[10.5 天皇杯準決勝 甲府1-0鹿島 カシマ]
9月に入って以降はJ1リーグ戦で先発落ちし、天皇杯準々決勝・神戸戦(○1-0)以来の公式戦出場となった鹿島アントラーズGKクォン・スンテだったが、チームにタイトルをもたらすことはできなかった。
試合後、ミックスゾーンに姿を現したクォンは「サポーターの皆さんに本当に申し訳ない気持ちしかない」とコメント。「最後の試合だというつもりで準備した」と明かしつつ、「いまこの結果に対して何を言っても言い訳にしかならない」と悔しそうに語った。
2017年から鹿島に加入し、19年のAFCチャンピオンズリーグ制覇をもたらした守護神。タイトルへの思いは鹿島の中でもひときわ強く、この日も試合終了直後はセンターサークル付近にうずくまり、涙で立てなくなっていた。
「いろんな気持ちが重なった。僕がJリーグで最初に勝った試合が甲府戦だった。(この試合が)最後とは言わないが、甲府戦でこういう結果になったことにいろんな感情がある」。2017年のJ1第2節でのJリーグ初白星を振り返った38歳は「本当に苦しいです」と悲痛な心境を吐露し、取材エリアを去った。
(取材・文 竹内達也)
◆涙に崩れた鹿島GKクォン・スンテ「僕がJリーグで最初に勝った試合が甲府戦だった」(ゲキサカ)