「神の子」の相棒に! J1鹿島からサガン鳥栖へ完全移籍した元日本代表FW金崎夢生(29)が26日、新天地でチームメートとなる元スペイン代表FWフェルナンドトーレス(34)のアシスト役を買って出た。佐賀県鳥栖市内のクラブハウスで新加入会見を行い、練習も一部公開。アタッカーとして、上位浮上を目指すチームの得点力向上への期待を担うが、本人は世界的ストライカーのサポートにも意欲をのぞかせた。最短で28日のホーム磐田戦で“鳥栖デビュー”の可能性がある。
J1優勝に貢献した鹿島を離れてゼロからのスタートを切った。強気なアタッカーとして鳴らした金崎が、新天地の鳥栖で新たな“カラー”を打ち出す。「新しいチャレンジをしたい気持ちで移籍を決断した。鹿島では体を張ってゴールを決めていたけれど、ここでは鳥栖のために必要なプレーをしていきたい」
フェルナンドトーレスとの連係もイメージしている。元スペイン代表の大物助っ人はデビュー戦となった22日の仙台戦で決定機を再三演出するなど早くも存在感を示している。25日に合流したばかりの金崎は「彼(トーレス)を生かせればチームはよりよくなる」と実感。今季の金崎は7ゴールで得点ランキング5位につけているが、現在J1最少タイの15得点にとどまるチームの攻撃力アップのため、積極的にアシスト役も買って出る。
2007~09年にプレーした当時J1の大分トリニータでは、主にサイドハーフなどの中盤でプレー。08年のヤマザキナビスコ・カップ(現YBCルヴァン・カップ)決勝ではチームの全2得点をアシストし、九州勢初タイトルをもたらした。
マッシモ・フィッカデンティ監督も「ゴールもアシストもボールを配球することもできる。彼の特徴が良い方向への軌道修正になる」と期待する。26日の全体練習では、トーレスと一緒のグループでボール回しをした。「鳥栖はそこ(17位)にいるべき順位ではない」と言い切る29歳が「神の子」とのコンビで救世主となる。 (末継智章)
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◆金崎一問一答◆
-鹿島を離れることで悩んだか。
「誤解されるかもしれないけど、決断にあたり悩みはなかった。サポーターは温かい目で見てくれて感謝しかない」
-鳥栖の印象は。
「一人一人がすごく体を張って頑張り、チーム全体で戦う。選手だけでなく、サポーターも含めてみんなで戦っている。Jリーグで一番(ホームタウンの)規模が小さい。そういう街からJリーグを盛り上げたい」
-個人的な目標は。
「皆さんにある程度期待されている。目に見える分かりやすい形で出せたら」
-背番号44の理由は。
「メキシコに住む姉から『4は日本でイメージが良くないけど、(メキシコでは)4が二つそろうと幸せという意味』と聞いた。ぞろ目も好きなので」
-日本代表へのこだわりは。
「代表に戻るには、鳥栖でしっかり結果を出さないといけない。ゼロからのスタートになる」
=2018/07/27付 西日本スポーツ=
トーレスの相棒任せろ! J1鳥栖加入の金崎、アシストにも意欲 28日にも出場へ