
日刊鹿島アントラーズニュース
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2021年1月1日金曜日
◆「俺らの選手権はまだ続くんだ」鹿島内定の昌平・須藤直輝が残り5分の土壇場で見せつけたクオリティ(サッカーダイジェスト)

自らの仕掛けで得たFK。ラストプレーの一蹴りで同点弾を演出!
[高校選手権1回戦]昌平2(8PK7)2高川学園/12月31日(木)/NACK
「これ、ラストプレーだからね」
ボールをセットしようとしたMF須藤直輝(3年)は、主審にこう言われた。
この時、来季鹿島アントラーズに入団が内定している須藤を筆頭にプロ内定選手4人を擁し、優勝候補と目されていた昌平は窮地に立たされていた。選手権1回戦の高川学園との一戦、昌平は1-2と1点のビハインドで、アディショナルタイムに突入していた。
提示された5分がまさに経過しようとしていた時、トップ下から左サイドハーフにポジションを移した須藤が左サイドでこぼれ球を拾ってドリブルを仕掛けると、ペナルティエリア左ギリギリのところで倒されてFKを得た。この時に主審から冒頭の言葉をかけられたのだった。
「言われた時は『ラストか~』と思ったのですが、今までたくさん練習をしてきたことを披露しよう、自信を持って速いボールを入れれば、仲間が決めてくれると思ったので、あれは練習通りライナーを蹴ろうと思った」
須藤は冷静だった。並の選手であればラストと言われたら焦るかもしれない。だが、須藤は不敵な笑みを浮かべた。主審の一言が彼の集中力のスイッチを押し、冷静に中を見て力の抜けたナチュラルなフォームで放たれた右足のキックは、ゴール中央に飛び込んだFW篠田大輝(2年)の頭にピタリ。ラストプレーで同点弾が生まれた。
「入った瞬間、頭の中が真っ白になりました。でも、気づいたら身体が勝手にスタンドの方に走っていましたし、泣いていました。安堵というか、『俺らの選手権はまだ続くんだ』と思ったら自然と涙が出てきたんです」
ベンチの前で篠田大を中心に歓喜の輪ができる中、須藤は一人バックスタンドまで走って、大きくガッツポーズをしていた。
この起死回生の同点弾の5分前、1点差に詰め寄ったゴールも須藤のアシストからだった。80分、アディショナルタイムが5分を提示した直後に相手のバックパスを中央左よりで拾うと、そのまま斜めにドリブルを開始。前方を篠田大がダイアゴナルランで通り抜けて相手のサイドバックとCBを引きつけるのを見ると、「道が完全に開いた」とさらにドリブル。すると大外を駆け上がってくるフリーのMF篠田翼(1年)の姿が見えた。
「相手はシュートコースを絶対に閉じてくると思った」と、須藤はシュートを打つと見せかけてからスルーパス。これを篠田大の弟である篠田翼がダイレクトで沈め、反撃の狼煙を挙げるゴールが生まれたのだった。
「みんなの顔が浮かんできて、どうしても勝ちたいという気持ちになった」

PK戦に突入した試合。須藤は3人目として登場し、きっちりと決めてみせた。その後PK戦は9人目までもつれ込むが、9人目で高川学園が外したのに対し、昌平は須藤と同じ来季鹿島入りが内定しているMF小川優介(3年)がきっちりと決めて勝負あり。昌平が苦しみながらも2回戦進出を決めた。
「部員が162人いて、試合に出られない選手がたくさんいる中で、試合前にLINEなどで『頑張れ』と言われたし、たくさんの人が応援してくれている以上、こんなところでは負けられないと思っていました。(2点のビハインドを背負った時)みんなの顔が浮かんできて、どうしても勝ちたいという気持ちになった。意地を見せたかったのでこの勝利は凄く嬉しいです」
この試合の全体を通しての須藤の出来は決して良いとは言えなかった。だが、ネガティブにならずにエースとして、キャプテンとしての自覚と覚悟を強く持ち続けたことで、土壇場でゾーンに入り、違いを見せつける躍動につながった。
「選手権がいかに厳しい戦いだということをこの試合でみんなが分かったので、2回戦はより緊張感を持って、自分のやるべきことをしっかりやっていきたい」
次なる相手は1回戦で松本国際を6−0で打ち砕いた京都橘。スイッチが入った須藤の目はすでに2回戦屈指の好カードに向けられていた。
取材・文●安藤隆人(サッカージャーナリスト)
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