<明治安田生命J1:鹿島2-0広島>◇第29節◇14日◇カシマ
首位鹿島アントラーズの日本代表DF昌子は、4戦ぶりの完封勝利後、ロッカールームで2位川崎フロンターレの逆転勝利を聞いた。「残り10分くらいで3点でしょ。はあ? 仙台さん、どうしたんやろって感じ。でも川崎さんの最後まで諦めない優勝への執念も見習わなくてはならない」。チームでは毎試合を決勝戦のつもりで戦う意思統一が出来ているが、さらに気を引き締め直した。
個人的にも、日本代表として臨んだ10日のハイチ戦3失点後に激怒されたハリルホジッチ監督を見返したい一戦だった。「ずっとイライラしていたので、早く試合でぶつけたかった」。前半28分には相手エースFWパトリックから強烈なスライディングタックルでボール奪取。1対1も終始勝ち続けた。「5つくらいあったイライラは3つくらいは晴れたかな」と笑った。
ハイチと戦った横浜から茨城・鹿嶋市までの帰路、出番のなかったDF植田に「次は鹿島で頑張ろうや」と声をかけた。後輩からは「ういっす」とひと言。この日、雨の中ただ1人半袖姿の相棒の姿に「気合入っていた。自分も手本を見せられたし、2人で良いパフォーマンスが出来た」と強さを増した確信も得た。
残り5試合で勝ち点5のリード。「全部勝てば優勝という位置にいることは確か」。早ければ来月上旬の日本代表欧州遠征までに連覇が決まる。首位も代表センターバックも譲るつもりはない。【鎌田直秀】
鹿島昌子「ずっとイライラしていた」完封勝ちの背景