神戸は後半に藤本のヘッドで1点を返すも…
J1リーグは10月21日に、開催延期となっていた試合やACLのスケジュールに伴い日程変更となっていた計3試合を実施。ノエビアスタジアム神戸では、33節のヴィッセル神戸対鹿島アントラーズの一戦が前倒しで行なわれ、鹿島が3-1の快勝を収めた。
両者ともに前節は敗戦を喫しており、上位追撃へ立て直しを図りたい。試合は、鹿島が立ち上がりから球際を制し、攻勢に出る。6分には右サイドでファン・アラーノが裏のスペースに積極的に抜け出し、ペナルティエリア右からグラウンダーのクロスを送るも、ゴール前でフリーとなっていた土居聖真には合わず。
11分には、J・アラーノの強烈なミドルシュートや、CKから犬飼智也のポスト直撃のヘディングシュートなど、猛攻を仕掛ける。
すると直後の12分、高い位置でボールを奪った三竿健斗が、ペナルティエリア手前中央に横パスを供給。これを受けた上田綺世が、フェイントで相手DFを交わし右足を振り抜くと、低い弾道のシュートがゴール右に突き刺さり、鹿島が幸先良く先制する。上田が9試合ぶり今季4点目のゴールを挙げ、第6節・湘南戦以来の先発起用に応えた。
一方で神戸もアンドレス・イニエスタを起点に、徐々に攻勢を強める。18分には、イニエスタがハーフウェーライン付近から相手ゴール前へ高精度のロングボールを出すと、これに走り込んだ古橋亨梧が合わせるもGKのセーブに遭う。
ホームチームが決定機を決め切れずにいると、鹿島がふたたびリードを広げる。43分にスローインから、J・アラーノが持ち上がりペナルティエリア左からゴール前に丁寧にパス。ここにフリーで走り込んでいた和泉竜司が冷静に流し込む。このまま鹿島の2点リードで前半を折り返す。
神戸はハーフタイムに、安井拓也に代えてセルジ・サンペールを投入。後半も相手の高い位置での激しいプレッシャーに苦戦するも、それをかいくぐり攻勢を強める。
すると61分、左CKを獲得するとキッカーのイニエスタがニアに鋭いクロスを供給。これを西大伍が反らすと、中央で待ち構えていた藤本憲明がヘディングで押し込み1点を返す。
勢いに乗りたい神戸は、相手陣内に押し込む時間帯を作るも、鹿島の堅守に阻まれ得点に至らず。逆に78分、最終ラインからの1本のパスをクリアし切れず、土居聖真に追加点を許し1-3の敗戦。鹿島が敵地で貴重な勝点3を手にした。
次戦は、神戸が28日にアウェーでベガルタ仙台と30節、鹿島は24日にホームでサンフレッチェ広島と24節を戦う。
構成●サッカーダイジェストWeb編集部