ここ5試合で1勝1分3敗と苦しい状況が続く鹿島に頼りになるベテランが帰ってくる。第2節G大阪戦で負傷交代し、左大腿二頭筋損傷と診断されていた遠藤康(写真)が久しぶりに先発組に入った。
左利きのMFは今月7日に30歳を迎えたばかり。ピッチに立てない間、苦しむチームの力になれないことに誰よりも心を痛めていた。全体練習には先週から参加するようになったばかりだが、怪我人の多さと連戦、そしてチームがスタイルを失いつつある苦境というということもあり、いきなりの先発起用となりそうだ。
ただ、本人に気負いはない。
「ホームですし勝たないといけない。相手どうこうよりまず自分たちのサッカーをすれば。まずは自分たちのことを考えながらやりたい。誰かがミスをしたら誰かがカバーする。当たり前のことをやれば勝てる。難しく考える必要はない」
そう言って、チームに自信を注入する。ずっとピッチの外から見ていた遠藤だけに、いまのチームに足りないものを問われると「足りないものはない」と断言した。
「みんながんばってる。その頑張りを同じ方向に向ければ勝てる」。
対戦相手は過去4年間、ホームのカシマスタジアムで負け続けているヴィッセル神戸。悪い流れを断ち切るためにも遠藤の左足にかかる期待は大きい。
文:田中滋(鹿島担当)
明治安田生命J1リーグ 第10節
4月25日(水)19:00KO カシマ
鹿島アントラーズ vs ヴィッセル神戸
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