オフ明けとなった26日の練習後、報道陣の取材に応じた日本代表DF町田浩樹(サンジロワーズ)は、今大会初出場初先発となった24日のインドネシア戦(○3-1)について「原点に戻れたのかなと思う」と改めて振り返った。
「距離感を近くして、2列目、3列目がプレスバックしてくれるのはDFとしてはやりやすい。DFラインの押し上げも前のプレスバックも良かったと思う」。初戦のベトナム戦(○4-2)、第2戦のイラク戦(●1-2)で出た課題をチームとして共有。球際の厳しさや切り替えの速さ、セカンドボールへの反応など、過去2戦から明らかに改善された。
「自分としてはまだまだだけど、チームとして1戦目、2戦目とうまくいかない中、3戦目で今までやってきた内容というか、高い位置からのネガトラ(ネガティブトランジション。奪われたあとの攻撃から守備への切り替え)で奪い返してやれた。原点回帰できたのはいいことだし、立ち戻れる場所があるのは大切なこと。10連勝していたときの流れ、雰囲気に、原点に戻れたのかなと思う」
31日の決勝トーナメント1回戦ではバーレーンと対戦することが決まった。25日のヨルダン戦(○1-0)で決勝点を決めた1トップのFWアブドゥラ・ユスフは194cmの長身ストライカーで、1、2戦目に先発していたFWアブドゥラ・アルハシャシュも191cmと、大型FWを擁している。190cmの町田は「試合はまだ見ていないけど、デカいFWがいるのは知っている。どことやってもそういう選手はいるし、まずは1対1で負けないことが大事。あとは(映像を)見てからしっかり対応を考えたい」と、自分の役割を果たすつもりだ。
日本が元日に国立競技場で対戦したタイ代表もグループリーグ突破を決めたが、タイの石井正忠監督は町田が鹿島のトップチームに昇格したときの監督でもある。「うれしいですね。刺激をもらうし、石井さんの人柄、手腕があってのことだと思う」と素直に喜ぶ町田は、タイがグループリーグ3試合でいずれも無失点だったことに「見習わないといけない」と苦笑い。「ここからは一発勝負。失点しないに越したことはないけど、勝つことが大事。しっかり引き締めてやりたい」と力を込めた。
(取材・文 西山紘平)
◆恩師率いるタイのグループリーグ突破を素直に喜ぶ町田浩樹「うれしいですね。刺激をもらう」(ゲキサカ)