◆W杯ロシア大会▽決勝トーナメント1回戦 ベルギー3―2日本(2日・ロストフナドヌー)
あと一歩及ばなかった。後半ロスタイム。自軍のCKで攻め上がっていたDF昌子は、ベルギーのカウンター攻撃を受け必死に戻った。ゴール前でフリーのMFシャドリへスライディングで追いすがったが、わずかに届かなかった。「何で追いつけんのやろ、という悔しさ、ふがいなさが残った」。ひざまずいて何度もピッチをたたいたが、時間は戻らなかった。
試合後はピッチに倒れ込むと、G大阪ジュニアユース時代の同期だったMF宇佐美が駆け寄った。「いろんな言葉をかけてくれて。自分を励ますような言葉をずっとかけてくれた」。かつては宇佐美との才能の差にサッカーを諦めようとしたこともあったが、W杯初出場ながら世界屈指のFWたちを相手に堂々たるプレーを見せた。先発メンバーでは最も若い25歳で、Jリーグ勢で唯一レギュラーとして奮闘。4年後のカタール大会では守備の要として期待される。「日本を守れる選手に、男としてなりたい」とさらなる成長を誓った。
昌子、カウンター防げず「何で追いつけんのやろ」悔しさでピッチたたく