明治安田生命J1リーグ 第31節 鹿島1―2横浜FC ( 2021年10月2日 カシマスタジアム )
鹿島は横浜FCに1―2で敗れ、来季のACL(アジア・チャンピオンズリーグ)出場に黄色信号がともった。最下位相手に本拠地で初黒星の失態。2点を追う後半開始直後に、FW上田綺世(23)が頭で1点を返すのがやっとだった。3位の神戸より消化が1試合多く、勝ち点は4差で縮めることができず。前日1日がクラブ創立30周年の記念日だったが、節目のゲームを飾ることができなかった。
前日1日に新設が発表されたカシマスタジアムに、ブーイングが鳴り響く。最下位相手に本拠地で初黒星。怒りが収まらないサポーターは「勝てない鹿島はいらない」の横断幕を掲出し、試合後も長らくゴール裏に居座った。スタジアムコンコースからは、駐車場のジーコテクニカル・ディレクター(TD)に意見を求めるサポーターの姿もあり、物々しい雰囲気に包まれた。
前半の2点が最後まで重くのしかかった。前半17分に直接FKから先制を許すなど、前半だけで2失点。後半開始と同時にMF土居聖真、松村優太を投入。直後に土居のシュートのこぼれ球をMF荒木遼太郎が反応し、浮き球パスを上田が頭でネットを揺らしたが、反撃はそこまで。何度もゴール前に迫るも、ひっくり返すことはできなかった。
試合後、相馬監督は「立ち上がりの入りが非常に悪かった」と反省が口を突いた。前節9月26日のC大阪戦はアウェーで逆転勝ち。好調をキープしたまま今節を迎え、相手の順位にも心理的な余裕は生まれるもの。「今週はいいトレーニングが積めていたが、逆にトレーニングが良くて満足してしまったのか。僕の思いが選手に伝わってしまったのか」と悔やんだ。
クラブ創設30周年の節目を飾れず、1試合消化が多いものの3位神戸との勝ち点差は4のまま。今季リーグ戦は残り6試合で、来季のACL出場はかなり厳しい状況となった。松村は「応援してくれているサポーターに非常に申し訳ない、情けない試合だった。残り6試合。厳しい順位にいるが、最後まで諦めるつもりはない。天皇杯も残っている。練習の意識から変えていきたい」と、必死に前を向いた。
◆鹿島は来季のACL出場に黄色信号 最下位に屈辱の黒星で怒るサポーターがジーコTDに猛抗議(スポニチ)