◆明治安田生命J2リーグ 第39節 山口0―1金沢(29日・維新百年記念公園陸上競技場)
18位のツエーゲン金沢は、21位・山口に1―0で勝利し、3季連続でJ2残留を果たした。0―0で迎えた後半ロスタイム2分、途中出場のFW垣田裕暉(20)がヘディングで決勝ゴールを挙げた。ツエーゲンは勝ち点を42とし、残り3戦に全敗してもJ3降格圏の21位以下とはならないため、残留が決まった。
ツエーゲンが、大一番を劇的弾で制した。後半ロスタイム2分。DF石田崚真(21)が挙げた右クロスに垣田が反応し、頭で相手ゴールに突き刺した。チームを救った20歳は「大事なときに点を取れて良かった」と自身3得点目を笑顔で振り返った。山口の猛攻を振り切って勝利したチームは、来季のJ2残留を達成した。
試合後、柳下正明監督(57)は「ミスが多く、褒められる内容ではなかった」としながらも、残留決定には「これから少しずつ『良かったな』と思えるんじゃないか」と安堵(あんど)の表情を浮かべた。
今季はFW佐藤洸一(30)とMF中美慶哉(26)がそれぞれ14得点、11得点を記録。チーム総得点もここまで42得点と、昨季の36得点を上回る攻撃的チームに変貌した。課題の守備も、これで2試合連続無失点と形が見え始めた。
指揮官の掲げるアクションサッカーを貫いたチームが、まずは最低限の結果を出した。中美は「監督の言葉を、みんなが体現できるようになってきた。残留にホッとしたけど、残り3試合。さらにレベルアップしたい」と、より上位でのフィニッシュを見据えた。(尾田 敏成)
【金沢】垣田、ロスタイムV弾で残留