[8.28 J1第27節 横浜FM 0-2 鹿島 日産ス]
電光石火の先制ゴールが横浜F・マリノスの快進撃を止めた。鹿島アントラーズMF荒木遼太郎は前半15分、右サイドを駆け上がったMF土居聖真からのクロスに反応し、ヘディングシュートで先制点を奪取。19歳の今季初ゴールが決勝点となり、横浜FMの無敗は13試合でストップした。
プロ入り後初のヘディングでのゴールは起点こそ相手DFのクリアミスだったが、フィニッシュはたえまない判断の賜物だった。
「聖真くんにボールが入って、相手と2対2になり、中に入って相手の前に入って先に触ろうと思ったけど、ボールの持ち方を見て厳しいと思ってファーサイドに逃げた」。その結果、相手のクリアミスを拾った土居のクロスはDF岩田智輝の頭上を超えて荒木の頭にピタリ。「ボールの滞空時間は動画で見るより長く感じたけど、上手く決められて良かった」と手応えの一撃となった。
価値ある先制点は、横浜FMにとって痛恨の失点。相手選手から「鹿島に対して先制点を取られるとなかなか難しいものがある」(FW仲川輝人)、「イージーな形で失点してしまうと難しくなる」(MF天野純)といった言葉が聞かれたように、その後の相手の攻撃性を大いに削いだ。
また荒木の今季の得点数はこれで9。19歳での二桁得点に王手をかけた。
「綺世くんがFWで出るようになって、綺世くんにつられる選手が多いので、自分も空いてくると思っていた。ちょうど空いて点が取れるようになった。いい関係ができていると思う」。そんなFW上田綺世との関係性は、守備のプレッシングにおいても上々。「全体的にコンパクトな守備ができている。コンパクトを意識しながらやれていて、守備が安定して失点も少なくなっている」と攻守に手応えを感じている。
(取材・文 竹内達也)
◆19歳MF荒木遼太郎の今季9点目はプロ初ヘッド弾「上手く決められて良かった」(ゲキサカ)