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[11.14 キリンチャレンジ杯 日本6-0ホンジュラス 豊田ス]
日本代表の背番号2がピッチに戻ってきた。ブラジルW杯以来の代表復帰となったDF内田篤人(シャルケ)がいきなりのフル出場。右膝、左手に負傷を抱えながら、90分間を走り切った。
「ベンチからの指示があまりなかったので、自由にやった。細かい指示はないし、自分たちで考えてやっちゃっていいのかなと」
内田、MF遠藤保仁、MF長谷部誠というW杯組がアギーレジャパン初出場。先発11人のうち、FW武藤嘉紀を除く10人がブラジルW杯メンバーという構成になった。慣れ親しんだメンバーではあったが、「メンバーはザックさんのときのメンバーが戻ってきたけど、やっているサッカーというか、戦術は違う」。システムは4-3-3。右SBの内田にとっては、自分の前に位置する選手がザックジャパン時代のFW岡崎慎司からFW本田圭佑に代わるという大きな変化もあった。
意識したのは、本田をより攻撃に専念させることだ。「それは本田さんだけじゃなくて、右の前にいる人の特長を生かそうといつも思っている」というが、右FWに入った本田が1ゴール2アシストを記録したのも、後方でサポートした内田の存在があってこそだろう。
1-0の前半41分、長谷部がスライディングしながら前に蹴り出したボールが前線に残っていた本田への絶妙なラストパスとなった。「得点のシーンも、本田さんが下がろうとしていたから『下がってくるな』と言った」。内田の声掛けが本田の追加点をもたらした。
「彼が前で仕事をしてくれれば。強さがあるし、ドリブルで突っかけられる。自分が守備を負担して、(本田が)戻らなくていいサポートをしたい」
後方で構えるだけでなく、自分自身が攻撃参加することで攻撃の幅も広がるイメージを持っている。「僕が上がれば、左利きの選手はシュートを打てる形に持っていける。DFからすれば、嫌な2つのコースができる」。内田&本田という右サイドのコンビがさらに熟成されれば、アギーレジャパンの大きな武器になるのは間違いない。
(取材・文 西山紘平)