日刊鹿島アントラーズニュース

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2024年5月13日月曜日

◆【番記者の視点】鹿島、交代で後退…あってはならない3―0からの3―3 監督は「私の責任」と言うが…(報知)



ランコ・ポポヴィッチ


◆明治安田J1リーグ▽第13節 鹿島3―3東京V(12日・カシマスタジアム)

 鹿島は東京Vと3―3で引き分け、4連勝を逃した。

*  *  *

 3―0から3―3は言い訳できない。あまりに拙い試合運びだった。

 ポポヴィッチ監督は「交代カードを切ったのは私。私に責任がある」と選手を擁護したが、果たして采配ミスはあっただろうか。

 中2日でアウェー広島戦を控えており、なおかつ広島側が中8日で試合に臨むことを考えれば、後半18分の2枚替えで警告リーチの濃野公人を下げたことも、サイドMFをフレッシュにしたことも、同21分に前半から飛ばしていた名古新太郎を交代させたことも、同29分にミスの目立ち始めた知念慶を引っ込めたことも、全て理にかなっていた。

 もしこれがカップ戦の決勝なら、少なくとも濃野と名古はもう少し引っ張っただろう。しかしこの日程の中での判断としては、何も間違ってはいない。

 しかし、3―0のスコアは3―3になった。1つ1つの失点シーンにおいて、途中投入された選手があり得ないミスをおかしたわけではない。だが強度が落ちたことにより、試合の主導権は相手に渡った。投入された選手個々の質は決して低くないが、プレーの質は低かった。

 たとえ投入前のベンチの指示がとんちんかんだったとしても、ピッチの中で判断し、その時その時の正解をプレーで表現しなければならない。

 チャブリッチ、須貝英大、藤井智也、樋口雄太の4人は3―0、土居聖真は3―1の状態でピッチに入っている。それぞれ「3―0仕様」「3―1仕様」の指示を受けて投入されているが、スコアは3―0、3―1、3―2…と推移していった。投入前の指示内容と、その時その時の点差相応で正解となるプレーは、若干異なる。優先すべきは、点差に応じたプレーだった。

 さらに言えば、ドリブルで抜けないなら、他にできるゴールへの道筋を探るべきだし、対人で負けたのなら、走って追いかけて(もちろんノーファウルで)奪い返す姿勢を見せるべきだ。ボールを回すことで、強度が落ちたことを補完する必要もあった。

*  *  *

 植田直通は「負けていないことをポジティブに考えないと。いろいろと反省することはあるが、優勝するためにはこの連戦で上位陣に勝っていくしかない。この引き分けを引きずらないようにしていきたい」と前を向いていた。

 連戦なので、変に引きずる必要はないし、そんな時間はない。勝ち点2を失い、相手に勝ち点1を与えた試合の相手が広島や神戸ではなくてよかった、と考えることも大事になる。

 こんな試合、さすがにもうないだろう。チームそのものの戦術が間違っていたり、このままでは間違った方向に進んでいきそうな、お先真っ暗な負けでもない。切り替えていくしかない。(鹿島担当・岡島 智哉)





◆【番記者の視点】鹿島、交代で後退…あってはならない3―0からの3―3 監督は「私の責任」と言うが…(報知)





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