選手でもある。曽ヶ端は例え初対面の選手でも少なからず相通ずるものを感じるという。
「他の人がどう思っているかわからないですけど、特殊なポジションでもありますし、試合に出てる、出てないに限らず状況がわかる部分もあるので」

水曜の天皇杯で対戦した浦和レッズのゴールマウスには榎本哲也が久しぶりに立っていた。ここでも、決して多くはないがGK同士で言葉を交わしたそうだ。

天皇杯では、東口は失点に直結するミスを連発した。そこを突くことは戦いの常道と思えるが、曽ヶ端は東口をリスペクトする。
「同じことを続けないように、という意識は働くと思いますし、より密にディフェンスとコミュニケーションを取ると思う。同じような長いボールをボーンと入れたところで同じようなことがあるとは思えない。経験のある選手なので、その辺は切り替えてやってくると思います」

東口のミスについても立場を置き換えて自分の教訓に変える。チームではクォン スンテとハイレベルなポジション争いを繰り広げている曽ヶ端。長くプレーできる秘訣はこうしたところにあるのかもしれない。


文:田中滋(鹿島担当)


明治安田生命J1リーグ 第27節
9月23日(土)19:00KO カシマ
鹿島アントラーズ vs ガンバ大阪

【鹿島 vs G大阪】 ウォーミングアップコラム:曽ヶ端準が抱く相手GKへの意識

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