鹿島アントラーズが9日、鹿嶋市内の練習場で新シーズンに向け始動し、ランコ・ポポビッチ新監督(56)の体制がスタートした。ボール回しからトラップの質や失った後の切り替え部分の質を求め、練習終わりはDF安西幸輝のユーモアあふれるあいさつで笑いも。初日からメリハリがあるトレーニングとなった。
ポポビッチ監督は鹿島指揮官の大役に「私にとっても新しいチャレンジになる。長いシーズンで難しい時期が来るし批判も起こり得る。そこから逃げずに戦い、立ち向かっていくことも、自分を成長させる上でも必要」と覚悟を口にした。
16年度のシーズンを最後に国内タイトルから遠ざかる。目標はもちろん、タイトル奪還。「鹿島は常勝軍団と言われている。勝者としてのあるべき姿を意識して、日々トレーニングをしていきたい」とし、描くスタイルについて「全てを出し切る。たとえ、結果として負けることがあったとしても、敗者としての姿を見せない、負けても勝者だという所を見せられるようなチームをつくっていきたいと思っている」と強調した。
過去にJ1だった大分、C大阪を指揮し、強い時代の鹿島を見てきた。近年はタイトルから遠ざかるが、ポポビッチ監督は「私は常に、鹿島は鹿島だと思っている。優勝しないと調子が悪いと思われるかもしれないが、そうではない」と持論を述べた。「世代交代やさまざまな要因はあるが、鹿島の力が落ちたということではない」とし「鹿島が鹿島のいる場所に戻れると思っている。勝者としてのあるべき姿を取り戻すこと。そこをやっていきたい」と使命を口にした。
◆【鹿島】ポポビッチ新体制始動「勝者としてのあるべき姿取り戻す」「起こり得る批判逃げず戦う」(ニッカン)