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[6.14 ブラジルW杯C組 日本1-2コートジボワール レシフェ]
日本代表キャップ69試合目にしてとうとうつかんだW杯の舞台だった。コートジボワール戦に先発出場したDF内田篤人(シャルケ)は右サイドバックとしてフル出場。2月に負った右太腿の大ケガの影響を感じさせないプレーを見せた。
特にFWジェルビーニョとのマッチアップでは世界トップクラスのスピードにもしっかりと対応。攻撃面でも前半21分にFW本田圭佑のパスからPA内に侵入して惜しいシュートを打つなど、敗戦のチームにおいて光明となるパフォーマンスだった。
とはいえ、試合後の表情はやはり渋かった。「ここ何試合か先に失点をしていたから、今日は守備から入って、先制点を取るという話をしていた。そこまではプランどおりだったけど……。相手もいることだし、しょうがない」とさばさばした口調ながらも、悔しさは隠せない。
「後悔するのは自分たちのサッカーができなかったこと。自分たちはやっぱりボールを持ってこそ生きるチームだから」と言い、報道陣に「今日のポゼッションは何%?」と逆質問。40%台だったことを知らされると、「相手もいることだけど、それでは難しい」と表情を曇らせた。「ドログバが入ってからラインもズルズル下がってしまった」とも言った。
けれどもコートジボワールという屈強でスピードもあるチームに対して、2月の負傷以来初となるフル出場を果たしたことは大きい。2戦目以降、しっかりと計算の立つ状態になるからだ。
「蒸し暑かったけど、そのための(暑熱対策)合宿をやったので、そこはあまり気にならなかった」と体調も問題ない。上り調子になってきた内田が、落ち込み気味のチームで良いアクセントとなりそうだ。
4年前の悔しさをレシフェで晴らした内田。次はコートジボワール戦の悔しさをギリシャ戦で晴らす。
(取材・文 矢内由美子)