
日刊鹿島アントラーズニュース
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2017年9月22日金曜日
◆小野伸二を超える衝撃。鹿島の 「和製クライフ」安部裕葵は代表でイケる(Sportiva)
W杯出場を決めた今、代表で試してほしい選手(2)
安部裕葵(FW/鹿島アントラーズ)
こちらの目を釘付けにした高卒ルーキーは、19年前にも存在した。1998年、浦和レッズに入団した小野伸二(現コンサドーレ札幌)だ。
プレシーズンマッチだったと記憶する。時の中心選手、ゼリコ・ペトロヴィッチがFKを蹴ろうと助走を始めた瞬間だった。ボールの反対側に位置していた小野も同時に助走を開始したのだ。
セビージャ(スペイン)、PSV(オランダ)などで実績を残してきたペトロヴィッチと、18歳の新人が瞬間、ボールを挟んでぶつかりそうになったこのシーン。若造の無粋なプレーを見た、という印象ではなかった。
FKを蹴る選手がチームで1、2を争う”業師(わざし)”だとすれば、小野にはその資格が十分にあった。プレーの中で、これまでの日本人選手からは拝(おが)んだこともない、別次元の技巧を涼しげに披露。見る側にたっぷりと衝撃を与えていたからだ。
日本代表のサッカーを面白くさせるためにも不可欠な選手だとの思いが叶ったのは、そのすぐあとだった。時の代表監督、岡田武史氏は、1998年フランスW杯の最終メンバーに彼の名前を加えたのだった。
ハリルジャパンのサッカーは正直、あまり面白くない。パスがつながらないとか、縦に速すぎるとか、いろいろ囁かれているが、こちらの気分を高揚させてくれる選手がいないことも、その大きな理由のひとつだ。従来の日本選手像を覆(くつがえ)すような新鮮味あふれる若手こそが、日本代表のみならず日本サッカー界に不足している一番のポイントだと思う。
もっとも小野の場合は、高校時代から知られた存在だった。天才的な選手だと騒がれていた。先述のプレシーズンマッチ観戦も、そうした予備知識に基づいていた。たまたま見に行った試合で、偶然、凄い新人に出くわしたわけではない。
鹿島アントラーズのFW安部裕葵(あべ・ひろき)との違いは、そこだ。

年代別の代表に選ばれず、日本サッカー協会からさほどマークされてこなかった選手だ。瀬戸内高(広島)時代、ベスト8入りした高校総体で活躍した選手。肩書きはこれだけに過ぎない。
Jリーグデビューは4月1日(第5節)。大宮アルディージャとのアウェー戦だった。後半29分から登場。ロスタイムを含めてもわずか20分のプレーだったが、こちらの目は奪われっぱなしだった。なんだこの選手は……。突然の出来事だったので、小野伸二のときより衝撃的だった。
鹿島はJリーグチャンピオン。敷居の高いチームのはずだ。そのチームで、つい先日入団したばかりの知名度の低い高卒ルーキーが、舞台を圧倒するようなプレーを繰り広げる光景に、こちらのサッカーマインドは思い切り触発された。この選手は”いける”と確信した瞬間でもあった。
5月から6月にかけて韓国で開催されたU−20W杯。内山篤監督率いるU-20日本代表チームに、その名前は存在しなかった。名前を見つけたのは、その時期に並行して開催されたトゥーロン国際に臨んだU−19日本代表のほうだった。U−20W杯に挑んだチームを1軍とするなら、影山雅永監督率いるこちらはいわば2軍だ。
そして、1軍と2軍を精査し束ねたチームは7月、カンボジアで開催された2018年U−23アジア選手権予選に臨んだ。このチームを土台にして東京五輪に向かうそうだが、そこに安部の名前はなかった。
一方、同じ7月、スペインの強豪セビージャと親善試合を行なった鹿島。0-0で迎えた後半17分、安部が登場した。そしてその10分後、観衆を魅了するビッグプレーを披露する。
右サイドでボールを受けるや、セビージャの名手MFスティーヴン・エンゾンジを深々とした切り返しで一瞬にしてかわすと、その足で前進。DFクレマン・ラングレのスライディングタックルをかわし、前進を阻止しようと最後尾で構えるDFセバスティアン・コルシアが迫ると、今度はいわゆるダブルタッチでこれまたきれいにかわす。最後は、ゴール前に走り込んできたFW鈴木優磨にソフトタッチのラストパスを配球。鹿島の先制ゴールをアシストした。
この日、両軍選手が魅せたアクションの中で、断トツ一番のビッグプレー。試合後、マン・オブ・ザ・マッチに選ばれたのは当然の結果だった。
古いたとえで言えば、牛若丸。小さくて俊敏。動きが軽々としていてケレン味がない。表情、面構えもいい。相手に対する優位性がそこに滲(にじ)み出ている。技術的にも文句なし。右足も左足も使えるうえに、ポジション的にも万能型だ。
この世代の選手では、MF堂安律(フローニンゲン/オランダ)を推す声が大きいが、プレーに余裕があるのは安部。U−20代表には、余裕で選ばれていなければならない”大物”だ。だから余計に、日本サッカー協会の指導者の目を思いっ切り疑いたくなる。
プレーがポップで臭みがないし、アイデア、企画力もある。イケているのだ、全体的に。
どこかで「和製ディバラ」と紹介されていたが、僕はズバリ、「和製クライフ」と言いたくなる。クライフよりサイズは小さめながら、彼に似たカリスマが安部にはある。なにより見ていて楽しい。サッカーという競技をより面白い競技に見せてくれる選手だ。
岡田監督は小野をW杯本大会に連れて行き、そして第3戦で起用した。時の技術委員会の強い押しがあったからだと聞く。
安部にはその手の援軍は期待できない。内山、影山両指導者の評価は思い切り低い。それこそ、ここでプッシュしたくなる大きな理由だ。
少なくとも、僕にとって安部裕葵はJリーグで一番見たい日本人選手だ。19年前の小野と同じポジションにいる。
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