明治安田生命J1リーグ第30節の1試合が26日にヨドコウ桜スタジアムで行われ、アウェイの鹿島アントラーズがセレッソ大阪を2-1で下した。
連勝を目指す11位のC大阪は3選手が入れ替わり、両サイドバックに松田陸と丸橋が復帰したほか、大久保と加藤の2トップでスタート。一方、終盤の2失点で逆転負けした川崎フロンターレ戦からのバウンスバックを狙う7位の鹿島は4選手のメンバー変更が施され、上田や荒木らがベンチに回り、松村やアルトゥール・カイキがスタートから出場した。
敵陣での時間こそ鹿島の方が長い印象で進む試合だが、C大阪もオフサイドの判定で認められなかったが、7分に大久保が鋭い裏取りからの右足フィニッシュでゴールネットを揺らすなどして反攻。だが、鹿島がトランジションの部分でも上回り、ペースを握る流れが色濃くなる。
C大阪がなかなか敵陣に押し返す形を多く作れずにいるなか、圧力をかけていく鹿島は左サイドの安西を生かした攻めが顕著に。33分にはピトゥカの浮き球パスをボックス左の安西が左足ダイレクトの折り返しでチャンスメークするが、味方とわずかに合わず、得点に繋がらない。
守勢の前半を凌ぎ切り、何とか後半から盛り返したいC大阪だが、引き続き鹿島優勢の流れ。三竿の強烈なミドルや松村の強引な仕掛けも織り交ぜ、こじ開けにかかる鹿島は55分に和泉、荒木、上田を一挙に送り込み、あとひと押しのところまで迫る攻撃のさらなる活性化を図る。
だが、我慢の時間が続くC大阪が小菊体制発足後のホーム戦初白星に向けて均衡を破る。カウンターに転じた58分、乾がドリブルで対面の相手を揺さぶりながら時間を作ると、ボックス左のスペースにパス。ボールを奪ってからボックス左に猛進した原川が左足でネットを揺らす。
劣勢の流れを覆す先制劇で勝機を見いだしたC大阪は畳みかけようと、タガート、西川、中島を投入。だが、ブレることなく、攻める鹿島が66分にボックス右で後方からの浮き球パスをトラップした和泉が右足で折り返すと、上田がヘディングシュートを決め、すぐさま追いつく。
3位争いにしがみついていくためにも勝利がほしい鹿島は攻め立てるなか、76分にこの試合でJ1リーグ300試合出場の遠藤を送り出すが、80分にC大阪もカウンターから西川、中島が立て続けにフィニッシュに持ち込むビッグチャンス。だが、いずれも相手GKに阻まれ、好機を逸する。
すると、守護神の踏ん張りを活力にしたい鹿島は81分、敵陣右サイドの遠藤からボックス右のスペースに動き出してボールを受けようとした上田が瀬古のファウルを受けてPKのチャンスをゲット。キッカーに名乗りを上げた上田が冷静にゴール右下に沈め、鹿島が逆転に成功した。
追いかけるC大阪は85分に松田力を入れ、44分に左CKから瀬古が頭で合わせたボールをゴール前の西川が押し込むが、オフサイドの判定で認められず。途中出場の上田が2ゴールの活躍を披露した鹿島は2試合ぶりの白星。勝ち点を「53」に伸ばして、3位争いに踏みとどまった。
セレッソ大阪 1-2 鹿島アントラーズ
【C大阪】
原川力(後13)
【鹿島】
上田綺世(後21、後37)
◆鹿島が3位争いに生き残る大きな逆転劇! 敵地C大阪戦で上田2発【明治安田J1第30節】(超WORLDサッカー!)