驚きはなかった。日本代表DF植田直通(鹿島)は同じリオデジャネイロ五輪世代のFW中島翔哉(ポルティモネンセ)がデビュー戦となった23日のマリ戦で代表初ゴールを決めたことに「パッと来て結果を出す。あれがあいつの良さ。(周りを)気にしないで自分のプレーに集中すれば結果を残せるヤツだから」と、史上30人目の国際Aマッチデビュー弾も織り込み済みだったようだ。
同じ23歳の戦友とはこの日も並んでバスから降りてくるなど、合宿中から仲の良さを伺わせている。「(中島のゴールは)うれしいですよ。同年代でもあるし、チームメイトでもある。刺激を受けるし、負けてられない」と、お互いを高め合っている。
マリ戦で出場機会のなかった植田ら控え組はこの日、強度の高いハードなメニューをこなした。練習後はさすがに選手の表情にも疲労の色が浮かんだが、植田は「いつもこんな練習をやってますよ」とどこ吹く風。「次の試合に向けていい練習ができたと思うし、試合に出てない選手はいい準備ができたと思う」と強調した。
練習前の円陣ではハリルホジッチ監督が身振り手振りをまじえて選手にゲキを飛ばした。チームに緊張感も漂う中、「(W杯まで)もう日も近づいているし、焦りもあるかもしれないけど、練習からしっかりやっていけば問題ないと思うし、次勝つことが大事だと思う」と、27日のウクライナ戦に視線を向けた。
(取材・文 西山紘平)
中島のデビュー弾にも驚きなし、植田「あれがあいつの良さ」