宮崎市でキャンプ中のJ1鹿島は27日、チームが始動してから初の練習試合に臨んだ。J3宮崎を相手に45分2本と30分1本を実施。結果は1本目が0-0、2本目が1-1、3本目が1-0と大量得点とはいかなかったが、鍛え上げてきた攻めの連動性が徐々に高まっていることを示した。
特に主力組が出場した1本目で高い質の攻撃を展開。何度も好機を創出した。ポポビッチ監督が「スピーディーにプレーし、連動したコンビネーションで相手を崩すという部分を見せることができた」と手応えを口にしたように、両ウイングの仲間と藤井らが起点となり、少ないボールタッチでのパスのつなぎから決定機を多く生み出した。
最終ラインが積極的に攻撃参加する場面も目立った。相手が前線から激しくプレスに来なかった際に、センターバックの植田が自陣の高い位置まで持ち込み、背後を狙うFWへのロングボールや中盤への速い縦パスを何度も供給。指揮官の求める縦にスピードのある攻めを体現しようと、ピッチ上での試行錯誤が見て取れた。
2本目の途中からは、サブ組が中心のメンバー構成となった。右サイドを崩されて先制を許したが、2本目終了間際に知念からのパスを受けたパレジが冷静にゴールを決め、追い付いた。新加入ながら存在感を放っているパレジは「ゴールを決められてうれしいが、改善点もあるので次の試合に向けて準備したい」と淡々と振り返った。3本目は2種登録の徳田が得点をマークした。
キャンプでさらにチームの習熟度を深めるべく、指揮官は「大きなテーマの連動と連携を深めていく」と目線を鋭くした。